IFA2008が今年も盛り上がっています。会場には例年同様、世界各国のディーラーや老若男女さまざまな一般ビジターの方々が訪れ賑わっています。
でも賑やかなのはIFA会場だけではなく、この時期のベルリンは間もなく訪れる寒い季節を前に、最後の“夏らしさ”を満喫しようとする人々がざわめき立つ時期でもあるようです。街のレストランは店内のテーブルよりも、外の空気を味わいながら食事ができるテラスの方が人気。さすがに夕方になると肌寒く感じるほどに気温が下がってくるのですが、それでもテラスの天井にストーブを付けてまでも、意地でも外で食べようと皆がんばります。
■滞在中は毎日飲んでいる“ヴァイツェン・ビール”
ドイツと言えばビールが代名詞。私はほとんど下戸に近いほど酒は強くない方ですが、それでもドイツのビールは美味しく、IFAの取材を重ねるようになって味を覚え「ビールはたくさん飲めないけれど好き」とまで周囲に言えるようになりました。
ドイツに来たら飲みたいのがWizenと呼ばれる小麦を原料としたビール。ドイツのビールには大別して大麦を原料とする「ピルツェン」と、この「ヴァイツェン」があるようで、すっきりとした喉ごしのピルツェンと比べ、ヴァイツェンは仄かな香りと、ずっしりとした飲みごたえを楽しむようなビールです。もっとも、私はビールに関するうんちくをタレられるクチではありませんので、単純に「美味しいと思うから飲んで」いるだけです。どっちがどんなで、より美味しいか?ドイツにお越しの際にはぜひ、ご自身の舌と感覚でお確かめいただきたいと思います。
■パエリアのないスペイン料理屋
毎年滞在するホテルの傍にある「mar y sol」というスペイン料理屋です。ベルリンのガイドブックにもよく載っている店で、地元の人たちの評判も良いようで、平日でも毎晩とても繁盛しています。
雰囲気も良く、料理もおいしいこの店ですが、スペイン料理と言えば、誰もが思いつくメニューである「パエリア」を置いていないのが唯一残念なところ。とはいえ、パエリアというのは広いスペインの全土で提供されている料理では必ずしもないようで、元はバレンシアという地域が発祥の郷土料理なのだそうです。当然、スペイン料理でも地方によってパエリアを置いていない店があっても良いということになります。それでも昨年の滞在の際には「何とかパエリアが食べたい」と考え、この店の近くにある某スペイン料理屋に足を運んでみましたが、ここはものすごく塩気が強くて、日本人にはとても食べられるシロモノではございませんでした。やはりこの店の方が安心して食べられることを再認識した次第です。
ホテルの朝食は毎日パン、チーズ、ハム・ソーセージ。ドイツ料理はフランスやイタリアのそれと比較して地味ですし、確かに私たち日本人が思い描く通り、「パンと肉ばっか」なのですが、やはりその土地で食べるとうまさは格別です。少なくとも取材の滞在期間中は毎日食べていてもちっとも飽きがきません。もっと長く滞在したらどうなるかわかりませんが。固くずしりとしたドイツパンが好きな方には、表側にカボチャやひまわりの種を散りばめたパンがおススメです。
(PW・山本)