アジア・パシフィック担当バイスプレジデント【特別インタビュー】
「進化を続けるプレミアムブランド」 − ゼンハイザー・Denise氏に聞く話題モデルの最新情報
ヘッドホンアンプは音質をグレードアップして、いよいよ今春以降発売へ
「ゼンハイザーオリジナルのヘッドホンアンプを製品化して欲しいという声は、HD800やHD700、HD650といったプレミアムモデルのユーザーを中心に多くいただいていました。こうして開発されたのがHDVD 800/HDVA 600の2機種です。昨年は世界各国のオーディオイベントでプロトタイプを発表し、多くの方々に期待をいただいていることを実感しています。本来ならすぐにでも発売したいところですが、ゼンハイザー初のヘッドホンアンプとして、私たちは本機の音をさらに良いものにできるのではないかと考えました。そこでもう少しお時間をいただき、最終のチューニングを追い込んでいるところです。今年の春以降には日本をはじめ、全世界で出荷を始められるよう調整をしています」。
今後の商品展開については「MOMENTUM」シリーズのバリエーション展開も計画されているという。「MOMENTUM」はこれからのゼンハイザーが「ハイファイ戦略の中核」に据えるモデルであるとDenise氏が語るように、本機をベースに置きながらコンパクトなモデルやカラーバリエーション展開を図り、ヘッドホンの新しいファン層拡大を狙う。
コンシューマーヘッドホンの中核に位置づけられるのが「MOMENTUM」であるとすれば、同じく昨年発売された「AMPERIOR」はDJ界から熱い視線を浴びるヘッドホンだ。Denise氏は「美しい外観と、遮音性の高いイヤーカップなどDJプレイに最適なハンドリングを兼ね備えていることが人気を集める最大の理由」とコメント。ゼンハイザーのヘッドホンはいま、音楽を楽しむ全てのユーザーにベストな提案を送り出せる強力なプロダクトラインを取りそろえていると胸を張る。
最後に日本のファンに向けたメッセージをいただいた。
「まずはゼンハイザーにエールを贈って下さる日本のファンに感謝の気持ちを伝えたいと思います。ゼンハイザーにとって、日本のユーザーは特別な存在です。プレミアムな音質を持つプロダクトを愛し、その成長のために様々な感想や意見を述べて下さる皆様の声は私たちの大きな財産です。その声を商品に反映させることで、強いプロダクトをカタチにすることができます。そして日本で成功したモデルは、そのまま海外のハイエンドファンにも大きなインパクトをもたらす製品になります。ヘッドホンによるサウンドのクオリティを高めるためにはテクノロジーを向上させることも大切ですが、エモーショナルな体験や感性領域でのレベルアップを遂げていくことが大きな糧になります。ゼンハイザーのブランドスローガンである“The Pursuit of Perfect Sound(完璧なサウンドを求めて)”の精神を胸に、飽くなきレベルアップへの挑戦を、日本にいるたくさんのファンの皆様と共有できる喜びを感じています」。
Denise氏は最後に、今年も世界のゼンハイザーファンに注目される製品を数多く届けたいと意気込みを語ってくれた。