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サムスン「GALAXY J」開発者インタビュー ー 初の国内特別モデル開発の背景とは?
■正面・背面、両方のデザインにこだわった「両A面スマホ」
昨今のスマートフォンは峡額縁化、フレームレス化のトレンドにより、皮肉にも正面からのルックスがどれも同じに見えるようになってしまった。そのため背面からのルックスでデザインの差別化を図っているモデルも多く、GALAXY Jの場合も表だけでなく、裏側のデザインにも凝った「両A面スマホ」をコンセプトとして掲げている。カラーバリエーションは、これまでGALAXYシリーズのスマートフォンになかったピンク系を加えた、ホワイトとブルーの3色展開とした。
「開発段階では20色前後のカラーを検討してきましたが、今回は日本独自の展開ということで、これまでサムスンのスマートフォンで使ったことのない色をやろう、ということになりました。抑えのベーシックカラーとして白があり、ニューベーシック、トレンドカラーといったところでピンクとブルーが揃っています。本体カラーの担当部門には女性のスタッフも在籍しており、ピンクはそのスタッフが検証しました。2014年のトレンドカラーを調査し、先取りした色です。少しオレンジがかった色合いが特徴です。ピンクは女性のユーザーを意識して、背面パネルはハイグロッシーな仕上げにしていますが、ブルーも同様にハイグロス処理をしています」(林氏)
ホワイトモデルも風合いのあるシルクのような白をイメージして、輝度感の高い色合いに仕上げているという。3色のバリエーションの中では最もビジネスマンのユーザーが多くなることも想定し、背面のパーツには白いヘアライン処理を施して、指紋が付きにくいよう配慮している。
一方、フロント側のデザインにも抜かりはない。林氏はこだわったポイントを次のように説明する。
「GALAXY Sシリーズでは、背面の本体色とフロントベゼルの色を統一していますが、Jシリーズでは3つのカラーバリエーションともブラックに統一しています。また、最外周に1mm以下の幅で背面の本体色と同じ色のフレームを設け、こちらにホームキーの色も合わてアクセントにしています。ベゼルをブラックにしたことで、ホームキーのカラーが引き立つだけでなく、画面も少し大きく感じられるようになります。また動画などコンテンツを視聴しているときの没入感も高めることができます」(林氏)
他にもGALAXY Jに採用された“日本仕様”としては、microSDカードスロットを設け、本体内蔵の32GBストレージのほかに外部メモリーが使えるようになっている。スロットは本体のデザインが損なわれないよう、側面にではなく、背面パネルを開けた裏側にレイアウトされている。NOTTVやワンセグ、赤外線通信、おサイフケータイなどにも対応した。
ホーム画面はドコモの「docomo LIVE UX」と、サムスンオリジナルの「TouchWiz」を好みに応じて切り替えられるようになっている。細かい部分では、日本のユーザーニーズに応えて側面コーナーにストラップホールが設けている。
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