オーディオ・ホームシアター展のセミナーにもゲスト登壇予定
【Suara インタビュー】ハイレゾ/SACDで発売の最新作『声』に込めた想い
−ハイライトの二つ目は4曲目「声を聴かせて」は奥井雅美さんの作詞・作曲の楽曲ということで、奥井さんのファンの方も注目の一曲ですね。
Suara 奥井さんにはずっと前から曲を書いてもらいたいと思っていたんです。今回アルバム曲にどういうものを入れるかという最初の打ち合わせの時、楽曲リクエストを出していく中で、奥井さんに是非書いてもらいたい、ということになり、オファーさせていただいたんです。奥井さんとは『Animelo Summer Live 2007 Ganeration-A』での共演や、奥井さんのトリビュートアルバムで「いいわけ」をカバーさせていただいたこともあったので、本当に嬉しかったですね。
「いいわけ」のように歌詞は切なく泣ける恋愛の歌で、曲はロックバラードで、といったリクエストをすべて酌んでいただいたので、デモを頂いたときは“やった!”と喜ぶと同時に、“これは完成度の高いものに仕上げないと!”という大きなプレッシャーものしかかってきましたね。自分だけでなく奥井さんも納得してくれる歌にしなくてはいけない、という思いがありました。あと、作っていただいたデモには奥井さんが仮歌を吹き込んでくれていたのですが、それがすごくかっこよくて素敵だったので、バックボーカルでの参加をお願いしてしまいました。
−そういう経緯があったんですね。ハイレゾ版だと奥井さんの声も良く聴きとることができました。
Suara レコーディングに立ち会わせていただいたんですが、メインとなる私の歌を立てつつ、奥井さん自身の個性も残してさらっと歌ってみせたテクニックはすごいと思いました。
−今回、Suaraさん自身が作詞・作曲した楽曲もあるそうですね。
Suara はい、最後に入っている「初空」ですね。3拍子でゆったりと眠りにつける、子守唄ような仕上がり感をイメージしながら作りました。実は作詞・作曲に時間がかかってしまいまして…、タイミング的にあまり凝ったアレンジにはできないという時間的制約もあったんです。また、出来上がった曲的にもアレンジはシンプルに行きたいと思ったので、それならば普段のライブバンドメンバー(ピアノの山根旦裕さん、ギターの田村太一さん、バイオリンの西村泳子さん)で一発録りしてみようということになりました。頭の中で鳴っている音に山根さんにコードを付けてもらったりとか。バンドで曲作りするとこんな感じなのか、ということを実感できました。レコーディングもいつものバンドメンバーですから、すぐにOKテイクが録れましたね!
−お子さんの姿も思い浮かぶような優しい仕上がりですね。そしてもう一曲、Suaraさん作詞の特別な楽曲があると伺いました。
Suara 「初空」の一つ前に収録されているロックナンバー「Dream」です。ライブをイメージした「トモシビ」に続くアンセムソングですね。ファンの皆さんと一緒に歌える元気になれる曲を目指しました。私が昔から好きな80〜90年代の王道ロックをリクエストしたんです。ライブではドラムがスティック回しながら叩いている様とか見えてきます(笑)。最後の落ちサビでのオーディエンスの皆さんとのコール・アンド・レスポンスもぜひ実現したいですね!
歌詞の面ではメロディはシンプルで歌いやすい流れなので、詞もわかりやすいように意識しました。口ずさめるような、覚えやすいシンプルで響くフレーズを選びましたね。「トモシビ」は戒めだったり、自分を鼓舞するために内面を描くため、難しい表現も使っていました。でも今回は前向きでポジティブな言葉を選んで、みんなで歌える歌を目指したんです。みんなを応援したいという気持ちで。Suaraとロックが結び付かないという方もいるかもしれませんが、この曲を聴けばしっくりはまっていることが分かってもらえるんじゃないでしょうか(笑)