クアルコムとのパートナーシップについても聞いた
Bluetoothイヤホン+音声通知で「スマホ画面からの開放」目指す。ネインが描くヒアラブルの未来
NAIN(ネイン)が手がけるBluetoothイヤホン「Zeeny(ジーニー)」は、同社アプリとの連携により、スマートフォンの通知を音声で読み上げてくれる機能を備えていることが特徴だ。先日は、音声通知対応の完全ワイヤレスイヤホン「Zeeny TWS」のクラウドファンディングも開始した(関連ニュース)。
また、同社はヒアラブルデバイス向けのソフトウェアやシステム開発や技術提供も行っている。オンキヨーと共同開発した音声通知アプリ「Notification App」は、オンキヨー/パイオニアのイヤホンですでに採用されている。
同社が展開する音声通知機能を実現する上で重要となるのが、クアルコム社のBluetoothチップだ。クアルコム社の「eXtension Partner Program」へ参加して同社チップに関わるソフトウェア開発でも協業を行うネインのCEOである山本健太郎氏とリードエンジニアの高野勇介氏に、同社の技術やZeenyの詳細についてインタビュー。クアルコム社との協業についてもお話を伺った。
■音声通知機能を備えたワイヤレスイヤホン「Zeeny」
NAINは2014年に創業されたベンチャー企業で、山本氏をはじめ創業メンバーはカーナビゲーションなどの車載デバイス、車載オーディオ器機の開発をバックボーンとしている。iPhoneの登場などを経て日々の生活がますますスマホの画面に縛られることに限界を感じた山本氏は、「スクリーンフリー」(=人々の生活をスクリーンから開放する)ことを目標に掲げてNAINを創業した。
そして、スクリーンフリーへの取り組みとして同社が現在力を入れるのが音声通知機能だ。スマートフォンでは各種アプリにおけるメッセージの受信やニュースの更新、新着情報などを「通知」として文字メッセージで知らせるが、同社のBluetoothイヤホンはアプリとの連携によってこれらを音声通知することで、いちいちスマホを手に取ることなく情報を音声で確認できるようにしたのだ。
そして、これらの機能は同社のイヤホン「Zeeny」と、同名の専用アプリとの組み合わせで提供されている。
すでに発売済みのネックバンド型Bluetoothイヤホン「Zeeny」は、Bluetoothは4.1を搭載し、aptXおよびAACコーデックに対応。連続再生時間は約8時間となる。上述のような音声通知機能に加えて、Siri・Googleアシスタント・Alexaといった様々な音声アシスタントにも対応。スマートフォンを取り出さずに音声入力やリアルタイム翻訳も行える。
音質にこだわっていることも特徴で、ソフトウェア開発を行う同社の強みを活かしてDSPなどの音作りを独自に行っているほか、Instagramの画像エフェクトを使う感覚で好みの音質チューニングが行えるというSpiceTone機能も備えている。
■テキストによる通知は全て読み上げが可能
Zeenyの音声通知機能では、テキストによる通知は全て読み上げることができる。また、ユーザーがアプリごとに通知の読み上げのオン/オフを指定できる。例えばLINEとメールの読み上げはオン、Twitterはオフといった具合だ。特定のフレーズが入ったメッセージを読まない「ミュートフレーズ機能」も用意。読み上げた通知は履歴から順次消していく機能も備えている。
山本氏は「例えば、移動しているときに立ち止まって通知を確認してたのが、画面を見ることなく歩きながら音声で通知を確認できるようになります。ストレスなく便利に通知が確認できるだけでなく、時間短縮、ひいては生産性の向上に大きな効果があると言えます」と語る。
実際、生産性の向上という点でBtoB領域からの引き合いもあり、LINEの業務用サービス「LINE WORKS」との連携機能などの開発も現在進められているという。
■クアルコム製Bluetoothチップを採用。パートナープログラムにも参加
Bluetooth接続化において音声通知を実現するのが、クアルコムが開発したソフトウェア技術「GAIA」だ。Bluetoothは当初は音声信号のやり取りしかできなかったが、バージョンアップを重ねることで音声以外のデータのやり取りも可能になった。GAIAは一種の通信プロトコルで、これがスマートフォンの通知情報を音声通知としてBluetoothイヤホンから再生することを可能にする。
このGAIAの技術とネインのソフトウェア技術を最大限に活かせるのが、クアルコムのチップなのだという。Zeenyではクアルコム社のBluetoothチップが搭載されているが、GAIAのフレームワークを活用する上で、信頼性が高く数多くのメーカーが採用しているクアルコムのチップは欠かせないものなのだという。
また、同社はヒアラブルデバイス向けのソフトウェアやシステム開発や技術提供も行っている。オンキヨーと共同開発した音声通知アプリ「Notification App」は、オンキヨー/パイオニアのイヤホンですでに採用されている。
同社が展開する音声通知機能を実現する上で重要となるのが、クアルコム社のBluetoothチップだ。クアルコム社の「eXtension Partner Program」へ参加して同社チップに関わるソフトウェア開発でも協業を行うネインのCEOである山本健太郎氏とリードエンジニアの高野勇介氏に、同社の技術やZeenyの詳細についてインタビュー。クアルコム社との協業についてもお話を伺った。
■音声通知機能を備えたワイヤレスイヤホン「Zeeny」
NAINは2014年に創業されたベンチャー企業で、山本氏をはじめ創業メンバーはカーナビゲーションなどの車載デバイス、車載オーディオ器機の開発をバックボーンとしている。iPhoneの登場などを経て日々の生活がますますスマホの画面に縛られることに限界を感じた山本氏は、「スクリーンフリー」(=人々の生活をスクリーンから開放する)ことを目標に掲げてNAINを創業した。
そして、スクリーンフリーへの取り組みとして同社が現在力を入れるのが音声通知機能だ。スマートフォンでは各種アプリにおけるメッセージの受信やニュースの更新、新着情報などを「通知」として文字メッセージで知らせるが、同社のBluetoothイヤホンはアプリとの連携によってこれらを音声通知することで、いちいちスマホを手に取ることなく情報を音声で確認できるようにしたのだ。
そして、これらの機能は同社のイヤホン「Zeeny」と、同名の専用アプリとの組み合わせで提供されている。
すでに発売済みのネックバンド型Bluetoothイヤホン「Zeeny」は、Bluetoothは4.1を搭載し、aptXおよびAACコーデックに対応。連続再生時間は約8時間となる。上述のような音声通知機能に加えて、Siri・Googleアシスタント・Alexaといった様々な音声アシスタントにも対応。スマートフォンを取り出さずに音声入力やリアルタイム翻訳も行える。
音質にこだわっていることも特徴で、ソフトウェア開発を行う同社の強みを活かしてDSPなどの音作りを独自に行っているほか、Instagramの画像エフェクトを使う感覚で好みの音質チューニングが行えるというSpiceTone機能も備えている。
■テキストによる通知は全て読み上げが可能
Zeenyの音声通知機能では、テキストによる通知は全て読み上げることができる。また、ユーザーがアプリごとに通知の読み上げのオン/オフを指定できる。例えばLINEとメールの読み上げはオン、Twitterはオフといった具合だ。特定のフレーズが入ったメッセージを読まない「ミュートフレーズ機能」も用意。読み上げた通知は履歴から順次消していく機能も備えている。
山本氏は「例えば、移動しているときに立ち止まって通知を確認してたのが、画面を見ることなく歩きながら音声で通知を確認できるようになります。ストレスなく便利に通知が確認できるだけでなく、時間短縮、ひいては生産性の向上に大きな効果があると言えます」と語る。
実際、生産性の向上という点でBtoB領域からの引き合いもあり、LINEの業務用サービス「LINE WORKS」との連携機能などの開発も現在進められているという。
■クアルコム製Bluetoothチップを採用。パートナープログラムにも参加
Bluetooth接続化において音声通知を実現するのが、クアルコムが開発したソフトウェア技術「GAIA」だ。Bluetoothは当初は音声信号のやり取りしかできなかったが、バージョンアップを重ねることで音声以外のデータのやり取りも可能になった。GAIAは一種の通信プロトコルで、これがスマートフォンの通知情報を音声通知としてBluetoothイヤホンから再生することを可能にする。
このGAIAの技術とネインのソフトウェア技術を最大限に活かせるのが、クアルコムのチップなのだという。Zeenyではクアルコム社のBluetoothチップが搭載されているが、GAIAのフレームワークを活用する上で、信頼性が高く数多くのメーカーが採用しているクアルコムのチップは欠かせないものなのだという。