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21対9ディスプレイを搭載

<IFA>ソニー「Xperia 5」開発者インタビュー。「本体はスリムに、感動体験には妥協なし」

公開日 2019/09/08 07:00 山本 敦
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一方でXperia 5はより多くの人々にシネマワイド体験の魅力を伝えるために、「横幅68mm」というハンドフィットサイズを実現することが最初の必須条件としてあったところから、画面のサイズと解像度が決まっていったという「出発点」が違う端末なのだと、説明を補足している。

Xperia 1が発売された後も、世界各地で高く評価されているマルチウィンドウ表示の使い勝手が、Xperia 5でさらにブラッシュアップされている。マルチウィンドウ表示に対応するアプリからの通知が届いた場合、通知トレイに表示されるアイコンをタップするとダイレクトにマルチウィンドウ表示に切り替わる機能が付く。画面の上側に、直前に実行されていたアプリが表示され、その下側に通知トレイから起動したアプリがアスペクト比21対9のディスプレイに並ぶ格好になる。マルチウィンドウ表示の機能に広く“気づき”を与える良き導線になりそうだ。

マルチウィンドウ表示に対応するアプリは通知トレイに赤丸を付けたアイコンが表示されて、タップするとマルチウィンドウ表示に素速く切り替わる

川原崎氏は、Xperia 1をいち早く手に取ったテクノロジーに感度の高いユーザーから、シネマワイドや高機能なカメラ、オーディオによる体験の魅力がクチコミなどを通して広がって、Xperia 5の発売時点でよい形でバトンが引き継がれることを期待したいと述べている。「Xperia 5では女性層や、スタイリッシュなガジェットを選ぶ方々をターゲットに見据えながら、魅力をアピールしていきたい」と川原崎氏は意気込みを語ってくれた。また、そのために今回は幅68mmのスリムな本体サイズを実現することだけでなく、プロダクトデザインにも力を入れて取り組んだと話す。


ガラスとメタルのハーモニーがつくりだす繊細な色合い

Xperia 5のプロダクトデザインを担当したソニーの村井氏は、ブルー/グレー/ブラック/レッドの4色が最先端のトレンドをキャッチしながら決定されたカラーバリエーションであると説いている。筆者もIFA会場で実機を目の当たりにして、Xperia 1とはまた異なるテイストを持った鮮やかで力強いカラーに仕上がっていると感じた。

最も腐心したところは背面のガラスパネルと、サイドのアルミニウムのフレームに一体感を持たせるために調色を合わせることだったという。そのために透明なガラスパネルの背面に各色をプリントして、表面には高反射の透明蒸着処理をかけて塗布している。サイドフレームのアルミには鏡面磨き処理をかけることによって、ガラスパネルの背面側とシームレスにつながるような一体感あふれるデザインに仕上げた。

高反射の透明蒸着処理を施す。光の反射で淡い色の変化を見せる

「Xperia XZ2の頃に立ち上げた“Flow of Light”という外光を活かすデザインコンセプトを継承しています。本体に光が当たっている時に、傾けた状態によって淡い色の移り変わりが楽しめるようなデザインとしています」(村井氏)。

ガラスパネル、メタルフレームの塗装処理の解説

筆者は特にXperia 1にはない「レッド」が気に入った。光を傾けると深紅から少しピンク色に移り変わる繊細な表情の変化に、エレクトロニクスの基軸とはまたひと味違うソニーの最先端技術を感じることができる。川原崎氏が期待する女性のXperiaユーザーの拡大にも大いに貢献するカラバリモデルになりそうだ。

レッドはサーモンピンクのような柔らかい色合いにも変化する


シネマプロの普及にも期待が高まる

Xperia 5はトリプルレンズカメラを搭載する2つめのXperiaになる。各レンズの仕様は一列に並んだ上から35mm換算で焦点距離26mm(F1.6)の標準レンズ、ポートレート撮影用の52mm(F2.4)望遠レンズ、そしてウルトラワイドアングル仕様の16mm(F2.4)広角レンズとなる。Xperia 1は背面センターにカメラユニットを配置していたが、Xperia 5は正面からみて左側に寄せて配置したところがプロダクトデザインから見た違いになる。

シネマプロの機能がXperia 5にも搭載された

筆者が注目したい「シネマプロ」がどのような機能か振り返っておこう。アプリ化されているシネマプロを開くと、「Look(ルックアップテーブル)」と呼ぶ色相/画づくりのプリセットが用意されていて、好みの“Look”を設定すればまるで「映画のようなムービー」が誰でも気軽に撮れる。RGBの配分を変更した8種類のLookをフィルターとしてプリセットしているので、こちらを切り替えるだけでも簡単に映画っぽいムービーを撮影できる。

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