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Marshallの新ANC完全ワイヤレス「Motif A.N.C.」にエンジニアも驚嘆!“意外な音”の魅力に迫る

公開日 2022/01/25 06:30 記事構成:PHILE WEB編集部 川田菜月
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エンジニアとして思うMarshallの魅力

ーー レコーディングエンジニアである阿部さんにとって、Marshallアンプの方に関わる機会は多くあるかと思います。阿部さんがMarshallサウンドをどう捉えているのか、魅力を教えてください。

阿部氏 リハーサルスタジオには大体Marshallのアンプが置いてあるし、身近な存在だと思います。中学高校とバンドをやっていたりして、音楽を演奏する側として触れることもありました。やっぱり、王道ですよね。

上京してエンジニアとして就職してからは、音楽ジャンルを問わず、いろいろな仕事をさせていただきました。最初に仕事したスタジオは、CM音楽なども扱っていて、生楽器の演奏が多かったですね。

Marshallアンプに対しては、エンジニアとして音を録るようになってからの方が印象的で。実はアンプの鳴らす「Marshallの音」は、録音するのがすごく難しいんです。ガッツリした密度の濃い音で、なおかつ音の立ち上がりが早く、パワーもあるんですね。当時、それを録音して、「Marshallだ」と分からせる音にするのは、一歩間違えるとうるさく感じてしまったりして、難しかったですね。

エンジニアとしてMarshallのアンプに触れる機会も多いという

アンプの鳴らし方も大事で、しっかり鳴り切っていることが重要です。その上で、何本もマイクを立てて、位相がずれないようにするんですね。スピーカーが鳴って全体的に動く、その音の波動によって音の厚みが生まれ、その音を録音することで、良い「Marshallの音」を出すことができます。

ーー その場で鳴っている空間そのものを録音するような感じでしょうか?

阿部氏 そうですね。もともと自分は、アンビエンスも録って空間を作るのが好きで、それを突き詰めるために会社を作った部分もあります。それで2007年にリリースした、藤田恵美さんの「camomile Best Audio」でサラウンドフォーマットにチャレンジしました。

サラウンドで大事なのは、空間を録ることです。前からだけじゃなく、上からも残響が降りてきている、それを録音することで奥行き感が生まれるんですね。なので、全楽器に対してアンビエンスも録って、全体の音を録ることで、本当の音を再現することができます。

ーー 音空間を丸ごと表現することに重きを置いていらっしゃる阿部さんにとって、今回の「Motif A.N.C.」のサウンドはいかがでしたか?

阿部氏 とても気にいるサウンドでした。オーディオとしてちゃんと仕上げられているので、これまで触れてきたMarshallの音とは印象が全然違っていて、良い意味で驚きがあります。きっと作った方は、このナチュラルな音質に気づいてもらえると嬉しいんじゃないかと思います。

音楽好きな人にぜひおすすめしたい一台だ

デザインも良いですし、素直に聴けるサウンドなので、疲れずに長く使えますし、音楽を好きな人にはとても良いのではないでしょうか。



話を伺うなかで、「Motif A.N.C.」のオーディオとしての完成度の高さ、その上でノイキャンやイコライザーなど、機能面も充実した最新アイテムである魅力を、改めて実感した。ぜひ一度手に取って確かめてみてほしい。

(協力:完実電気)

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