いよいよ具体的に動き出した新生オンキヨー製品
新生オンキヨー第1弾「TX-RZ50」を試聴! 開発の背景や“日米関係”をスタッフに訊く
実用最大出力は各チャンネル215Wで、音声や映像フォーマットでは、ドルビーアトモスやドルビービジョン、DTS:X、IMAX Enhancedにも対応。Dolby Atmos Height Virtualizer機能も搭載している。
本体背面に6系統、前面に1系統という合計7系統のHDMI入力端子を装備し、背面6系統すべてがHDMI 2.1に対応(※うち3系統が8K/60Hz対応で残り3系統が8K/24Hz対応)。なおHDMI出力は2系統装備している。
本機の大きな特長のひとつが、Dirac Research社の音場補正技術「Dirac Live」を搭載する点。FIRフィルターにより、空間の反射音を含めた周波数特性・位相特性を補正し、音の定位、明瞭さ、リスニングエリア全体の音響特性を改善するという。
「オンキヨーは音の位相を大事にしており、すべての帯域で時間軸がズレないようにするためにDirac Liveを採用しました」と渡邉氏は説明。「他社製品でもDirac Liveを搭載しているものはありますが、オンキヨーはオリジナルアプリを用意して、より簡単に各種調整が可能です。また、例えば他社製品では500kHz以上の補正は有料オプションとなる場合もあるのですが、オンキヨーのアプリではそうした機能も無料で利用できます」と言葉を続けた。
■「Klipsch Optimized mode」も搭載
実際に体験してみると、なるほどたしかに位相がしっかり合っているからなのか、オーケストラのような大編成コンテンツでも各楽器の音がしっかり定位。例えばハンス・ジマーのコンサート作品に収録されている「パイレーツ・オブ・カリビアン」テーマ曲では、スケールの大きな演奏の魅力を余すところなく再現してくれた。
また、映画「ボヘミアン・ラプソディ」のクライマックス、ウェンブリー・スタジアムでのライブエイドシーンでは、「Radio Ga Ga」での大観衆ハンドクラップが実にリアルで、まるで自分もスタジアムにいるかのように感じる。また、Official髭男dismのライブ作品でも「HELLO」でのメンバーのコーラスワークが非常に心地いい。
なお、本機はKlipschのスピーカーにパラメーターを自動最適化する「Klipsch Optimized mode」も搭載。クロスオーバー値などスピーカー側の詳細な情報をAVアンプ側が認知し、それらをもとに最適なセッティングにしてくれるというもので、このあたりはKlipschとオンキヨーが同じグループになった恩恵と言えるだろう。
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