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VGP2024 SUMMER受賞:TCLジャパンエレクトロニクス Fred Huai氏

【インタビュー】TCLブランド “最高傑作” の115V型テレビは店頭でも圧巻。Mini LEDの進化へ常に先陣を切る

公開日 2024/09/06 06:30 PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純
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VGP2024 SUMMER
受賞インタビュー:TCLジャパンエレクトロニクス


売り場でも圧巻の存在感を示す115V型「115X955MAX」がVGP2024 SUMMERで「特別大賞」を受賞した。抜群のコストパフォーマンスが目を引く「C755シリーズ」など、一段と勢いを増すMini LEDテレビを果敢にリードするTCL。さらなる躍進へ向けた意気込みを、同社マーケティング部次長・Fred Huai氏に聞く。


株式会社TCLジャパンエレクトロニクス
マーケティング部 次長
Fred Huai(懐禾)


■TCLの最高傑作「115X955MAX」は驚きのハイスペック



―― 115V型を筆頭に98V型、85V型を揃えた「X955MAX/X955シリーズ」がVGP2024 SUMMERで「特別大賞」を受賞されました。おめでとうございます。最先端の量子ドット技術と最大5,000nitのピーク輝度を誇るMini LEDバックライトを搭載し、発表以来大きな注目を集めています。開発の狙いや日本市場導入への意気込みをお聞かせください。

VGP2024 SUMMERで「特別大賞」を受賞した「X955MAX/X955シリーズ」

Fred 本製品は、われわれTCLが未来に目を向けてテレビ技術を研ぎ澄まし、そして、市場でさらに高まる大画面化のニーズに応えていくなかで開発されたモデルとなります。

家庭用の液晶テレビは、かつては24型や32型が主役をつとめていたこともありますが、今では100型以上の製品が登場するまでに大画面化が急速に進んでいます。同時に、画質に対する要求も高まりを見せるなか、有機ELやMini LEDなど新しいディスプレイによる提案が各社より行われています。

そうした時代の変化に対し、TCL史上最大サイズとなる115V型を実現した最高傑作とも言えるテレビが、特別大賞をいただいた「X955MAX/X955シリーズ」です。TCLの最先端ディスプレイ技術である量子ドットMini LEDを搭載し、優れたコントラスト比と広い色域によりリアルな美しさを実現するハイスペックなモデルとなっています。

TCLでは未来への選択として、市場の変革やお客様のニーズを敏感に捉えながら、現在力を入れる大画面化と量子ドットを採用した高画質化という戦略を継続し、強化していきますそれは、お客様に最高の体験を提供するためのものであり、日々改善を続けて参ります。

―― 5月16日に発売され、店頭にも並び始めていますが、その姿はまさに圧巻ですね。とりわけ115X955MAXはTCLブランドを象徴する存在としての意義も大きいと思われますが、日本市場での実売状況はいかがですか。

Fred 115X955MAXは5月16日に発売されて以来、新製品の発売に伴う統合マーケティングコミュニケーション活動と相まって、市場で一定の注目を集めています。現在の販売数はまだ初期段階にありますが、優れた機能と卓越したデザインのおかげで、日本の高級消費者層の間で徐々に評判を築きつつあります。今後の販売増加に大きな期待を寄せており、ブランドの影響力が高まるにつれて、115X955MAXがさらに多くのハイエンドユーザーから支持されると信じています。

―― 御社のディスプレイ技術に対する市場での評価は着実に高まっており、審査会でもコストパフォーマンスやお買い得といった側面ではなく、純粋にディスプレイ技術として非常に高い評価を集め、「特別大賞」として選出されました。

Fred TCLというブランドを日本市場でさらに大きく花開かせていくためにも、このモデルに対して高い評価をいただけたことは本当にうれしいですね。

■Mini LEDの啓発とさらなる躍進へリーダーシップを発揮



―― 昨夏に実施した本インタビュー企画では、ゲーミング機能に特化してチューナーを非搭載とした「C845シリーズ」、超大型化へ先鞭をつけた「98C955」など、“用意周到かつ他には真似のできないスピード感”でテレビのトレンドをリードする姿勢を張濟鵬社長が訴えておられたのが印象に残っています。

Fred TCLでは日本を非常に重要な市場と位置付けています。人口は1億2,000万人を超え、購買力も大変に大きい。また、日本という市場を攻略していくことで培われた技術は、他の国において目標を達成する上でこの上ない力として養われます。そのため本部からも日本市場に対する研究開発、プロモーション、マーケティングなどの支援が組まれ、一方、数々の海外ブランドからも熱い視線が注がれています。

また、日本は技術のハードルがとても高く、お客様が数々の技術をきちんと理解されていて、例えば、有名なガジェット系のYouTuberのコンテンツをテレビ購入前にご覧になられるなど、進化するテレビの技術を、自ら進んで理解されている方が少なくありません。

そうした土俵に立てば自ずと、Mini LEDの技術をさらに先へとレベルアップしていかなければなりません。日本のお客様のニーズや要望にお応えしていくことが、技術力をさらに高めていくことにつながっていきます。

Mini LEDの技術に対し、採用するテレビを世界で初めて世に出したTCLは、常に最先端のポジションにあることを自負しています。日本のテレビ市場では現在、先に登場した有機ELの方が人気がありますが、直近のマーケティング調査では、日本でもMini LEDに対する興味・関心が急上昇しています。

「日本でもMini LEDに対する興味・関心が急上昇しています」

―― 各社で力の入れ方が異なる「Mini LED」と「有機EL」の今後の動向について、どのように展望されていらっしゃいますか。

Fred あくまでも個人的な見解にはなりますが、日本でもMini LEDへのシフトを明言するメーカーが見られるなど、今後はMini LEDが有機ELと同等、あるいはそれ以上の市場規模になる可能性が十分にあると見ています。

TCLではグローバルな展示会にも積極的に出展し、Mini LEDの認識を高める役割を率先して担っています。店頭で皆さんに後悔のない買い物をしていただけるよう、日本の家電量販店さんともお話しをして、Mini LEDと有機EL、それぞれのメリット、デメリットをきちんとご理解いただくために、両者を並べで比較できるような売り場づくりを推進しています。

Mini LEDの販売市場では安定的に上昇していて、技術面から業界をリードする立場にあるTCLが、ご販売店の皆さんとも協力して、Mini LEDテレビの魅力をお伝えしていく取り組みにさらに力を入れて参ります。

■抜群のコスパで需要を掘り起こすエントリーMini LED「C755シリーズ」



―― 高いコストパフォーマンスが評価を集め、Mini LEDのエントリーモデル「C755シリーズ」が企画賞を受賞されました。「Mini LEDが欲しいのだけれど、高価だからちょっと」とあきらめていた人も少なくないと思いますが、市場での実売価格は85V型で40万円を切り、50V型は約13万円で手にすることができます。

Fred 「この金額でMini LEDが手に入るのか」と大きな反響をいただき、発売以来好調に推移しています。これまでのMini LEDから進化した、先進の量子ドットLED技術を用いた量子ドットMini LEDを採用し、高コントラストと広い色彩を実現し、リアルな映像美を表現できます。最新のローカルディミング技術を採用しており、よりきめ細かく光をコントロールします。色彩は有機ELに負けないレベルにあると自負しています。

また、有機ELとの比較では、画面の焼き付きが発生しないこともMini LEDのセールスポイントのひとつ。長寿命で生産コストを低くできることも見逃せないアドバンテージとなります。

「C755シリーズ」がVGP2024 SUMMERで企画賞を受賞

―― 115V型の圧倒的な大画面やC755シリーズのコストパフォーマンスをお客様にも店頭で実際に確認していただきたいですね。

Fred 115X955MAXとC755シリーズは大型の家電量販店を中心に導入が順調に進んでいます。その迫力や臨場感を目だけではなく、ぜひ体で受け止めていただきたいですね。

皆さんにTCL新製品の115X955MAXとC755シリーズを身近に感じていただくため、オンラインではデジタル広告全般とオフライン広告(屋外広告など)プロモーション活動を行い、世間で話題となりました。

―― 「夏を大画面テレビで楽しもう!かならずもらえるキャンペーン」も実施されています。

Fred 文字通り、TCLの製品でネット動画など気になるコンテンツをこの夏、大画面で存分に楽しんでいただこうと企画しました。特別大賞をいただいたX955MAX/X955シリーズでは100,000円のキャッシュバック、企画賞をいただいたC755シリーズをはじめとする対象商品では、冷蔵庫やサウンドバーをプレゼントします。テレビの買い替えを迷われている方は、どうぞこの機会にご検討いただければと思います。

■貪欲にテレビの進化を牽引。新提案「フレームテレビ」も



―― 日本市場におけるさらなる躍進へ、意気込みをお聞かせください。

Fred TCLグループは、必要な部材からチップをはじめとする研究開発、さらに、テレビを生産する上で一番大きなコストを占めるパネルの開発・生産まで、グループ内で一貫して行うことができる垂直統合型のサプライチェーンが大きな強みとなります。

TCLは、自社グループの華星光電(CSOT)を通じて、世界有数のディスプレイパネルメーカーとしての地位を確立しています。同社は液晶パネル、Mini LED、Micro LEDなどの主要なディスプレイ技術を自社で生産する能力を持ち、これにより外部サプライヤーへの依存を低減し、製品の技術的優位性とコスト競争力を確保しています。

製造の分野では、TCLはテレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など、幅広い家電製品を展開しています。製造拠点は中国、ベトナム、メキシコなどに広がっており、グローバルな製造ネットワークを駆使して、生産コストの削減と効率の向上を実現しています。

また、ブランドと販売戦略において、TCLはパネルや家電の製造だけでなく、特にテレビ分野において強力な消費者ブランドを築いています。オンラインおよびオフラインの多様なチャンネルを通じ、TCLは世界で98型テレビの世界シェア1位と出荷台数世界2位になりました。

日本でのブランディングでは、着実に認知が高まってきており、今後、ハイスペックなテレビもどんどん投入し、「TCLはハイスペックなテレビでも見逃すことができないブランド」とイメージしていただけるよう、さらにステップアップして参ります。

テレビのさらなる大画面化に向けても業界をリードする立場にあり、3月には中国で163型のテレビを発表し、大きな注目を集めました。日本市場におけるハイレベルな要望や多様なニーズに対してお応えしていける技術力のあるブランドであることをもっとアピールしていきたいと思います。

現在、日本ではテレビをメインに展開していますが、今後、ブランドの知名度が上がっていく段階で、白物家電も順次導入を検討していきます。ECサイトでは先行して、3シリーズの冷蔵庫の販売を開始しています。

―― 次にどのような提案が投げ掛けられるのか。テレビ新製品の動向にも注目が集まりますね。

Fred 実は今年後半に、まったく新しい提案となる「フレームテレビ」の発売を予定しています。アートのようなおしゃれなテレビを目指したもので、交換可能な外付けベゼルレスで好みの色に切り替えて楽しむことができます。

「新提案となるフレームテレビはインテリアにこだわる方にはまさにお薦めです」

インテリアにこだわる方にはまさにお薦めで、パネルの色もこれまでとは異なり、アート的なディープな黒めの感じになっていることも特長のひとつになります。恐らく日本ではこうしたアイデアのテレビはまだ発売されたことがないのではないでしょうか。提案性の高いモデルのため、皆さんにどう見せるか、体験していただくかにも、工夫を凝らしてアピールしていきたいと考えています。

もうひとつ、スマートモニターも控えています。デザイナー向けに色再現に優れ、ゲーマー向けにゲーミング機能も搭載されているのが特長で、両方の用途での使用を想定しています。湾曲ディスプレイを採用し、サイズは27型モニターと34型 湾曲モニターを揃えています。こちらも正式な発表をどうぞ楽しみにしていてください。

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