ケーブルブランド探訪記(WIRE WORLD編その3)
●独自の同軸設計が物性的変化を最小限にしてくれる
まず、第3回目は同ブランドで人気ミドルクラスのラインナップ「エクリプス・シリーズ」をご紹介する。このシリーズはワイヤーワールドの基本設計である同軸設計の同心型が、日食に似ているところからエクリプスと命名された。この設計により、音楽信号の電磁界が均一化され、微細な歪みを取り除くと同時に抵抗誘導特性、静電容量、表皮効果などの物性的変化を最小限にした。導体にはオプチマイズド処理を施し、1本1本にポリマーコーティング処理をした高純度銅を採用。スピーカーケーブルはデュアル・コアキシャル構造で完全なディスクリート・バイワイヤリングに対応している。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●「ワイヤーワールド社」プロフィール
ワイヤーワールド社は、米国フロリダ州に位置する。ハイエンドケーブルメーカーでいくつもの名作を残した実績を持つケーブルデザイナー、デビッド・ザルツが1992年に独立して起こしたブランドである。ラインナップとしては、ゴールドエクリプスシリーズを頂点に、シルバーエクリプス、中核モデルの代表作エクリプス、同ブランドの技術満載の中級モデルポラリスなどがある。いずれも独創的なシンメトリカル・コアキシャル構造を特徴とし、1997年後期には、発泡テフロンを追加して制振対策を徹底するなどの改良を加え、シリーズ3にバージョンアップされている。音質的には高純度、低歪化、ワイドレンジ特性、レスポンスに優れたニュートラルな方向にグレードアップされ、新世代へ向けて一段と進化した。ラインナップはアンバランス、バランスタイプのオーディオケーブルとスピーカーケーブルが勢揃いしている。
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