日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その6:No.26〜30)

公開日 2002/07/02 10:03
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「CREST1000」No.26〜30
●日本コロムビア(株)のDENONレーベルより各\1,000で発売された、「クレスト1000」シリーズの各タイトルを紹介する。

No.26■フォーレ:レクイエム/ジャン・ラシーヌの讃歌/マスクとベルガマスク■(COCO-70426)
エマニュエル・クリヴィヌ指揮
国立リヨン管弦楽団・合唱団、ガエル・ル・ロワ(ソプラノ)、フランソワ・ル・ルー(バリトン)

録音:1988年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選

静かな中にすばらしい集中と持続が感じられる演奏。各楽器・各声部は細部まで磨き上げられるが、そこに作為的な匂いはまったく感じられない。激しい感情の高まりが次第に天上へと浄化されてゆく過程を見事に捉えた、純音楽的なレクイエムとして高い評価を得たもの。



No.27■黛敏郎:「涅槃」交響曲
 /奈良法相宗薬師寺 聲明「薬師悔過」■(COCO-70427)
岩城宏之指揮
東京都交響楽団
東京混声合唱団
(聲明:薬師寺)

録音:1995年[MS/20ビット・プロセッシング、
     RSSサラウンド音場処理]
推薦:レコード芸術特選

黛敏郎の代表作であり、大オーケストラと合唱を駆使して壮大な東洋的世界を表現した「涅槃交響曲」に、薬師寺の声明「薬師悔過」をカップリングした意欲的な企画で高い評価を得たアルバムで、同曲の唯一のデジタル録音。RSSシステムを使用したサラウンド効果も大きな話題となったもの。



No.28■武満徹:ノヴェンバー・ステップス〜琵琶、尺八、オーケストラのための(1967)
 /弦楽のためのレクイエム(1957)
 /遠い呼び声の彼方へ〜ヴァイオリンとオーケストラのための(1980) ※)世界初録音
 /ヴィジョンズ(1989) ※)世界初録音■(COCO-70428)
若杉 弘指揮
東京都交響楽団
鶴田錦史(琵琶)、横山勝也(尺八)、堀込ゆず子(ヴァイオリン)

録音:1991年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選

武満徹の代表的作品4曲を作曲者本人の立ち会いのもとに収録したアルバム。鶴田・横山にとって6回目の録音にあたる「ノヴェンバー・ステップス」ほか、デジタル初録音となった「レクイエム」など、静謐の中に色彩感あふれる演奏が魅力。1930年代のリボン・マイクで邦楽器の音を完璧に捉えた録音も話題となった1枚。



No.29■ヴィヴァルディ&ピアソラ ふたつの「四季」■(COCO-70429)
イタリア合奏団
ヨランタ・ヴィオランテ(ピアノ)

1. ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」(『和声と創意への試み』作品8より 第1〜4曲)
2.ピアソラ:ブエノスアイレスの四季

イタリア合奏団
アントニオ・デ・セコンディ(ヴァイオリン)、フェデリーコ・グリエルモ(ヴァイオリン)、ジジーノ・マエストリ(ヴァイオリン)、ジョヴァンニ・グリエルモ(ヴァイオリン)、エドアルド・ファリーナ(チェンバロ)、アンドレア・コーエン(オルガン)、ロベルト・カラヴェッリ(テオルボ)

録音:1996年[MS/20ビット・デジタル録音]
推薦:レコード芸術準推薦

イタリア合奏団2度目の「四季」。ピアソラとの組み合わせという斬新な組み合せも話題となった。彼らの美点である美しいトーンは健在のまま、古楽奏法を取り込み、通奏低音を拡充したより刺激的な「四季」演奏になっている。対してピアソラではピアノ、弦楽、ソロ楽器がみごとなコントラストを見せ、弦楽器の各種奏法も駆使した色彩感あふれる演奏がくり広げられている。



No.30■モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番 ハ長調/弦楽五重奏曲第4番 ト短調■(COCO-70430)
スメタナ四重奏団
ヨゼフ・スーク(第1ヴィオラ)

録音:1976年[PCM デジタル録音]
推薦:77年度レコード・アカデミー賞受賞/レコード芸術特選/朝日試聴室推薦

モーツァルトの弦楽五重奏曲の中でも一番の人気を誇る第3番と第4番のベスト・カップリング。円熟期のスメタナ四重奏団と名手スークによる同曲の決定盤。室内楽ファンを魅了してやまないアルバム。

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