日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その9:No.41〜45)
「CREST1000」No.41〜45 |
No.41■モーツァルト:行進曲 ニ長調 K.445
/ディヴェルティメント(第17番)ニ長調 K.334
/ディヴェルティメント(第1番)変ホ長調 K.113(初稿)■(COCO-70441)
ウィーン室内合奏団
ゲルハルト・ヘッツェル(第1ヴァイオリン)、ヨゼフ・ヘル(第2ヴァイオリン)、ハットー・バイエルレ(ヴィオラ)、アーダルベルト・シュコチッチ(チェロ)、エルベルト・マイアー(コントラバス)、フランツ・ゼルナー、フォルカー・アルトマン(ホルン)、ノールベルト・トイプル、ヨハン・ヒントラー(クラリネット)
録音:1991年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術推薦
今は亡きウィーン・フィルの名コンサートマスター、ヘッツェルの率いたウィーン室内合奏団によるモーツァルトの有名なディヴェルティメント2曲。あらゆる場面において艶を失わない独特の音色、あたかも全体が一つの楽器のように純度の高い充実したアンサンブル、“これぞウィーンの響き”と呼ぶにふさわしい内容。名録音会場での優秀録音としても大きな話題になった1枚。
No.42■ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調「大公」■(COCO-70442)
スーク・トリオ:ヤン・パネンカ(ピアノ)、
ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)、ヨゼフ・フッフロ(チェロ)
録音:1975年[PCM デジタル録音+MS/クオリティ・マスターズ]
推薦:レコード芸術推薦/朝日試聴室推薦
スーク・トリオによる同曲の2度目の録音で、ピアノは得がたき名室内楽奏者、パネンカ。細部を精緻に描きながら全体は大きなうねりと熱気にあふれている。熟成された純室内楽的な名演として永遠に価値を失わない名盤。
No.43■ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第4番 ホ短調「ドゥムキー」
/ピアノ三重奏曲第3番 ヘ短調■(COCO-70443)
スーク・トリオ:ヤン・パネンカ(ピアノ)、
ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)、ヨゼフ・フッフロ(チェロ)
録音:1978年(第4番)/1977年(第3番)[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術推薦/朝日試聴室推薦(「ドゥムキー」)
チェコの至宝スーク・トリオによる同作品2度目の録音。作品への深い共感とゆるぎない自信に裏打ちされた正統派の名演。「ドゥムキー」では、さまざまに交代する異質な要素が鮮やかに描き分けられ、スラヴ的情感色濃く、ドヴォルザークの光と影をあますところなく描き出す。
No.44■ブラームス:後期ピアノ作品集■(COCO-70444)
ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)
1. 3つの間奏曲 作品117
2. 6つのピアノ小品 作品118
3. 4つのピアノ小品 作品119
録音:1992年[PCM デジタル録音]
推薦:92年度レコード・アカデミー賞受賞/レコード芸術特選
現代を代表するカリスマ、アファナシエフによる初めてのブラームス。極端に遅いテンポと凄まじいまでの集中力が聴き手を圧倒する。それまで“知る人ぞ知る”存在だったアファナシエフが一気にその名を轟かせることになった究極の名盤。
No.45■モーツァルト:ピアノ・ソナタ集■(COCO-70445)
イングリット・ヘブラー(ピアノ)
1. ソナタ第8番 イ短調 K.310
2. ソナタ第15番 ハ長調 K.545
3. ソナタ第11番イ長調 K.331 「トルコ行進曲付き」
録音:1986(第8番・第11番)/1987年(第15番)
ドイツ、ノイマルクト、レジデンツプラッツ、ライトシュターデル
[PCM デジタル録音]
当代最高のモーツァルト弾き、ヘブラーが全身全霊を傾けて完成した2度目のソナタ全曲録音からの抜粋。モーツァルトの至純に到達するためにピアニスティックな欲望を厳しく押さえ、どんな細部までをも一点の曇りもなく彫刻してゆくヘブラーの姿はまさに感動的というほかない。