日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その10:No.46〜50)
「CREST1000」No.46〜50 |
No.46■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ「月光」悲愴」「熱情」■(COCO-70446)
ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(ピアノ)
1. ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」
2. ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」
3. ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調「熱情」
録音:1987年(「月光」・「悲愴」)
/1988年(「熱情」)[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選(「熱情」)
ADFディスク大賞(「悲愴」)
レコード界における長い沈黙を破って登場したゲルバーのベートーヴェンは歓呼を持って迎えられた。往年の巨匠を受け継ぐスケールの大きい造形美、その中で情熱、叙情、幻想といったベートーヴェン演奏に求められる感情が深く崇高に弾き込まれている。ベートーヴェン演奏のひとつの到達点、圧倒的な迫力を誇る演奏。
No.47■ドビュッシー:ピアノ作品集■(COCO-70447)
ミシェル・ベロフ(ピアノ)
1. ベルガマスク組曲
2. 2つのアラベスク
3. ボヘミア風舞曲(ジプシーの踊り)
4. バラード(スラヴ風バラード)
5. 夢
6. ロマンティックなワルツ
7. 夜想曲
8. マズルカ
9. 舞曲(スティリー風のタランテラ)
録音:1995〜96年[MS/20ビット・デジタル録音]
推薦:レコード芸術準特選
右手の故障を克服、長い沈黙を経てステージに戻ってきたミシェル・ベロフ。ドビュッシーの再録音は各誌で絶賛されたほか、栄誉あるカンヌ・クラシカル・アウォードを受賞するなど、復活を見事にアピールした。研ぎ澄まされた音とさらに凄みを増した音楽の深さが高次元で結びついたベロフのすばらしさがこのアルバムで十分に聴ける。
No.48■J.S.バッハ:インヴェンションとシンフォニア
BWV772a-801(ベーレンライター版「新バッハ全集」による)■(COCO-70448)
アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
録音:1977年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術準推薦
現代ピアノで弾いているとは思えないほどの自在な弾力性と、よい意味での軽さ。今や世界的巨匠の道を歩むシフの若き日の目覚ましい録音。シフが、グールド以来のオリジナリティをもつバッハ弾きといわれるれるようになった萌芽をここに聴くことができる。
No.49■コチシュ、バルトークを弾く■(COCO-70449)
ゾルタン・コチシュ(ピアノ)
1. アレグロ・バルバロ Sz.49
2. 民謡による3つのロンド Sz.84
3. 3つのハンガリー民謡 Sz.35a
4. 組曲 作品14 Sz.62
5. ピアノ・ソナタ Sz.80
6. ルーマニア民俗舞曲 Sz.56
7. 古い踊りの歌〜15のハンガリー農民歌 Sz.71より
録音:1975年[PCM デジタル録音+MS/クオリティ・マスターズ]
推薦:レコード芸術準推薦/ディアパゾン・ドール(仏)受賞
シフ、ラーンキとともに“ハンガリーの若手三羽烏”と呼ばれたコチシュは、作曲や指揮の才にも恵まれ、のちに他の2人と違った道を歩むことになる。若き日の自信にあふれたコチシュが、自国の作曲家の作品に見せる鋭い感性が眩しいコチシュの名盤。
No.50■メンデルスゾーン:無言歌集■(COCO-70450)
田部京子(ピアノ)
1. 無言歌 変ホ長調 作品53-2「浮き雲」
2. 作品53-3 ト短調 「胸さわぎ」
3. 作品53-4 ヘ長調「心の悲しみ」
4. 作品53-5 イ短調《民謡》
5. 作品62-1 ト長調「五月のそよ風」
6. 作品62-3 ホ短調《葬送行進曲》
7. 作品62-5 イ短調《ヴェニスのゴンドラの歌第3》
8. 作品62-6 イ長調《春の歌》
9. 作品67-2 嬰ヘ短調「失われた幻影」
10.作品67-4 ハ長調《紡ぎ歌》
11.作品67-5 ロ短調「羊飼いの訴え」
12.作品85-2 イ短調「別れ」
13.作品102-3 ハ長調「タランテラ」
(《》はヘンレ原典版による)
録音:1993年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術推薦
メンデルスゾーンの抒情をあますところなく表現したとして各方面で絶賛され、田部京子の名を一気に高めることになった“無言歌”集。田部のピアニズムの原点ともいうべき静謐な抒情がアルバム全体を貫いている。