日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その11:No.51〜55)
「CREST1000」その11:No.51〜55 |
No.51■J.S.バッハ:教会暦によるオルガン・コラール集■(COCO-70451)
ヘルムート・リリング(オルガン、ヴァルカー1957年建造)
1. 来たれ、異教徒の救い主よ BWV 661
2. 来たれ、異教徒の救い主よ BWV 659
3. 私の魂は主をあがめ BWV 648
4. 甘き喜びのうちで BWV 729
5. 高き空より我は来たれり BWV 701
6. この日かくも喜びに満てり BWV 605
7. われらの救い主イエス・キリスト BWV 688
8. おお、人よ、汝の重き罪に涙せよ BWV 622
9. この日、神の子勝ちて帰りぬ BWV 630
10.栄光の日は訪れたり BWV 629
11.聖なるイエス・キリストは甦えり給う BWV 628
12.来たれ、神、創造主、聖霊よ BWV 667
13.主イエス・キリストわれらを見護り給えり BWV 655
14.深き苦しみの淵より、われ汝を呼ぶ BWV 686
15.目覚めよと呼ぶ声す BWV 645
録音:1974年[PCM デジタル録音+MS/クオリティ・マスターズ]
推薦:レコード芸術推薦/朝日試聴室推薦
教会暦の祝祭日の順序に従って、各聖日にちなんだコラールに基づくオルガン編曲を集めたバッハのオルガン小曲集。プロテスタント教会の精神を伝えるバッハ演奏の使徒、リリングによる敬虔な演奏。PCM初期を代表する名録音だ。
No.52■19世紀ギター・デビュー!■(COCO-70452)
福田進一(19世紀ギター“R.F.ラコート”)
1. 夢 作品53-1(コスト)
2. 交響的幻想曲 〜アンダンテ 作品38-14(コスト)
3. スペインの歌「カチューチャ」によるカプリス 作品13(コスト)
4. エチュード イ長調 作品6-12/ハ長調 作品29-17/ロ短調 作品35-22/ホ長調 作品31-23(ソル)
5. モーツァルト「魔笛」の主題による変奏曲 作品9(ソル)
6. ワルツ ホ長調 作品32-2(ソル)
7. 華麗なロンド 作品2-2(アグアド)
8. ハンガリー風幻想曲 作品65-1(メルツ)
9. 夕べの歌〜『吟遊詩人の調べ 作品13』より(メルツ)
録音:1994年[MS/20ビット・デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選
現代最高のギタリストとして目覚ましい活躍を続ける福田進一が初めて古楽器ギターを使用して制作したアルバム。レパートリーの選定も知的になされ、19世紀前半から半ばにかけての名作が新たに生まれ変わったと言ってもよい内容。“かつて録音されたギター・レコードの中でも格別に深い意味合いを帯びたものである”と絶賛されている。
No.53■ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集■(COCO-70453)
ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
ズザナ・ルージチコヴァー(チェンバロ)
1.ソナタ第1番 イ長調 作品1-3
2. ソナタ第2番 ト短調 作品1-10
3. ソナタ第3番 ヘ長調 作品1-12
4. ソナタ第4番 ニ長調 作品1-13
5. ソナタ第5番 イ長調 作品1-14
6. ソナタ第6番 ホ長調 作品1-15
録音:1975年[PCM デジタル録音+MS/クオリティ・マスターズ]
推薦:レコード芸術推薦/朝日試聴室推薦
1710年製の銘器ストラディヴァリウス“レスリー・テイト”を弾くスークと、同じくチェコの名女流ハープシコード奏者、ルージチコヴァーの共演。ストラディヴァリウスの艶やかで美しい音色とヒューマンな暖かさに満ちた演奏は、ヘンデルの幸福感あふれる世界を豊かに描いている。
No.54■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219「トルコ風」
/ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216■(COCO-70454)
ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)
レオポルト・ハーガー指揮
オランダ室内管弦楽団
録音:1984年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選
極美を誇る音色、変幻自在の繊細な陰影、洗練された完璧なテクニック。ヴァイオリニストとして最高の能力を兼ね備えたカントロフならではの最上の演奏、モーツァルトのスペシャリストとして知られるハーガーとの息もぴったり。同曲の数多い演奏の中でも最高のひとつに数えられる。
No.55■モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第7番 ニ長調 K.271a
/ヴァイオリン協奏曲第6番 変ホ長調 K.268■(COCO-70455)
ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)
レオポルト・ハーガー指揮
オランダ室内管弦楽団
録音:1986年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術推薦
カントロフの評価を決定的なものとした『モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集』の補巻として、疑作とされている2曲を録音したもの。今では演奏・録音される機会はほとんどないが、真作5曲に優るとも劣らない名作。カントロフの録音によってこれら2曲の価値が再認識されたと言っても過言ではない。