日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その12:No.56〜60)
「CREST1000」その12:No.56〜60 |
No.56■パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調
/ヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調「ラ・カンパネッラ」■(COCO-70456)
ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン・指揮)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
録音:1990年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選
至難の技巧を要するこれらの作品を、カントロフは持ち前の美音とテクニックを駆使して情熱的に演奏、音楽のすみずみにまで香り高い歌を聴かせている。ヴィルトゥオーゾ曲としての演奏に堕してしまいがちな中でこの曲をこれほど魅力的に演奏できるのもカントロフの凄さといえる。
No.57■フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調/ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ■(COCO-70457)
ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)
ジャック・ルヴィエ(ピアノ)
録音:1982年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術推薦
フランスの伝統的なスタイルを正統的に継承する2人のアーティストが、透徹した知性とエレガンスをもって作品の魅力を改めて浮き彫りにした演奏。“完璧”ともいうべき解釈だ。
No.58■ヴォカリーズ〜ヴァイオリン名曲集■(COCO-70458)
チー・ユン(ヴァイオリン)
江口 玲(ピアノ)
1. 気まぐれな女(エルガー)
2. 熊蜂の飛行(リムスキー=コルサコフ/ハイフェッツ編)
3. ヴォカリーズ(ラフマニノフ/ブレス編)
4. アレトゥーサの泉〜「伝説」より(シマノフスキ)
5. 愛のあいさつ(エルガー)
6. ウェストサイド・ストーリー組曲(アイ・フィール・プリティ、サムウェア、アメリカ)(バーンスタイン/ペナフォルテ編)
7. 夜想曲(ハチャトゥリャン)
8. ブルレスク(スーク)
9. 子守歌 作品16(フォーレ)
10.タイスの瞑想曲(マスネ/マルシック編)
11.序奏とタランテラ(サラサーテ)
録音:1992年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術準推薦
名教師ドロシー・ディレイ門下の名手の中で、テクニックはもとよりそのビロードのようなヴィヴラート、心にしみる歌い回しが群を抜いてすばらしいチー・ユン。そんな彼女の美点をいかんなく発揮したデビューCDはヴァイオリンを聴く楽しみにあふれている。「ウェストサイド・ストーリー組曲」は彼女が各地で演奏する独自のレパートリー。
No.59■コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 作品5より■(COCO-70459)
寺神戸亮(バロック・ヴァイオリン)
シーベ・ヘンストラ(チェンバロ/オルガン)
ルシア・スヴァルツ(バロック・チェロ)
1. ソナタ第7番 ニ短調
2. ソナタ第8番 ホ短調
3. ソナタ第9番 イ長調
4. ソナタ第10番 ヘ長調
5. ソナタ第11番 ホ長調
6. ソナタ第12番 ニ短調「ラ・フォリア」
録音:1994年[MS/20ビット・デジタル録音]
推薦:95年度レコード・アカデミー賞受賞/レコード芸術特選
ヨーロッパ有数の古楽オーケストラのコンサート・マスターを歴任し、現在はラ・プティット・バンドのコンサートマスターを務めながら、ソリストとして、また指揮者としての意欲的な活動を続けている寺神戸亮の名盤。豊かなニュアンス、生気あふれる音楽作りは古楽演奏にありがちな無色透明な演奏とは一線を画すもので、コレッリの音楽の魅力を再認識させてくれる。
No.60■風 ―Winds 〜ナウシカの思い出に捧げる■(COCO-70460)
藤原真理(チェロ)
1. 「風の谷のナウシカ」から5つのメロディー《組曲》(久石 譲)
2. 鳥の歌(カタルーニャ民謡)
3. 甘き春に(カルミナ11世紀)
4. ウォーキング・イン・ジ・エア(ハワード・ブレイク)〜アニメーション『スノーマン』より
5. 緑の森を楽しく歩いた(マーラー)
6. 野性のエルザ(ジョン・バリー)
7. グリーン・レクイエム(久石 譲)〜映画『グリーン・レクイエム』より
8. 空と太陽と海(フランソワ・ドゥゲルト)
9. ラルゴ(ヴィヴァルディ)〜協奏曲集『四季』〜「冬」より
藤原真理(チェロ)
秦はるひ(ピアノ)、久石 譲(シンセサイザー)
プロデュース、編曲:久石 譲
録音:1987〜88年[PCM デジタル録音]
“自然との共生”というメッセージのもと、藤原真理の幅広い音楽性をアピールしたヒット・シリーズ、“風”の第1作。久石譲のトータル・プロデュースで名作「風の谷のナウシカ」の他、映画音楽、クラシックの名曲を藤原真理の豊かなチェロが奏でてゆく。決してカヴァーという言葉では語れない、新たな魅力を放つ楽曲に生まれ変わっている。