オンキョー、7chデジタルパワーアンプをはじめ、Integraブランドの新製品3機種を発売
左:「DTA-7」 右:上「DPS-1」/下「DTC-7」 |
◆7chデジタルパワーアンプ「DTA-7」/4月25日発売予定/\350,000
◆AVアンプ「DTC-7」/4月25日発売予定/\200,000
◆ユニバーサルプレーヤー「DPS-1」/4月25日発売予定/\120,000
今回の新製品において、高級AVセパレートシステムとしてのコンビネーション展開を図っていく同社である。「DTA-7」では同社独自開発によるデジタルアンプ技術である「VL digital」が搭載された。この独自方式では今までのデジタルアンプにとっての課題であったパルス性ノイズの根絶を実現し、微小な音の極めて忠実な再現力を獲得している。電源回路には超大型で、かつ大容量なスイッチング電源を採用。これにより電源電圧の変動をきわめて少なくし、多量のサーボに頼ることなく、低帰還サーボで安定した電力供給を実現している。さらに、増幅素子への電力供給の安定性と瞬時供給能力を高めるため、電力ラインの超低インピーダンス化が図られている。また、スイッチング電源のスイッチがONになる前に、MOS FETのドレインソース間に充電された電気を放電させ、MOS FETの電圧がゼロまたはゼロに近くなったときMOS FETをONさせることで、電磁波ノイズの発生とスイッチングロスを防ぐ「ゼロ・スイッチング電源」を採用している。
スピーカー端子にも高音質への配慮が加えられ、極太スピーカケーブルがセッティングできるよう新規開発した大型スピーカ端子を採用している。ケーブル先端の被覆を剥いたスピーカーケーブルから、Yラグやバナナプラグ仕様の端子までが使用でき、高い圧着性を実現した。
AVアンプ「DTC-7」では、全チャンネルのDACチップの後段にベクター・リニア技術を核にしたアナログ波形生成回路「VLSC(ベクター・リニア・シェーピング回路)」を搭載した。これにより、有害なデジタル回路からの刺激性の強いパルス性ノイズを除去し、従来同ノイズによりマスクされていた微小な音色成分を忠実に再現することが可能となっている。7.1chフォーマットに完全対応した固定小数点演算型32bitデュアルDSPの搭載も行われている。
D端子あるいはコンポーネント端子は、独立回路設計を施し、モニターとプロジェクターを併用で使用している場合でも画質劣化なしに同時出力ができる。さらに、多様な映像再生機器を接続しても1系統の出力で済み、モニターやプロジェクターへの配線も手軽に行い、格段の操作性向上につながっている。インターネットラジオやパソコンに保存した音源を楽しむことのできる、同社独自開発によるネットワークプロトコル「Net-Tune」機能も搭載されている。
「DPS-1」はSACD、DVD-Audioの高音質再生に対応すべく、オーディオD/Aコンバージョン回路に全チャンネル192kHz/24bit D/Aコンバーターを搭載。さらに、ベクター・リニア技術を核にしたアナログ波形生成回路「VLSC」をDACチップの後段に設置することにより、ノイズの除去と微小な音色成分の忠実な再現を実現している。また映像処理回路には、微小レベルの映像信号の再現性を高めるため108MHz/12bitビデオD/Aコンバーターを採用している。さらにDVD Videoのビットストリーム信号やPCM信号を高純度でAVセンターへ送出するため、デジタル・ダイレクト・パス回路を採用。デジタル信号処理回路からデジタル出力端子への伝送経路を短縮化し、デジタル信号の劣化を防ぐとともに、デジタルノイズのアナログ回路への干渉を防ぐ仕様となっている。これだけのパフォーマンスを12万円という価格で実現したハイCPモデルだ。
(Phile-web)
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