ケーブルブランド探訪記(ACROLINK編 その10「6N-P4050F」)
6N-P4050F ¥7,500/m |
また、この「6N-P4050F」の絶縁体には音質的にも優れ極めて誘電率の低いエコ系の高性能ポリエチレンを採用し、線間容量を低減させるために、高分子ポリエチレン絶縁体をセンターに配置する3列構造とした。静電容量の超低容量化を考慮し、2芯のセンター間の高分子ポリエチレン絶縁体は中心に電磁波や外来ノイズを吸収する特殊な非磁性糸を入れることで外部及び線間のノイズ干渉を遮断した。さらに外部シースはカドミウム・鉛フリーのPVCシースを採用し、絶縁体と外部シースを異なる素材とすることで防振制御も万全となっている。単線の押し出し方向も全て揃えることで信号の劣化を防げる位相歪にも対応している。
『オーディオアクセサリー』誌の「旬の音本舗 福田屋」も店主お薦めの同モデルをぜひともお試しいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●アクロリンクのプロフィール
アクロリンクケーブルの大きな特徴は導体に6NCuを採用している点にある。銅生産の大手である日本工業(株)(現・日鉱マテリアルズ社)が1985年に研究開発に着手し、1987年に量産化に成功。1989年にはアクロテックの処女作として「6N-1010」を発売し、全世界で生産終了までに30万km以上の販売実績を誇った。なお、同モデルはアクロリンク「6N-A1010U」として引き継がれている。
このアクロリンクブランドでも、独自のストレスフリー6N銅導体を継承しつつ、シースや絶縁体には高分子ポリオレフィン系の新素材を採用した。この新素材の特製は誘電率が低くいため静電容量が極めて少ない。さらに、この素材は結晶構造を持つ数少ない新素材であるために、成分によって振動をコントロールすることができるというメリットを持つ優れた素材である。
また、プラグも素材に黄銅合金エゴプラスを採用することで一新された。同素材は三宝伸銅工業(株)が世界に先駆けて開発した鉛を含まず切削性・鍛造性・耐食性・強度のすべてに優れた理想的な特許素材である。
このようにして生まれ変わったアクロリンクのラインナップはさらに、ストレスフリー7N銅を採用した新シリーズ「MEXCELシリーズ」を誕生させることとなる。
●製品のお問い合わせ先:
株式会社アクロジャパン
TEL:03(5369)2474