キーワードは「蘇るMade in Japan」-クリプトンがスピーカー市場参入
(株)クリプトンは、スピーカー市場に参入することを本日開催した発表会で明らかにした。第1弾モデルは7月下旬に発売する“vigore”「KX-3」で、価格は252,000円(ペア)。
同社は、電源ボックス、インシュレーター、ハイエンドオーディオボード、チューニングパネルなどでオーディオファンにはおなじみのメーカー。今回の参入は、オーディオコンポーネントの要であるスピーカー市場に参入することで、一層の飛躍を期する考えがあるようだ。
製品の愛称は「vigore(ヴィゴーレ)」で、イタリア後で「活き活きした」という意味。
同社初となるスピーカーの開発にあたっては、日本ビクターで「SX-3」など数々の名機を開発してきたカリスマ技術者である渡邉勝氏を起用。同氏をリーダーにして、国内のスピーカーメーカー、キャビネットメーカー、クリプトンのパーツを駆使し、短期間で製品を完成させた。同氏は「国産のスピーカーシステムが激減しており、店頭の大半が海外製品で埋め尽くされている現状がある」とし、「『蘇るMade in Japan』という開発テーマのもと、日本の優れた技術で作り上げた最新のスピーカーを堪能して欲しい」と語った。
『蘇るMade in Japan』のテーマ通り、クリプトン独自開発のスピーカーユニットをはじめとして、エンクロージャーの製造・組み立て、ネットワーク製作、組み立てはすべて日本で行っている。
開発に当たって渡邉氏は、「ハイテクをやるつもりはなかった。スピーカー作りのセオリーを追い求め、いまあるスピーカーで最もいい技術を組み合わせた」といい、派手なテクノロジー競争に巻き込まれず、実際に音として表れるクオリティーを追求する姿勢を追求した。
本機のユニットは全くの新開発で、2ウェイシステム・オールアルニコマグネット仕様。ウーファー部のボイスコイルには「MEXCEL無酸素銅(OFC)エッジワイズワイヤー」のロングトラベルボイスコイルを採用し、線積率を高め大きな駆動力と大振幅時の磁気回路外れに対応した、歪みの少ないウーファーに仕上げた。ウーファーのコーン紙には独クルトミューラーのものを採用する。
トゥイーターは本絹のソフトドーム・トゥイーター。磁気回路にウーファー同様、磁気抵抗を極小にしたアルニコマグネット壺型内磁方式を採用、ボイスコイルも同様にMEXCELを搭載する。
エンクロージャーは針葉樹系高密度18mm厚のパーチクルボードを採用した、高剛性密閉型キャビネット。オール天然材バーズアイメープルを、ウレタンフィニッシュ塗装で6面鏡面仕上げしている。渡邉氏は、「近ごろはMDF材を使ったスピーカーが多いが、MDFは木屑をバインダーで集積したもので、叩くと接着剤の音がする」と持論を述べた。
また渡邉氏は「特に密閉型では、低音の再現力は低域制動(Q0)特性で決まる」とし、内部の吸音材にウール100%の低密度フェルトと、同社の吸音材「ミスティックホワイト」をダブル使用した。
ネットワークも非常に凝った構成で、直径1.5mmの空芯コイル、ケース入りピッチ材で振動を抑えた低損失フィルムコンデンサーなどのネットワーク素子を採用。素子間の結線はハンダフリーのかしめ方式とした。また、ウーファー、トゥイーターへの内部配線材には、定評のあるモニター製OFC線(ブラック&ホワイト)を採用している。
スピーカー端子は金メッキで、バイワイヤリング方式。ウーファーの逆起電力からトゥイーターを分離し、モジュレーションを防ぎ、高音域の透明感を損なわない設計とした。
【問い合わせ先】
(株)クリプトン
コンポーネント&アクセサリー課
TEL/03-3353-5017
(Phile-web編集部)
同社は、電源ボックス、インシュレーター、ハイエンドオーディオボード、チューニングパネルなどでオーディオファンにはおなじみのメーカー。今回の参入は、オーディオコンポーネントの要であるスピーカー市場に参入することで、一層の飛躍を期する考えがあるようだ。
製品の愛称は「vigore(ヴィゴーレ)」で、イタリア後で「活き活きした」という意味。
同社初となるスピーカーの開発にあたっては、日本ビクターで「SX-3」など数々の名機を開発してきたカリスマ技術者である渡邉勝氏を起用。同氏をリーダーにして、国内のスピーカーメーカー、キャビネットメーカー、クリプトンのパーツを駆使し、短期間で製品を完成させた。同氏は「国産のスピーカーシステムが激減しており、店頭の大半が海外製品で埋め尽くされている現状がある」とし、「『蘇るMade in Japan』という開発テーマのもと、日本の優れた技術で作り上げた最新のスピーカーを堪能して欲しい」と語った。
『蘇るMade in Japan』のテーマ通り、クリプトン独自開発のスピーカーユニットをはじめとして、エンクロージャーの製造・組み立て、ネットワーク製作、組み立てはすべて日本で行っている。
開発に当たって渡邉氏は、「ハイテクをやるつもりはなかった。スピーカー作りのセオリーを追い求め、いまあるスピーカーで最もいい技術を組み合わせた」といい、派手なテクノロジー競争に巻き込まれず、実際に音として表れるクオリティーを追求する姿勢を追求した。
本機のユニットは全くの新開発で、2ウェイシステム・オールアルニコマグネット仕様。ウーファー部のボイスコイルには「MEXCEL無酸素銅(OFC)エッジワイズワイヤー」のロングトラベルボイスコイルを採用し、線積率を高め大きな駆動力と大振幅時の磁気回路外れに対応した、歪みの少ないウーファーに仕上げた。ウーファーのコーン紙には独クルトミューラーのものを採用する。
トゥイーターは本絹のソフトドーム・トゥイーター。磁気回路にウーファー同様、磁気抵抗を極小にしたアルニコマグネット壺型内磁方式を採用、ボイスコイルも同様にMEXCELを搭載する。
エンクロージャーは針葉樹系高密度18mm厚のパーチクルボードを採用した、高剛性密閉型キャビネット。オール天然材バーズアイメープルを、ウレタンフィニッシュ塗装で6面鏡面仕上げしている。渡邉氏は、「近ごろはMDF材を使ったスピーカーが多いが、MDFは木屑をバインダーで集積したもので、叩くと接着剤の音がする」と持論を述べた。
また渡邉氏は「特に密閉型では、低音の再現力は低域制動(Q0)特性で決まる」とし、内部の吸音材にウール100%の低密度フェルトと、同社の吸音材「ミスティックホワイト」をダブル使用した。
ネットワークも非常に凝った構成で、直径1.5mmの空芯コイル、ケース入りピッチ材で振動を抑えた低損失フィルムコンデンサーなどのネットワーク素子を採用。素子間の結線はハンダフリーのかしめ方式とした。また、ウーファー、トゥイーターへの内部配線材には、定評のあるモニター製OFC線(ブラック&ホワイト)を採用している。
スピーカー端子は金メッキで、バイワイヤリング方式。ウーファーの逆起電力からトゥイーターを分離し、モジュレーションを防ぎ、高音域の透明感を損なわない設計とした。
【問い合わせ先】
(株)クリプトン
コンポーネント&アクセサリー課
TEL/03-3353-5017
(Phile-web編集部)
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