<TIAS2006:ナスペック>人気急上昇のダールジールから登場したプリアンプNHB-18NS
昨年はまさに「怒濤の」と形容したくなる新製品攻勢だったナスペックだが、今年はその反動もあろうか、少々静かな展開となっている。それでも絶対に目を離すことのできない製品はあるものだ。
スイスのダールジール社は、まだ創立して10年にもならない新興のアンプメーカーだが、彼らが世界的な名声を得るのに長い時間はかからなかったようである。日本でもつい昨年登場したばかりだというのに、国内投入の第1号モデルとなったパワーアンプNHB-108 model oneは、並み居る名門、強豪アンプメーカーのハイエンド製品に肩を並べる輝きを放っている。それもそのはず、このアンプは社の創立よりずっと以前、1984年から開発が進められていたというから驚く。
そうはいっても、ダールジールの設計方針は取り立てて奇をてらったようなものではない。1にシンプルで、2に純粋で、3に信頼性が高い、という3つの項目で表されるものであるという。1については、とにかく余分なものを排除すること。パワーアンプNHB-108は、わずか14個のトランジスターを用い、考えられる限り最短の信号経路で構築されているという。
2については、スイッチ、コネクター、ヒューズ、リレー類を必要最小限にするということだ。また、オーバーオールのNFBをゼロとし、ごく小規模かつ部分的なもののみを用いるというのも、信号の純粋性を高める手法といえるだろう。3については、極力珍しい部品を使わないことがポイントという。スイッチ類は何とON/OFF100万回の寿命を持つものを採用、トータルで製品の寿命は約20〜40年程度と見積もっているというから驚く。
そんなダールジールから登場したプリアンプNHB-18NSは、やはり一般的なボリュームやロータリースイッチなどを経由しないシンプルで短い信号経路が特徴だ。セレクターまでの回路にすべてゲインを持たせてその後に切り替え、最後に音量を調整するという、コストがかかるがDレンジを大きく採れる方法が採用されているのも見逃せない。電源はバッテリー方式が採用されている。
会場では、これも近年評価がうなぎ登りの米ジョセフ・オーディオ社のスピーカーと組み合わせて聴くことができる。この両者による、現代の最高峰の一つといって間違いないサウンドは、ぜひとも体験しておきたい。
(炭山アキラ プロフィール)
TIAS2006report
スイスのダールジール社は、まだ創立して10年にもならない新興のアンプメーカーだが、彼らが世界的な名声を得るのに長い時間はかからなかったようである。日本でもつい昨年登場したばかりだというのに、国内投入の第1号モデルとなったパワーアンプNHB-108 model oneは、並み居る名門、強豪アンプメーカーのハイエンド製品に肩を並べる輝きを放っている。それもそのはず、このアンプは社の創立よりずっと以前、1984年から開発が進められていたというから驚く。
そうはいっても、ダールジールの設計方針は取り立てて奇をてらったようなものではない。1にシンプルで、2に純粋で、3に信頼性が高い、という3つの項目で表されるものであるという。1については、とにかく余分なものを排除すること。パワーアンプNHB-108は、わずか14個のトランジスターを用い、考えられる限り最短の信号経路で構築されているという。
2については、スイッチ、コネクター、ヒューズ、リレー類を必要最小限にするということだ。また、オーバーオールのNFBをゼロとし、ごく小規模かつ部分的なもののみを用いるというのも、信号の純粋性を高める手法といえるだろう。3については、極力珍しい部品を使わないことがポイントという。スイッチ類は何とON/OFF100万回の寿命を持つものを採用、トータルで製品の寿命は約20〜40年程度と見積もっているというから驚く。
そんなダールジールから登場したプリアンプNHB-18NSは、やはり一般的なボリュームやロータリースイッチなどを経由しないシンプルで短い信号経路が特徴だ。セレクターまでの回路にすべてゲインを持たせてその後に切り替え、最後に音量を調整するという、コストがかかるがDレンジを大きく採れる方法が採用されているのも見逃せない。電源はバッテリー方式が採用されている。
会場では、これも近年評価がうなぎ登りの米ジョセフ・オーディオ社のスピーカーと組み合わせて聴くことができる。この両者による、現代の最高峰の一つといって間違いないサウンドは、ぜひとも体験しておきたい。
(炭山アキラ プロフィール)
TIAS2006report