マエストロ・カラヤン生誕100年の記念碑『高品位ハード・ガラスCD』が発売
ユニバーサルミュージックIMSは2008年に迎える「マエストロ・カラヤン生誕100年」の記念碑的な作品をリリースすべく、9月20日(木)に同社にて発表会を開催した。
今回発売されるのはドイツ・グラモフォンの1962年べルリンのイエス・キリスト教会で録音された名盤であるヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団による『ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調 作品125』の≪ガラス製音楽CD≫バージョンである。
この≪ガラス音楽CD≫の正式名称は「EXTREME HARD GLASS CD」。高品位な「音づくり」においても高い人気を誇るクラシックレーベルである「Fine NF」が昨年発表した新たなCD素材である。
この≪ガラスCD≫は全て手作りという生産効率の関係から、第1弾として同レーベルより発売された『衝撃のfineNクリスタル・サウンズ』(NF20001)の価格は9万8700円(税込)と破格なものとなっている。しかしながら、従来のCDに採用されているポリカーボネート素材に較べた際の、圧倒的な音質の違いに、音楽ファンやオーディオファンの間で大きな話題となっている。
さて、今回発売となる『ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調 作品125』のリリースは2007年12月15日から。価格はさらに高くなり、税込みで20万円。シリアルナンバー入りの限定生産となっている。パッケージ内容等の詳細に関しては掲載のビラをご参照いただきたい。
本作品の音源はアナログテープからのダイレクト録音。Fine NFの録音家である福井末憲氏がハンブルグにあるグラモフォンの本社を訪れ、同社の社長であるマイケル・ラング氏に直接会い、≪ガラスCD≫の音質の高さをアピール。同氏も圧倒的に高いパフォーマンスを認め、ついに音源の利用許可を貰ったという経緯がある。これを受けて、福井氏自身がハノーヴァーにある同社の音源が保管されている「ベルリーナ・スタジオ」でアナログテープからDSDレコーダーに収録したというものである。
福井氏とともにハノーヴァーに同行した、音楽評論家の諸石幸生氏は「本作品のマスターテープが利用されたのは2003年以来、SACD化の際に使われました。しかし残念ながらそろそろテープ自体の劣化が始まってくるのも事実です。そういった意味で2007年の今回が本作のテープ音源の最後になる可能性もあります」と語る。
今回≪ガラスCD≫の採用を世界の老舗レーベルであるグラモフォンが快諾した意味は大きい。これが世界に先駆けて成功すれば、日本で発明されたガラスCD(実際の盤は日本の企業であるトエミ・メディア・ソリューションズ≪現メモリーテック株式会社≫が開発生産している)が、世界中の音楽愛好家に広まっていく可能性を秘めていることは言うまでもない。
「ガラスCDへのメジャーレーベルの参画が長年の夢でした」と語る福井氏。今後は録ってきた音源をマスタリングし、ガラスCDの成型していくという工程に移行することとなる。実際に出来上がった際の音質に注目が集まることになるだろう。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
今回発売されるのはドイツ・グラモフォンの1962年べルリンのイエス・キリスト教会で録音された名盤であるヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団による『ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調 作品125』の≪ガラス製音楽CD≫バージョンである。
この≪ガラス音楽CD≫の正式名称は「EXTREME HARD GLASS CD」。高品位な「音づくり」においても高い人気を誇るクラシックレーベルである「Fine NF」が昨年発表した新たなCD素材である。
この≪ガラスCD≫は全て手作りという生産効率の関係から、第1弾として同レーベルより発売された『衝撃のfineNクリスタル・サウンズ』(NF20001)の価格は9万8700円(税込)と破格なものとなっている。しかしながら、従来のCDに採用されているポリカーボネート素材に較べた際の、圧倒的な音質の違いに、音楽ファンやオーディオファンの間で大きな話題となっている。
さて、今回発売となる『ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調 作品125』のリリースは2007年12月15日から。価格はさらに高くなり、税込みで20万円。シリアルナンバー入りの限定生産となっている。パッケージ内容等の詳細に関しては掲載のビラをご参照いただきたい。
本作品の音源はアナログテープからのダイレクト録音。Fine NFの録音家である福井末憲氏がハンブルグにあるグラモフォンの本社を訪れ、同社の社長であるマイケル・ラング氏に直接会い、≪ガラスCD≫の音質の高さをアピール。同氏も圧倒的に高いパフォーマンスを認め、ついに音源の利用許可を貰ったという経緯がある。これを受けて、福井氏自身がハノーヴァーにある同社の音源が保管されている「ベルリーナ・スタジオ」でアナログテープからDSDレコーダーに収録したというものである。
福井氏とともにハノーヴァーに同行した、音楽評論家の諸石幸生氏は「本作品のマスターテープが利用されたのは2003年以来、SACD化の際に使われました。しかし残念ながらそろそろテープ自体の劣化が始まってくるのも事実です。そういった意味で2007年の今回が本作のテープ音源の最後になる可能性もあります」と語る。
今回≪ガラスCD≫の採用を世界の老舗レーベルであるグラモフォンが快諾した意味は大きい。これが世界に先駆けて成功すれば、日本で発明されたガラスCD(実際の盤は日本の企業であるトエミ・メディア・ソリューションズ≪現メモリーテック株式会社≫が開発生産している)が、世界中の音楽愛好家に広まっていく可能性を秘めていることは言うまでもない。
「ガラスCDへのメジャーレーベルの参画が長年の夢でした」と語る福井氏。今後は録ってきた音源をマスタリングし、ガラスCDの成型していくという工程に移行することとなる。実際に出来上がった際の音質に注目が集まることになるだろう。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)