KEF JAPAN、約2,000万円のスピーカー「MUON」発売 − 英国大使館で発表会

公開日 2007/11/01 18:45
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KEF JAPANは、英KEFのハイエンドスピーカー「MUON」(ミュオン)を11月より販売開始する。価格は1,995万円(ペア/税込)で、世界100ペアの限定生産となる。

KEF「MUON」

横から見たところ

本日、英国大使館の大使公邸で製品の発表会が開催された。駐日英国大使のグレアム・フライ氏が冒頭の挨拶を行ったほか、発表会の後にはティーパーティーも催され、バイオリンとチェロの生演奏も披露されるなど、ひじょうに豪華な内容の発表会だった。

駐日英国大使のグレアム・フライ氏

発表会場の様子。いかにも英国調の落ち着いた雰囲気だ

発表会後には生演奏も披露された

MUONは、4ウェイ7ドライバーの密閉型スピーカー。本体サイズは600W×2,000H×380Dmmで、質量は115kgと、ハイエンドスピーカーならではの偉容を誇る。

音響面の開発は、KEFの音響プロジェクト責任者であるアンドリュー・ワトソン博士が担当した。KEF JAPANの秋山代表によると、本機の開発は6年ほど前からスタートしていたとのこと。秋山社長がイギリス・ケント州のKEFに行った際、工場の別室の納屋のような所に連れて行かれ、まだモックアップ状態だった巨大なスピーカーを、ワトソン博士に見せられたのだという。その後長期間にわたる開発を経て、後述するロス・ラブグローブ氏によるデザインが施され、今回の発売に至った。

KEF JAPAN代表の秋山氏

KEFの音響プロジェクト責任者であるアンドリュー・ワトソン博士

スピーカー前面の中央には中域と高域を受け持つ同軸点音源ユニット「Uni-Q」が配置され、そのすぐ真下には250mmのコーン型ミッドローレンジユニットが装備されている。さらに、その2つのユニットを挟み込むかたちで、250mmのコーン型ウーファーが上下に2個ずつ配置されている。

さらに、背面にも2基の低音ドライバーを装備。壁からの折り返しの低域定在波をコントロールすることができるという。

背面にも大きなユニットを備える

背面の端子はトライワイヤに対応

筐体のデザインは、世界的に著名なインダストリアルデザイナー、ロス・ラブグローブ氏が担当。筐体は全面が特殊なスーパーフォームド・アルミニウムで作られている。アルミニウムの厚さは6mm。熱したアルミニウムの板をモールドの型に置き、瞬間的に真空成形させる工法により、複雑な曲面を実現させている。ラブグローブ氏は、「筐体は周りの景色などを反射する。どんな環境でも周りの風景に溶け込むデザイン」とアピール。製品の価格についても、「私が作ったオブジェは、小さなものでも30万ドル程度するものがあり、それでも購入される方がいる。それと比べてみて欲しい」と述べ、同氏のデザインが施されたMUONの価格は、決して高くないと主張した。

インダストリアルデザイナー、ロス・ラブグローブ氏

シカゴの公園に置かれているラブグローブ氏のオブジェ


デンマークの企業に依頼されてデザインしたという自転車

筐体の加工の様子。真空成型法により複雑な曲面が実現した

設計はコンピュータで行う。ユニットから発した音を解析した図

【問い合わせ】
KEF JAPAN
TEL/042-388-2030

(Phile-web編集部)

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  • ブランドKEF
  • 型番MUON
  • 発売日2007年11月
  • 価格¥19,950,000(ペア/税込)
【SPEC】●型式:4ウェイ7ドライバー、密閉型 ●ユニット:250mmコーン型ウーファー×4、250mmコーン型ミッドローレンジ、165mm+25mm Uni-Qミッドハイレンジ点音源同軸 ●インピーダンス:4Ω ●再生周波数帯域:25Hz〜60kHz(±3dB) ●出力音圧レベル:90dB/2.83V/m ●クロスオーバー周波数:120Hz、300Hz、2.3kHz ●外形寸法:600W×2,000H×380Dmm ●質量:115kg