アナログカートリッジ・データファイル(LYRA編「Skala」)

公開日 2008/03/18 11:36
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Skala(スカラ)
アナログカートリッジ・データファイルの新製品追加として、Lyra(ライラ)のMCカートリッジ「Skala(スカラ)」をご紹介する。

Skalaは、デジタルオーディオ誕生以後も高度な進化を続けてきた、Lyraの第5世代カートリッジデザインを象徴するモデル。ヘッドシェルに対して垂直にテンションを掛ける高密度で堅牢なメタル・ピラーと軽量な水平ポリマーベースを組み合わせた、ユニークなマルチ・セクション・マルチマテリアル構造を採用。渦電流の発生を抑制し、電気伝導性を持つ金属の量の減少を実現させている。

また、新世代バランスド・シンメトリカル・フィールド磁気回路を搭載。スタイラスは、オリジナルPA形状として、発電コイルは5Nピュアアイアン・ボビンに、ストレスフリーの高純度6N銅線を採用するなど、未だかつて感じることの出来なかったダイナミクスと広い空間再現を実現しているという。なお、出力ピンにはロジュームメッキを施し、ロスを最小限に抑えている。


【Lyra ブランドについて】

1991年に誕生したLyraは、有限会社ライラ(スティーグ・ビョルゲ代表、旧社名スキャンテック)のブランド名。1984年以来、アナログレコード再生に残された技術的な問題の解決に取り組み、「マスターテープに近い音をもたらすアナログカートリッジ」を念頭に製品開発を行い続けている。今だからこそ感じられるアナログの楽しみと存在価値、その素晴らしさを追求しながら、いまなおMCカートリッジ作りに情熱を傾け、その進化に向けて研究開発を進めているという。

製品は、MCカートリッジやフォノイコライザーのほか、姉妹ブランドとなるライラ・コニサーのセパレートアンプまで広く手掛けている。設計拠点は東京に置かれ、Jonathan Carr(ジョナサン・カー)氏、三島敬宣(みしま・よしのり)氏によって高度な設計と製造が行われ、出荷にあたっては1モデルごとに綿密な試聴調整が行われている。

Lyraのカートリッジは、独自の発電機構「バランスド・シンメトリカル・フィールド磁気回路」による設計を最大の特徴としており、最新の精密加工技術が投入されている。アナログレコード再生に、現代的で極めてワイドレンジ、かつハイスピードな再現性を獲得させていることでも世界中から高い評価を得続けている。

「バランスド・シンメトリカル・フィールド磁気回路」は、ポールピースやヨークを介さずに、カンチレバーを貫通した2個のリング状のネオジウムマグネットを、発電コイルの前後に挟むように配置させたもの。

第1世代の「Tsurugi」(1985)から世代を重ね、現代の先端技術のパーツを使用したうえにヒアリングテストで様々な材質を吟味。フロント・ポールピースに非磁性体特殊樹脂を採用したり、さらに、磁気回路の周辺で発生する渦電流をできる限り抑えるため、ボディは可能な限りコンパクトに切削したヌードタイプを採用するなど、発電機構も現在までさらに進化を続けている。

【問い合わせ先】

(有)スキャンテック販売
神奈川県横浜市西区浅間台1-16
TEL/045-316-6388
FAX/045-316-5263

(季刊・analog編集部)

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  • ブランドLYRA
  • 型番Skala
  • 発売日2008年
  • 価格¥336,000(税込)
【SPEC】●発電方式:MC型 ●出力電圧:0.5mV(5.0cm/sec. Peak45°1kHz) ●再生周波数:10Hz 〜 50kHz ●chセパレーション:35dB(1kHz) ●内部インピーダンス:5.5Ω ●カンチレバーシステム:ソリッドボロン・ロッド(Lyra original)・ダイアモンド・ラインコンタクトスタイラス(3×70μm) ●負荷抵抗:100Ω〜47kΩ(昇圧トランスの場合10Ω以下) ●針圧:1.65g〜1.75g ●自重:9.0g(針カバーを除く)