【年末特別企画】Net Audio誌編集長・野間が振り返る2010年 − 「新しさ」と「普遍性」の両立がネットオーディオの魅力

公開日 2010/12/28 14:27 特別増刊Net Audio誌編集長 野間美紀子
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ご好評いただいた「Net Audio」誌
2010年10月に特別増刊『Net Audio』を刊行したところ、5日間で社内在庫が完売、読者の方々の生の声も続々と届き、「ネットオーディオのニーズはある」と手応えを感じました。

「ネットオーディオ」というのは、PCオーディオ、ネットワークオーディオ、デジタルファイルミュージックの総称で、デジタル音楽ファイルを楽しむことが共通点。我々が聴く音楽ソフトの形態が、CDからデジタルファイルに変わってきたことから生まれた、新しいオーディオのスタイルです。

製品としては大きく分けて2つ、パソコンから再生する音声をオーディオシステムに出力するためにUSB端子などが装備された「USBオーディオ製品」と、リンのDSのようなLANにつなげて音楽ファイルを再生する「ネットワークオーディオ製品」が存在しています。「Net Audio」誌では、これらの製品レビューはもちろん、その使いこなし方の最前線の情報を提供すべく、探究を続けています。

このネットオーディオという手法は、これまでのオーディオと違う素晴らしさがたくさんあります。

従来のオーディオでは得られなかった音楽ファイル再生の高音質、なかでもCDフォーマットを超えるスタジオマスターの高音質に、私も何度も感銘を受けました。この音質の良さは、第1号でもお伝えしましたが、そのほかに、私がいま本当に素晴らしい! と実感しているのは、音楽制作者がCDというフォーマットにとらわれず、インターネットを介して聴き手に音楽を「産地直送」できるようになってきていることです。ハイレゾのスタジオマスターが受け取れるメリットは、スペックの高さより、音楽家の意図に近い音楽が受け取れることだと思います。音楽を創っている方々が、プロ・アマ問わず自由に発信できる環境が生まれてきていることは、音楽芸術の本質にかなった形なのではないでしょうか。 

そのほか、サーバーに音楽ファイルを蓄積し、便利なソフトでアルバム管理できることはご存じと思いますが、それらを「スマートフォンで操作できる」なんてところも新しいオーディオ感覚。けれどそういった「新しさ」の一方で、「やっぱり電源が命」といったようなオーディオの普遍的な部分が大事であるところも、ネットオーディオの面白さだと感じます。多くの方々が、ネットオーディオで良い音で音楽を聴く素晴らしさに目覚めていただければとも考えています。

2011年はそんな面白さを伝えて参りたいと思います。ご期待ください。

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