メモリーテックなど4社、ハイレゾ音源再生に特化した「BDミュージック」を発表
Promotion Group of Blu-ray Disc for High Resolution Audioは、ブルーレイディスクにハイレゾリューション音源を収めた『ブルーレイディスクによるハイレゾリューションオーディオ』を提案。本日都内にて発表会を開催した。
Promotion Group of Blu-ray Disc for High Resolution Audioは、光ディスクの製造を行うメモリーテック(株)、ハイレゾ音源配信やハイレゾ対応オーディオ製品を扱う(株)クリプトン、BDのオーサリングなどを行う(株)キュー・テック、レコードレーベルの(株)カメラータ・トウキョウで構成されており、今後も参加社を募っていく。
“ハイレゾ音源再生に特化したBlu-ray Disc”
同プロモーショングループが今回提案するのは、ハイレゾ音源再生に特化したBlu-ray Disc(=“BDミュージック”)だ。CDには収めきれない、48kHz/96kHz/192kHz/24bitのリニアPCM音声(2ch/5.1c/7.1chなど)を収録できるのが特徴。
メリットのひとつとして訴求されているのは、BD-Video規格に準拠しており、全てのBDプレーヤー/レコーダーで再生可能な点。プロジェクトマネージャーを務めるメモリーテック 小宮山 毅氏は「CD感覚の操作性と、BDならではの高音質を兼ね備えたもの」と説明する。
通常のBDは記憶容量のほとんどを映像のために使っているが、“BDミュージック”は曲目メニューやジャケット写真などの静止画のみを収録。大半の容量をオーディオのために使用することができるので、大容量のハイレゾ音源を収められるという。なお、リモコンのセンターボタンを押すと1曲目から再生される仕組みとなっており、ディスプレイが無くても操作可能という。
収録されたハイレゾ音源は、BDプレーヤーのHDMI端子から出力する(最高192kHz/24bitの信号に対応)。なお同軸/光デジタル端子からの出力は48kHz/24bitまでに限られるので、HDMI端子以外から192kHzもしくは96kHzのクオリティで出力したい場合は、アナログ出力端子を使う必要がある。
また、著作権保護技術AACS(Advanced Access Content System)の規格にも準拠している。
オーサリングは、キュー・テックの高音質・高画質化を図ったBDマスタリングシステム「FORS system」(解説はこちら)で実施。ディスク製造は、メモリーテックの高音質BD専用ラインで行われる。さらに「タイトルを作りやすい環境を作るため」、音楽マスタリングスタジオ向けに音楽専用オーサリングソフトも開発した。
第1弾タイトルは11月頃発売予定「3,000円台で販売できれば」
第1弾タイトルとしてはCAMERATAレーベルの音源が用意されており、11月頃の発売を予定。今後は2桁程度の枚数のディスクを発売予定だという。
ディスクの価格は未定だが、カメラータ・トウキョウの中野浩明社長は「3,000円台で販売したいと考えているところ」と語っていた。
現在のところ参加しているレーベルはカメラータのみだが、会場で配られたデモディスクにはナクソス・ジャパン、日本コロムビア、ポニーキャニオンの96kHz/24bit音源も合わせた全13曲が収められていた。特にナクソスは、既に2年前からBDオーディオを販売している。これらレーベルの今後の参加が期待される。各レーベル向けに2ヶ月前から試聴の機会も設け、参加社を増やす取り組みを行っているとのことだ。
なお“BDミュージック”は10月19日(金)〜21日(月・祝)まで開催される「オーディオ・ホームシアター展(音展)」で一般ユーザー向け体験イベントを予定しているとのこと。さらに、10月26日に発売される「ジャイアントロボ」BD-BOXには、特典ディスクとして、同アニメの曲を収めた“BDミュージック”が同梱されるという。気になる方はこちらもチェックを。
「パッケージソフトのなかで史上最高音質と自負している」(堀氏)
発表会には、プロモーショングループを構成する各社代表が出席。メモリーテック(株)の堀 徹 代表取締役は「我々はCDからスタートし、HQCDやガラスCDなどを世に送り出してきた。また、キュー・テックもFORSシステムを開発するなど、音にこだわってきた。“BDミュージック”は、手前味噌かも知れないが、私が知る限りパッケージソフトのなかで史上最高音質を実現したものだと自負している。4社の知恵と汗の結晶と言えるだろう。ハイクオリティな音楽を、大勢の方々に楽しんで欲しい。CDライクな手軽さ・扱いやすさは大きな魅力だと思う」と語った。
またクリプトンの濱田正久 代表取締役は「2年半ほど前にハイレゾの音を聴いて『録音されたままの音を家で聴ける、素晴らしい時代が来たな』と感じた。すぐにカメラータさんと相談して『KRIPTON HQM STORE』をスタート、ハイレゾを簡単に聴けるオーディオシステムも用意した。CDとハイレゾは1,000倍くらいデータ量が違うのに、それがまだまだ世間に浸透していない。いまはCD誕生以来の大革命が起こっている時。ハイレゾの良さを大勢の方々に伝えること、そしてアーティストが新しい音楽を作り続けられるよう、産業として成立させることが大切だと考えている」と熱く述べていた。
カメラータ・トウキョウの中野浩明社長は「レコーディングスタジオの音をそのまま聴いてもらいたいという思いから、2008年頃からハイビット・ハイサンプリング録音を開始した。“BDミュージック”のスタートにあたり、サンプル盤をアーティストに聴いてもらったところ、『ハイレゾは素晴らしい。自分の伝えたかったことがより伝わる』『次元が違う。30年前にLPからCDへの進化を聴いて喜んだカラヤンになったような気分だ。もしカラヤンが生きていたら、私のように喜んでいただろうね』というコメントをいただいた。カメラータレーベルからは3つのアルバムを“BDミュージック”としてリリース予定だが、どれも自信をもって世に送り出せるタイトルだ」と紹介していた。
Promotion Group of Blu-ray Disc for High Resolution Audioは、光ディスクの製造を行うメモリーテック(株)、ハイレゾ音源配信やハイレゾ対応オーディオ製品を扱う(株)クリプトン、BDのオーサリングなどを行う(株)キュー・テック、レコードレーベルの(株)カメラータ・トウキョウで構成されており、今後も参加社を募っていく。
“ハイレゾ音源再生に特化したBlu-ray Disc”
同プロモーショングループが今回提案するのは、ハイレゾ音源再生に特化したBlu-ray Disc(=“BDミュージック”)だ。CDには収めきれない、48kHz/96kHz/192kHz/24bitのリニアPCM音声(2ch/5.1c/7.1chなど)を収録できるのが特徴。
メリットのひとつとして訴求されているのは、BD-Video規格に準拠しており、全てのBDプレーヤー/レコーダーで再生可能な点。プロジェクトマネージャーを務めるメモリーテック 小宮山 毅氏は「CD感覚の操作性と、BDならではの高音質を兼ね備えたもの」と説明する。
通常のBDは記憶容量のほとんどを映像のために使っているが、“BDミュージック”は曲目メニューやジャケット写真などの静止画のみを収録。大半の容量をオーディオのために使用することができるので、大容量のハイレゾ音源を収められるという。なお、リモコンのセンターボタンを押すと1曲目から再生される仕組みとなっており、ディスプレイが無くても操作可能という。
収録されたハイレゾ音源は、BDプレーヤーのHDMI端子から出力する(最高192kHz/24bitの信号に対応)。なお同軸/光デジタル端子からの出力は48kHz/24bitまでに限られるので、HDMI端子以外から192kHzもしくは96kHzのクオリティで出力したい場合は、アナログ出力端子を使う必要がある。
また、著作権保護技術AACS(Advanced Access Content System)の規格にも準拠している。
オーサリングは、キュー・テックの高音質・高画質化を図ったBDマスタリングシステム「FORS system」(解説はこちら)で実施。ディスク製造は、メモリーテックの高音質BD専用ラインで行われる。さらに「タイトルを作りやすい環境を作るため」、音楽マスタリングスタジオ向けに音楽専用オーサリングソフトも開発した。
第1弾タイトルは11月頃発売予定「3,000円台で販売できれば」
第1弾タイトルとしてはCAMERATAレーベルの音源が用意されており、11月頃の発売を予定。今後は2桁程度の枚数のディスクを発売予定だという。
ディスクの価格は未定だが、カメラータ・トウキョウの中野浩明社長は「3,000円台で販売したいと考えているところ」と語っていた。
現在のところ参加しているレーベルはカメラータのみだが、会場で配られたデモディスクにはナクソス・ジャパン、日本コロムビア、ポニーキャニオンの96kHz/24bit音源も合わせた全13曲が収められていた。特にナクソスは、既に2年前からBDオーディオを販売している。これらレーベルの今後の参加が期待される。各レーベル向けに2ヶ月前から試聴の機会も設け、参加社を増やす取り組みを行っているとのことだ。
なお“BDミュージック”は10月19日(金)〜21日(月・祝)まで開催される「オーディオ・ホームシアター展(音展)」で一般ユーザー向け体験イベントを予定しているとのこと。さらに、10月26日に発売される「ジャイアントロボ」BD-BOXには、特典ディスクとして、同アニメの曲を収めた“BDミュージック”が同梱されるという。気になる方はこちらもチェックを。
「パッケージソフトのなかで史上最高音質と自負している」(堀氏)
発表会には、プロモーショングループを構成する各社代表が出席。メモリーテック(株)の堀 徹 代表取締役は「我々はCDからスタートし、HQCDやガラスCDなどを世に送り出してきた。また、キュー・テックもFORSシステムを開発するなど、音にこだわってきた。“BDミュージック”は、手前味噌かも知れないが、私が知る限りパッケージソフトのなかで史上最高音質を実現したものだと自負している。4社の知恵と汗の結晶と言えるだろう。ハイクオリティな音楽を、大勢の方々に楽しんで欲しい。CDライクな手軽さ・扱いやすさは大きな魅力だと思う」と語った。
またクリプトンの濱田正久 代表取締役は「2年半ほど前にハイレゾの音を聴いて『録音されたままの音を家で聴ける、素晴らしい時代が来たな』と感じた。すぐにカメラータさんと相談して『KRIPTON HQM STORE』をスタート、ハイレゾを簡単に聴けるオーディオシステムも用意した。CDとハイレゾは1,000倍くらいデータ量が違うのに、それがまだまだ世間に浸透していない。いまはCD誕生以来の大革命が起こっている時。ハイレゾの良さを大勢の方々に伝えること、そしてアーティストが新しい音楽を作り続けられるよう、産業として成立させることが大切だと考えている」と熱く述べていた。
カメラータ・トウキョウの中野浩明社長は「レコーディングスタジオの音をそのまま聴いてもらいたいという思いから、2008年頃からハイビット・ハイサンプリング録音を開始した。“BDミュージック”のスタートにあたり、サンプル盤をアーティストに聴いてもらったところ、『ハイレゾは素晴らしい。自分の伝えたかったことがより伝わる』『次元が違う。30年前にLPからCDへの進化を聴いて喜んだカラヤンになったような気分だ。もしカラヤンが生きていたら、私のように喜んでいただろうね』というコメントをいただいた。カメラータレーベルからは3つのアルバムを“BDミュージック”としてリリース予定だが、どれも自信をもって世に送り出せるタイトルだ」と紹介していた。