この夏に製品化
アイ・クオリア、5.6MHz DSDマルチトラック録音可能なレコーダーの試作機を公開
(株)アイ・クオリアは、DSD対応USB接続オーディオインターフェイス(DSDレコーダー&プレーヤー)「I88A-U2(仮称)」の説明会を本日2月3日に東京・大田区産業プラザにて開催した。
同社代表取締役の相川宏氏が、I88A-U2(仮称)についての概要を解説し、試作機にて実際に収録したDSD音源のデモを行った。
相川氏は「DSDフォーマットでの収録を求める需要は高いが、マルチチャンネルでDSD収録のできる機材がほとんどない状況。そういった機材が供給される必要性を感じ、自分で作ろうと決意した。開発に着手したのは2011年8月。どのようなものがよいだろうかと考えた時、第一に、音楽ホールなどに軽快に持って行けて取り回しのしやすいサイズのもの、第二に、現代の標準的な音楽制作の方法から鑑みて最低でも5ch以上のトラック数を収録できるもの、そして第三にアナログ、デジタルともに従来機器との接続ができるものが欲しいと思った」と開発のきっかけと製品コンセプトを語った。
開発の経緯としては、2012年4月に試作機0号を、2012年10月に試作機1号を作り、数々の録音実験を行いつつ、2013年から現在にわたって2号が作られている。2014年夏に製品化を実現しようと計画しているという。
試作機0号は、ADCにTIのPCM4204を、DACにESSのESS9018を使用しておりFPGA制御によるハードウェア、およびASIO2.1によるDSD録音アプリケーションを開発して動作検証が行われている。2012年9月に、同0号を使用してコントラバス独奏を2.8MHz/1bitマルチトラック録音にて収録し、後にSACD作品『榊原利修/モティヴィ』として発売、その実用性を確認されるものとなった。
試作機1号は試作機0号の機能を1枚の基板に集約したもので、2012年10月に開発されている。USBによる高いレートデータ通信とFPGAによる制御が確立され、5.8MHz/1bitでの8chマルチチャンネル録音再生や、USB経由での各機能のパラメータ制御が可能になった。
そして現在も開発が進められている試作機2号は、実用的な形態へと発展させたものとなっている。
2013年10月に試作機2号に向けた基板が完成。FPGA、DAC、USBを積んだ主基板とADC基板の分離を行い、アナログのバランス入出力のほかDSDの入出力(SDIF-3)およびPCM入出力(AES/EBU)を装備、そのほかS/PDIF(同軸、光)の入出力やワードクロック入出力、ヘッドフォン出力など十分なユーザーインターフェイスを追加している。
2013年12月には、製品化に向けて外装の設計にも着手。筐体デザインは神戸芸術効果大学プロダクトデザイン学科教授の太田尚作氏が手掛けた。
このように開発が進められているI88A-U2(仮称)は、録音制作用オーディオインターフェイスとしてだけでなく、コンシューマーマーケットのPCオーディオ環境またはスタンドアロンでの使用にも対応するものとして発売される予定だ。
WindowsXP/Vista/7環境下ではASIO2.1ドライバによるDSD2.8MHz〜5.8MHzおよびPCM44.1kHz〜192kHzの8chを、Apple OS X環境下ではCoreAudioドライバによるPCM44.1kHz〜192kHzの8chを録音再生する。
説明会では、試作機0号から1号、2号を使って実際にDSDマルチトラック収録された音源がデモされた。
デモは、WindowsPCにて再生ソフトウェアHQPlayerより再生され、試作機2号へUSB接続、試作機2号からは6chのライン出力でパイオニアのAVアンプVSA-AX4Viへと接続され、KEFのiQ3を5台使用したサラウンド再生が行われた。
デモの際、相川氏は「面積の広い場所で収録された音楽的な素材がどんな空間的な広がりをもってリスナーに届くか、がDSDマルチで表現されると考えている。収録ではステージ上に設置したメインのワンポイントマイクのほか、客席に設置したマイクでホールの反射音を収録しており、サラウンドの各スピーカーにはその反射音のトラックをそのまま割り振る形で再生しており、ホールにいて聴いているような体験を味わえる」と述べた。
また、これまでの成果と今後について「開発動機に挙げた3つの要求、つまり5.6MHzDSDの8ch録音再生、アナログ/デジタルの入出力の完備、1Uハーフサイズの筐体に機能を凝縮というものは全て満たすことができた。夏の製品化に向けて生産計画をしている。また実用的な録音再生ソフトウェアの開発にも注力していきたい」と語った。
同社代表取締役の相川宏氏が、I88A-U2(仮称)についての概要を解説し、試作機にて実際に収録したDSD音源のデモを行った。
相川氏は「DSDフォーマットでの収録を求める需要は高いが、マルチチャンネルでDSD収録のできる機材がほとんどない状況。そういった機材が供給される必要性を感じ、自分で作ろうと決意した。開発に着手したのは2011年8月。どのようなものがよいだろうかと考えた時、第一に、音楽ホールなどに軽快に持って行けて取り回しのしやすいサイズのもの、第二に、現代の標準的な音楽制作の方法から鑑みて最低でも5ch以上のトラック数を収録できるもの、そして第三にアナログ、デジタルともに従来機器との接続ができるものが欲しいと思った」と開発のきっかけと製品コンセプトを語った。
開発の経緯としては、2012年4月に試作機0号を、2012年10月に試作機1号を作り、数々の録音実験を行いつつ、2013年から現在にわたって2号が作られている。2014年夏に製品化を実現しようと計画しているという。
試作機0号は、ADCにTIのPCM4204を、DACにESSのESS9018を使用しておりFPGA制御によるハードウェア、およびASIO2.1によるDSD録音アプリケーションを開発して動作検証が行われている。2012年9月に、同0号を使用してコントラバス独奏を2.8MHz/1bitマルチトラック録音にて収録し、後にSACD作品『榊原利修/モティヴィ』として発売、その実用性を確認されるものとなった。
試作機1号は試作機0号の機能を1枚の基板に集約したもので、2012年10月に開発されている。USBによる高いレートデータ通信とFPGAによる制御が確立され、5.8MHz/1bitでの8chマルチチャンネル録音再生や、USB経由での各機能のパラメータ制御が可能になった。
そして現在も開発が進められている試作機2号は、実用的な形態へと発展させたものとなっている。
2013年10月に試作機2号に向けた基板が完成。FPGA、DAC、USBを積んだ主基板とADC基板の分離を行い、アナログのバランス入出力のほかDSDの入出力(SDIF-3)およびPCM入出力(AES/EBU)を装備、そのほかS/PDIF(同軸、光)の入出力やワードクロック入出力、ヘッドフォン出力など十分なユーザーインターフェイスを追加している。
2013年12月には、製品化に向けて外装の設計にも着手。筐体デザインは神戸芸術効果大学プロダクトデザイン学科教授の太田尚作氏が手掛けた。
このように開発が進められているI88A-U2(仮称)は、録音制作用オーディオインターフェイスとしてだけでなく、コンシューマーマーケットのPCオーディオ環境またはスタンドアロンでの使用にも対応するものとして発売される予定だ。
WindowsXP/Vista/7環境下ではASIO2.1ドライバによるDSD2.8MHz〜5.8MHzおよびPCM44.1kHz〜192kHzの8chを、Apple OS X環境下ではCoreAudioドライバによるPCM44.1kHz〜192kHzの8chを録音再生する。
説明会では、試作機0号から1号、2号を使って実際にDSDマルチトラック収録された音源がデモされた。
デモは、WindowsPCにて再生ソフトウェアHQPlayerより再生され、試作機2号へUSB接続、試作機2号からは6chのライン出力でパイオニアのAVアンプVSA-AX4Viへと接続され、KEFのiQ3を5台使用したサラウンド再生が行われた。
デモの際、相川氏は「面積の広い場所で収録された音楽的な素材がどんな空間的な広がりをもってリスナーに届くか、がDSDマルチで表現されると考えている。収録ではステージ上に設置したメインのワンポイントマイクのほか、客席に設置したマイクでホールの反射音を収録しており、サラウンドの各スピーカーにはその反射音のトラックをそのまま割り振る形で再生しており、ホールにいて聴いているような体験を味わえる」と述べた。
また、これまでの成果と今後について「開発動機に挙げた3つの要求、つまり5.6MHzDSDの8ch録音再生、アナログ/デジタルの入出力の完備、1Uハーフサイズの筐体に機能を凝縮というものは全て満たすことができた。夏の製品化に向けて生産計画をしている。また実用的な録音再生ソフトウェアの開発にも注力していきたい」と語った。
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