ネットワークプレーヤー、CDP、アンプ、スピーカーを用意
テクニクス、普及価格帯の「C700」シリーズ − ネットワークプレーヤーなど4製品
パナソニックは、Technicsブランドより「C700シリーズ」のネットワークプレーヤー、CDプレーヤー、プリメインアンプ、スピーカーシステムを2015年2月より順次発売する。同時発表されたフラグシップ「R1」シリーズのレポートはこちら。
「ST-C700」ネットワークプレーヤー ¥138,000(税抜) 2015年2月発売
「SL-C700」CDプレーヤー ¥128,000(税抜) 2015年3月発売
「SU-C700」プリメインアンプ ¥158,000(税抜) 2015年2月発売
「SB-C700」スピーカーシステム ¥158,000/ペア(税抜) 2015年2月発売
C700シリーズは、“プレミアムシリーズ”と銘打たれたラインナップで、フラグシップの“リファレンス”で開発された技術を継承した普及価格帯モデル群となる。ラインナップはネットワークプレーヤー、CDプレーヤー、プリメインアンプ、スピーカーシステムの4機種。以下、各モデルの詳細を紹介する。
■ネットワークプレーヤー「ST-C700」
徹底したノイズ対策を行ったネットワークオーディオプレーヤー。DLNAに対応し、192kH/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFと、96kHz/24bitまでのALACのネットワーク再生が可能。またUSB端子(typeB・PC入力)から、最大192kHz/24bitまでのPCMと最大5.6MHzまでのDSD再生が可能。アシンクロナス伝送にも対応する。そのほか、USB-A端子からUSBメモリーの再生にも対応する。
各入力の信号経路におけるジッター対策、ノイズ遮断を徹底した「Digital Noise Isolation Architecture」を採用。リファレンスシリーズと同様に、ジッター対策としてジッターリムーバー、LAN入力に対してはコモンモードフィルター、デジタル入力に対してはパルストランスを用いて外部からのノイズ混入を遮断。USB入力には、低誘電損失、高耐圧、温度安定性など特性に優れた高品質ルビーマイカを使用したコンデンサーと、磁気歪みに強い非磁性カーボンフィルム抵抗によるパワーコンディショナーを搭載。USB電源ラインからのノイズ混入を低減している。
また、電源ノイズの混入を低減する「Virtual Battery Operation」を採用。電源回路自体のノイズを低減するために、基準電位発生回路をコンデンサーチャージに使用し、音楽再生時には回路を遮断して、音の濁りの原因となる電源ノイズの信号への混入を防ぐ、バーチャルバッテリーオペレーションを採用する。結果、明瞭な定位と見通しの良い空間の表現が可能になった。
歪の排除も行う高精度オーバーサンプリング処理「Ultra Low Distortion Oversampling Digital Filter」を採用したことも特徴。デジタル音源については、サンプリング周波数(fs)の両サイドに、ナイキスト周波数(fs/2)までの信号のイメージ成分によるエリアシングが発生するが、本機では独自アルゴリズムによってイメージ成分を-160dB以下まで除去。豊かな空間表現を実現する。
アナログ出力はRCA端子を1系統搭載。デジタル出力として、同軸デジタルを1系統、光デジタルを1系統搭載する。外形寸法は340W×88H×305Dmm、質量は約4.0kg。
■CDプレーヤー「SL-C700」
音楽CD、CD-R/RW(CD-DA/MP3/WMA)の再生に対応したCDプレーヤー。CD再生時に高精度な帯域拡張とbit拡張を行う「High Res Re-master」を搭載したことが特徴で、CDを最大176.4kHz/32bitのハイレゾ信号に変換して再生を行う。
また、クロック同期システム「High Precision Master Clock」を搭載。高精度水晶で生成したクロックをマスターとしてCD SoC、Audio DSP、D/Aコンバーターを動作させることで、コンテンツをより正確に再生する。
アナログパートについては「High Quality Analog Circuit」を採用。D/A変換については、バー・ブラウン「PCM1795」をL/Rに独立して配置。加えて回路をシンメトリー構成にすることで、L/Rチャンネルの干渉を徹底的に除去する。また信号経路を最短化することで、信号伝送路上でのロスを徹底排除する。リフローには、銀入り半田を使用する。
アナログ出力はRCA端子を1系統搭載。デジタル出力として同軸デジタルを1系統、光デジタルを1系統搭載する。周波数特性は20Hz〜20kHz。外形寸法は340W×78H×306Dmm、質量は約5.2kg。
■プリメインアンプ「SU-C700」
高精度なジッター削減回路とPMW変換回路を備えるという独自のフルデジタルアンプ「JENO Digital Engine」を搭載したプリメインアンプ。定格出力は45W+45W(8Ω)、70W+70W(4Ω)。デジタル入力を搭載し、USB-B(PC)、同軸デジタル、光デジタルの入力に対応。アナログ入力は、RCAを1系統、フォノを1系統(MM)を備える。
上位シリーズの「リファレンス」と同様に、デジタル信号をノイズや歪みの影響を受けないようにパワーアンプまで伝送するためにフルデジタル構成のアンプを採用。さらに従来のデジタルアンプの課題であったジッターによる音質劣化を解決するために、独自のジッター削減回路を開発した。
このジッター削減回路は、低周波帯域のジッターを抑制するノイズシェーピング方式のクロック再生成回路と、高周波帯域のジッターを抑制する高精度サンプリングレートコンバーターの組み合わせで構成。全帯域でジッターを削減する。
デジタルアンプのもうひとつの課題であるPWM変換誤差に対しては、独自の高精度PWM変換回路を開発。独自ノウハウでノイズシェーピング速度、次数と再量子化数、およびPWM階調数を最適化し、ハイレゾ音源が有する広ダイナミックレンジを損なうことなくPWM信号に変換する。また、従来のデジタルアンプの2倍の速度でのノイズシェーピングとパワーステージでのスイッチングを行うことで、ノイズの低減と精度の高い増幅を実現している。
また、周波数位相特性を平坦化するスピーカー負荷適応処理を実現した「LAPC(Load Adaptive Phase Calibration)」を搭載。デジタルアンプにでは出力段のローパスフィルターへ伝送する際、スピーカーのインピーダンス特性により生じる周波数特性の乱れが問題となる。本機では、スピーカーを接続した状態でアンプの周波数振幅位相特性を測定し、理想的なインパルス応答にするデジタル信号処理を行う「スピーカー負荷適応アルゴリズム」を開発してこれを解決。この手法に基づく補正処理により、振幅と位相双方の周波数特性を平坦化も実現。空間表現豊かな再生が可能になった。
電源部には、高速かつローノイズな大容量安定化電源「High-speed Silent Linear Power Supply」を搭載。大電流型ショットキー・バリア・ダイオード、大容量コンデンサーによる整流回路、安定化電源の組み合わせにより、ローノイズ・大容量の電源を構成し、徹底的に電源を強化している。外形寸法は340W×132H×325Dmm、質量は約8.3kg。
■スピーカーシステム「SB-C700」
点音源・リニアフェーズ再生を実現した2ウェイ・リアバスレフのブックシェルフ型スピーカーシステムで、160mm平面型ウーファーと19mmドーム型トゥイーターによる同軸ユニットを搭載する。
新開発の同軸平板2ウェイユニットにより点音源化を実現したことで、広帯域にわたりピークディップのない滑らかな指向特性を獲得したとのこと。同軸ユニットのウーファー部には、中・高音域の再現性を向上させるために軽量高剛性のカーボンクロススキン材とアルミハニカムコア材によるサンドイッチ構造の平板振動板を採用。これにより、クロスオーバー周波数を超えるピストンモーション帯域を確保しながら、コーン型振動板で起こる前室効果による周波数特性の乱れを排除する。
ウーファー部の磁気回路にはダブルマグネット、銅ショートリング、また高占積率エッジワイズ巻線によるボイスコイルを採用。駆動力の強化と低歪化を可能とした。さらに共振分散型支持構造をとったダイキャストフレームを採用することで、不要共振音を排除している。
同軸ユニットのトゥイーターには、軽量アルミニウム振動板を採用した「100kHz再生ドーム型トゥイーター」を搭載。100kHzまでの超広帯域再生を実現する。中心に配置されたドーム型トゥイーターは、ウーファー振動板に対して精密に位置調整され、リニアフェーズ再生を実現。振動板はアルミニウム製で、構造シミュレーションによって100kHz再生を実現する高剛性構造を維持する。
磁気回路は2個のネオジウムマグネットでプレートを挟み込んだ構造で、軽量の振動板を強力にドライブ。さらに、磁気ギャップに注入された磁性流体はボイスコイルの温度上昇を抑制し、大入力に対してもリニアリティを確保する。これらにより、100kHzまでの超高域再生と、広い指向特性を実現するとしている。
エンクロージャーには不要共振音や回折反射、定在波を排除する「高剛性エンタシスフォルムキャビネット」を採用。共振の生じやすい側板に、最厚部で40mmとなるアーチ状剛性板を採用することで回折反射を低減。さらに、徐々に厚みを変化させた偏肉構造を採用することで、板の共振も分散、減衰させる。また、六面を強固に接合した筐体は、隣り合う互いの面を補強することで、立体構造としての剛性も向上。板だけでなく筐体自身のたわみから生じる不要共振音を低減させている。
吸音材の素材と配置についても、ユニットや容積の特性に合わせて最適化し、エンクロージャー内部の定在波を抑制。スピーカーユニットやポートも定在波の影響が最も少ない位置に配置することで、キャビネット内部で発生する不要音を抑制している。
スピーカーフレーム外周を覆うリングには高内部損失素材を採用し、スピーカーユニット振動板以外からの不要音を排除。リアに搭載したバスレフポートには「パラボラポート」を採用し、ノイズの少ないスムーズな重低音を実現している。
エンクロージャーの表面仕上げは塗装、サンディングを繰り返し、ポリシング工程を経て職人技で磨き上げられている。この仕上げは美観に加えて、エンクロージャー表面の微小な振動を抑制する効果も持ち、正確で臨場感豊かな音場に寄与しているという。
周波数特性は40Hz〜100kHz(-16dB)、45Hz〜80kHz(-10dB)。インピーダンスは4Ω。外形寸法は220W×336H×286Dmm、質量は約8.5kg。
「ST-C700」ネットワークプレーヤー ¥138,000(税抜) 2015年2月発売
「SL-C700」CDプレーヤー ¥128,000(税抜) 2015年3月発売
「SU-C700」プリメインアンプ ¥158,000(税抜) 2015年2月発売
「SB-C700」スピーカーシステム ¥158,000/ペア(税抜) 2015年2月発売
C700シリーズは、“プレミアムシリーズ”と銘打たれたラインナップで、フラグシップの“リファレンス”で開発された技術を継承した普及価格帯モデル群となる。ラインナップはネットワークプレーヤー、CDプレーヤー、プリメインアンプ、スピーカーシステムの4機種。以下、各モデルの詳細を紹介する。
■ネットワークプレーヤー「ST-C700」
徹底したノイズ対策を行ったネットワークオーディオプレーヤー。DLNAに対応し、192kH/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFと、96kHz/24bitまでのALACのネットワーク再生が可能。またUSB端子(typeB・PC入力)から、最大192kHz/24bitまでのPCMと最大5.6MHzまでのDSD再生が可能。アシンクロナス伝送にも対応する。そのほか、USB-A端子からUSBメモリーの再生にも対応する。
各入力の信号経路におけるジッター対策、ノイズ遮断を徹底した「Digital Noise Isolation Architecture」を採用。リファレンスシリーズと同様に、ジッター対策としてジッターリムーバー、LAN入力に対してはコモンモードフィルター、デジタル入力に対してはパルストランスを用いて外部からのノイズ混入を遮断。USB入力には、低誘電損失、高耐圧、温度安定性など特性に優れた高品質ルビーマイカを使用したコンデンサーと、磁気歪みに強い非磁性カーボンフィルム抵抗によるパワーコンディショナーを搭載。USB電源ラインからのノイズ混入を低減している。
また、電源ノイズの混入を低減する「Virtual Battery Operation」を採用。電源回路自体のノイズを低減するために、基準電位発生回路をコンデンサーチャージに使用し、音楽再生時には回路を遮断して、音の濁りの原因となる電源ノイズの信号への混入を防ぐ、バーチャルバッテリーオペレーションを採用する。結果、明瞭な定位と見通しの良い空間の表現が可能になった。
歪の排除も行う高精度オーバーサンプリング処理「Ultra Low Distortion Oversampling Digital Filter」を採用したことも特徴。デジタル音源については、サンプリング周波数(fs)の両サイドに、ナイキスト周波数(fs/2)までの信号のイメージ成分によるエリアシングが発生するが、本機では独自アルゴリズムによってイメージ成分を-160dB以下まで除去。豊かな空間表現を実現する。
アナログ出力はRCA端子を1系統搭載。デジタル出力として、同軸デジタルを1系統、光デジタルを1系統搭載する。外形寸法は340W×88H×305Dmm、質量は約4.0kg。
■CDプレーヤー「SL-C700」
音楽CD、CD-R/RW(CD-DA/MP3/WMA)の再生に対応したCDプレーヤー。CD再生時に高精度な帯域拡張とbit拡張を行う「High Res Re-master」を搭載したことが特徴で、CDを最大176.4kHz/32bitのハイレゾ信号に変換して再生を行う。
また、クロック同期システム「High Precision Master Clock」を搭載。高精度水晶で生成したクロックをマスターとしてCD SoC、Audio DSP、D/Aコンバーターを動作させることで、コンテンツをより正確に再生する。
アナログパートについては「High Quality Analog Circuit」を採用。D/A変換については、バー・ブラウン「PCM1795」をL/Rに独立して配置。加えて回路をシンメトリー構成にすることで、L/Rチャンネルの干渉を徹底的に除去する。また信号経路を最短化することで、信号伝送路上でのロスを徹底排除する。リフローには、銀入り半田を使用する。
アナログ出力はRCA端子を1系統搭載。デジタル出力として同軸デジタルを1系統、光デジタルを1系統搭載する。周波数特性は20Hz〜20kHz。外形寸法は340W×78H×306Dmm、質量は約5.2kg。
■プリメインアンプ「SU-C700」
高精度なジッター削減回路とPMW変換回路を備えるという独自のフルデジタルアンプ「JENO Digital Engine」を搭載したプリメインアンプ。定格出力は45W+45W(8Ω)、70W+70W(4Ω)。デジタル入力を搭載し、USB-B(PC)、同軸デジタル、光デジタルの入力に対応。アナログ入力は、RCAを1系統、フォノを1系統(MM)を備える。
上位シリーズの「リファレンス」と同様に、デジタル信号をノイズや歪みの影響を受けないようにパワーアンプまで伝送するためにフルデジタル構成のアンプを採用。さらに従来のデジタルアンプの課題であったジッターによる音質劣化を解決するために、独自のジッター削減回路を開発した。
このジッター削減回路は、低周波帯域のジッターを抑制するノイズシェーピング方式のクロック再生成回路と、高周波帯域のジッターを抑制する高精度サンプリングレートコンバーターの組み合わせで構成。全帯域でジッターを削減する。
デジタルアンプのもうひとつの課題であるPWM変換誤差に対しては、独自の高精度PWM変換回路を開発。独自ノウハウでノイズシェーピング速度、次数と再量子化数、およびPWM階調数を最適化し、ハイレゾ音源が有する広ダイナミックレンジを損なうことなくPWM信号に変換する。また、従来のデジタルアンプの2倍の速度でのノイズシェーピングとパワーステージでのスイッチングを行うことで、ノイズの低減と精度の高い増幅を実現している。
また、周波数位相特性を平坦化するスピーカー負荷適応処理を実現した「LAPC(Load Adaptive Phase Calibration)」を搭載。デジタルアンプにでは出力段のローパスフィルターへ伝送する際、スピーカーのインピーダンス特性により生じる周波数特性の乱れが問題となる。本機では、スピーカーを接続した状態でアンプの周波数振幅位相特性を測定し、理想的なインパルス応答にするデジタル信号処理を行う「スピーカー負荷適応アルゴリズム」を開発してこれを解決。この手法に基づく補正処理により、振幅と位相双方の周波数特性を平坦化も実現。空間表現豊かな再生が可能になった。
電源部には、高速かつローノイズな大容量安定化電源「High-speed Silent Linear Power Supply」を搭載。大電流型ショットキー・バリア・ダイオード、大容量コンデンサーによる整流回路、安定化電源の組み合わせにより、ローノイズ・大容量の電源を構成し、徹底的に電源を強化している。外形寸法は340W×132H×325Dmm、質量は約8.3kg。
■スピーカーシステム「SB-C700」
点音源・リニアフェーズ再生を実現した2ウェイ・リアバスレフのブックシェルフ型スピーカーシステムで、160mm平面型ウーファーと19mmドーム型トゥイーターによる同軸ユニットを搭載する。
新開発の同軸平板2ウェイユニットにより点音源化を実現したことで、広帯域にわたりピークディップのない滑らかな指向特性を獲得したとのこと。同軸ユニットのウーファー部には、中・高音域の再現性を向上させるために軽量高剛性のカーボンクロススキン材とアルミハニカムコア材によるサンドイッチ構造の平板振動板を採用。これにより、クロスオーバー周波数を超えるピストンモーション帯域を確保しながら、コーン型振動板で起こる前室効果による周波数特性の乱れを排除する。
ウーファー部の磁気回路にはダブルマグネット、銅ショートリング、また高占積率エッジワイズ巻線によるボイスコイルを採用。駆動力の強化と低歪化を可能とした。さらに共振分散型支持構造をとったダイキャストフレームを採用することで、不要共振音を排除している。
同軸ユニットのトゥイーターには、軽量アルミニウム振動板を採用した「100kHz再生ドーム型トゥイーター」を搭載。100kHzまでの超広帯域再生を実現する。中心に配置されたドーム型トゥイーターは、ウーファー振動板に対して精密に位置調整され、リニアフェーズ再生を実現。振動板はアルミニウム製で、構造シミュレーションによって100kHz再生を実現する高剛性構造を維持する。
磁気回路は2個のネオジウムマグネットでプレートを挟み込んだ構造で、軽量の振動板を強力にドライブ。さらに、磁気ギャップに注入された磁性流体はボイスコイルの温度上昇を抑制し、大入力に対してもリニアリティを確保する。これらにより、100kHzまでの超高域再生と、広い指向特性を実現するとしている。
エンクロージャーには不要共振音や回折反射、定在波を排除する「高剛性エンタシスフォルムキャビネット」を採用。共振の生じやすい側板に、最厚部で40mmとなるアーチ状剛性板を採用することで回折反射を低減。さらに、徐々に厚みを変化させた偏肉構造を採用することで、板の共振も分散、減衰させる。また、六面を強固に接合した筐体は、隣り合う互いの面を補強することで、立体構造としての剛性も向上。板だけでなく筐体自身のたわみから生じる不要共振音を低減させている。
吸音材の素材と配置についても、ユニットや容積の特性に合わせて最適化し、エンクロージャー内部の定在波を抑制。スピーカーユニットやポートも定在波の影響が最も少ない位置に配置することで、キャビネット内部で発生する不要音を抑制している。
スピーカーフレーム外周を覆うリングには高内部損失素材を採用し、スピーカーユニット振動板以外からの不要音を排除。リアに搭載したバスレフポートには「パラボラポート」を採用し、ノイズの少ないスムーズな重低音を実現している。
エンクロージャーの表面仕上げは塗装、サンディングを繰り返し、ポリシング工程を経て職人技で磨き上げられている。この仕上げは美観に加えて、エンクロージャー表面の微小な振動を抑制する効果も持ち、正確で臨場感豊かな音場に寄与しているという。
周波数特性は40Hz〜100kHz(-16dB)、45Hz〜80kHz(-10dB)。インピーダンスは4Ω。外形寸法は220W×336H×286Dmm、質量は約8.5kg。