SLMチタニウム製ハウジング採用

オルトフォン、“創業90周年記念カートリッジ”第二弾「MC A95」

公開日 2015/04/17 18:58 編集部:杉浦 みな子
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
オルトフォンジャパン(株)は、オルトフォンブランドの創業95周年記念モデル第二弾として、MCカートリッジ「MC A95」を6月に発売する。価格は59万円(税抜)。

MC A95

創業95周年モデル第一弾「SPU 95 Anniversary(関連ニュース)」に続くカートリッジ製品。SPU 95 Anniversaryと同じく、MC A95も全世界500個限定発売となる。

MC A95は、チタニウム粉末をレーザーで溶かしながら成型したというSLMチタニウム製のハウジングが大きな特徴で、通常の切削加工よりも金属のダンピング性能を高めている。これにより、ステンレス製ハウジングの従来モデル「MC A90」よりさらに剛性を向上させつつ、質量は6gと従来より2gの軽量化を果たした。ダンピング性能を向上させたことで、カンチレバーが拾う振動をなるべく減衰させずに外部からの不要振動を抑えるられるようにしたという。

コイルには6N高純度銅線に金メッキを施したAucurumを採用し、ムービングコイルを支える芯材には通常の鉄よりマグネットの影響を受けにくいという特殊合金素材を使用。通常の純鉄芯コイルの振動系と比較して、よりスムーズな動作に対応し、トレース能力を高めた。

なおこのMC発電部には、オルトフォンが特許を取得している「WRD(ワイドレンジ・ダンピング・システム)」を採用。WRDは、高域用/低域用の2枚のダンパーゴムの間にプラチナの円盤を挟み込んでダンピングの質量を分割するダンピングシステムで、これを介してチタンの筐体に固定している。カートリッジのトラッキング能力を向上させつつ歪み・共振を抑え、全周波数帯域においてフラットな特性を得られるようにした。

加えて、小型のネオジム磁石をくり抜いた中にMC発電部を配置する「FSE(フィールド・スタビライジング・エレメント)」方式も採用。これによってカートリッジ動作時のMC発電部の動きを安定化しチャンネルセパレーションを向上させ、磁石の小型化による軽量化も実現している。また、コイルワイヤーガードには特殊樹脂「TPE(サーモプラスティックエラストマー)」を用いており、耐久性としなやかさに配慮。カートリッジ全体のダンピング性能に。

出力電圧は0.2mV(1kHz, 5cm/sec.)で、チャンネルバランスは0,5dB以内(1kHz)、チャンネルセパレーションは25dB以上(1 kHz)/22dB以上(15kHz)となる。周波数特性は10Hz〜 50kHz(- 3dB時)で、周波数レスポンスは+2dB/-1dB(20 Hz-20.000 Hz)。トラッキングアビリティーは90μm(315Hz、水平)で、水平コンプライアンスは13μm/mN。

スタイラスタイプはNude Ortofon Replicant 100で、スタイラスチップ半径はr/R 5/100μm。カンチレバー素材にはボロンを採用している。適正針圧は2.3g。内部インピーダンスは7Ωで、推奨負荷インピーダンスは10Ω以上。

【問い合わせ先】
オルトフォンジャパン
TEL/03-3818-5243

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
新着記事を見る
  • ジャンルカートリッジ
  • ブランドORTOFON
  • 型番MC A95
  • 発売日2015年6月
  • 価格¥590,000(税抜)
【SPEC】●出力電圧:0.2mV(1kHz,5cm/sec.) ●チャンネルバランス:0.5dB以内(1kHz) ●チャンネルセパレーション:25dB以上(1kHz)/22dB以上(15kHz) ●周波数特性:10Hz〜50kHz(-3dB時) ●周波数レスポンス:+2dB/-1dB(20Hz〜20,000Hz) ●トラッキングアビリティー:90μm(315Hz、水平) ●水平コンプライアンス:13μm/mN ●スタイラスタイプ:Nude Ortofon Replicant 100 ●スタイラスチップ半径:r/R 5/100μm ●カンチレバー素材:ボロン ●適正針圧:2.3g ●内部インピーダンス:7Ω ●推奨負荷インピーダンス:10Ω以上 ●質量:6g