土岐麻子さんを招いたトークイベントも
『レコード再発見プロジェクト』第2弾、東洋化成の末広工場見学レポート
テクニクス(パナソニック)、レコード針製造のナガオカ、レコード盤製造の東洋化成の3社が、アナログレコードの魅力を広く発信するべく立ち上げた『レコード再発見プロジェクト(Record Rediscover Project)』。今回第2弾イベントとして、東洋化成の末広工場見学会が行われた。
レコード再発見プロジェクトは、“Made in Japan”にこだわりを持つ3社が共同で4月から立ち上げたプロジェクト(関連ニュース)。本プロジェクトの第2弾イベントとして、東洋化成の工場見学と3社の担当者・ゲストを迎えたトークイベントが開催された。
9月9日に発売が予定されているダイレクトドライブターンテーブル「SL-1200G」について、パナソニックの志波正之氏は「MK6まではDJ専用機のイメージが強かったと思う。SL-1200Gは外観はこれまでと一見して変わらないが、ハイファイオーディオ向けにドライブやアームなど全て新しく設計している」と語った。
現在販売店や東京・大阪のパナソニックセンターで試聴も行えるようになっており、アナログに親しんできた団塊の世代や、馴染みはないが新しい文化として興味を示す若いユーザーにも好評だという。
使用されるナガオカ製のカートリッジ「MP-500」については、「ハイエンドのカートリッジというとMCのイメージが強いだろう。MP-500はMMだが広いレンジ感を持っていて優れた再生ができる」とコメントした。
続いて、ナガオカのレコード針一筋の開発者である技術アドバイザーの寺村博氏は「MP-500は、20kHzまではフラットな特性でとても静かなカートリッジ。レコードの刻まれた情報をできる限り全て取り出して再生することができると思う」とアピールした。針の素材は最近入手しづらくなっていると言われる「ボロン」を使っているが、同社では十分なストックを備えており供給には問題がないとしている。
アナログレコードの魅力について、寺村氏は「自分の欲しい音を追求していくと、やはりCDよりアナログになると思う。色んな部品を選び組み合わせていくことで音を作っていけることが良いのではないかと思う」とコメント。針の選び方については「ユーザーが好きな音質を思い描いて、ラインナップから合ったものを選んでもらえれば良いと思う。同社には様々な音楽、音質に合うものを取り揃えている」と自信を見せた。
最近では、歌詞が面白い!と話題となっている桑田佳祐氏の『ヨシ子さん』の中で、「“ナガオカ針”しか記憶にねぇよ」とフレーズがあり、これについて寺村氏は「同社にも問い合わせが多い。桑田さんも当社製品を使ってくれているのでは?」とコメントした。
東洋化成のレコード事業部部長・石丸仁氏は、レコード製作における独自性について聞かれると「ユニーク性はないが、品質管理に関しては日夜徹底して進めている。旧JIS規格に準拠しており、満たさないものは全てNGとしている」とし「製作過程がまとまって一つの工場で行なわれているのは良い点だと思う」と語った。
作業技術については「全ての工程が職人的だと思う。機械の操作以外に細かな作業が必要で、身に付けるにはやはり2〜3年は時間を要する」とのこと。ナガオカの寺村氏も「ミクロン単位での調整が必要で、最後は人の手で組み上げるので、熟練した技術が必要になる」と、高い技術とモノづくりのこだわりを強調した。
また東洋化成では、11月3日の“レコードの日”に向けて、発売日を集めてレコード販売を活性化や魅力発信を進めているとのこと。詳細は9月上旬に発表されるとのことだが、店頭のみならずネットなどでも購入でき、多くの人に手に取ってもらってアナログレコードを盛り上げていきたいとしている。
レコード再発見プロジェクトは、“Made in Japan”にこだわりを持つ3社が共同で4月から立ち上げたプロジェクト(関連ニュース)。本プロジェクトの第2弾イベントとして、東洋化成の工場見学と3社の担当者・ゲストを迎えたトークイベントが開催された。
9月9日に発売が予定されているダイレクトドライブターンテーブル「SL-1200G」について、パナソニックの志波正之氏は「MK6まではDJ専用機のイメージが強かったと思う。SL-1200Gは外観はこれまでと一見して変わらないが、ハイファイオーディオ向けにドライブやアームなど全て新しく設計している」と語った。
現在販売店や東京・大阪のパナソニックセンターで試聴も行えるようになっており、アナログに親しんできた団塊の世代や、馴染みはないが新しい文化として興味を示す若いユーザーにも好評だという。
使用されるナガオカ製のカートリッジ「MP-500」については、「ハイエンドのカートリッジというとMCのイメージが強いだろう。MP-500はMMだが広いレンジ感を持っていて優れた再生ができる」とコメントした。
続いて、ナガオカのレコード針一筋の開発者である技術アドバイザーの寺村博氏は「MP-500は、20kHzまではフラットな特性でとても静かなカートリッジ。レコードの刻まれた情報をできる限り全て取り出して再生することができると思う」とアピールした。針の素材は最近入手しづらくなっていると言われる「ボロン」を使っているが、同社では十分なストックを備えており供給には問題がないとしている。
アナログレコードの魅力について、寺村氏は「自分の欲しい音を追求していくと、やはりCDよりアナログになると思う。色んな部品を選び組み合わせていくことで音を作っていけることが良いのではないかと思う」とコメント。針の選び方については「ユーザーが好きな音質を思い描いて、ラインナップから合ったものを選んでもらえれば良いと思う。同社には様々な音楽、音質に合うものを取り揃えている」と自信を見せた。
最近では、歌詞が面白い!と話題となっている桑田佳祐氏の『ヨシ子さん』の中で、「“ナガオカ針”しか記憶にねぇよ」とフレーズがあり、これについて寺村氏は「同社にも問い合わせが多い。桑田さんも当社製品を使ってくれているのでは?」とコメントした。
東洋化成のレコード事業部部長・石丸仁氏は、レコード製作における独自性について聞かれると「ユニーク性はないが、品質管理に関しては日夜徹底して進めている。旧JIS規格に準拠しており、満たさないものは全てNGとしている」とし「製作過程がまとまって一つの工場で行なわれているのは良い点だと思う」と語った。
作業技術については「全ての工程が職人的だと思う。機械の操作以外に細かな作業が必要で、身に付けるにはやはり2〜3年は時間を要する」とのこと。ナガオカの寺村氏も「ミクロン単位での調整が必要で、最後は人の手で組み上げるので、熟練した技術が必要になる」と、高い技術とモノづくりのこだわりを強調した。
また東洋化成では、11月3日の“レコードの日”に向けて、発売日を集めてレコード販売を活性化や魅力発信を進めているとのこと。詳細は9月上旬に発表されるとのことだが、店頭のみならずネットなどでも購入でき、多くの人に手に取ってもらってアナログレコードを盛り上げていきたいとしている。