上位モデルからDAC部を継承
デノン、11.2MHz DSD対応USB-DAC搭載のプリメイン「PMA-1600NE」。15万円
デノンは、USB-DACを内蔵したプリメインアンプ「PMA-1600NE」を11月上旬より発売する。価格は150,000円。
PMA-1500REの後継機種となるが、新たにUSB-DACを内蔵。11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMの再生に対応し、PCからのノイズ流入を防ぐデジタルアイソレーターも備える。光/同軸デジタル入力も搭載。こうした点は、同様にUSB-DACを内蔵した上位機「PMA-2500NE」(関連ニュース)のコンセプトを継承したと言える。同時発表のSACDプレーヤー「DCD-1600NE」の詳細はこちら。
一方でアンプとしての基本構成はPMA-1500REを踏襲。Advanced UHC-MOSによるシングルプッシュプル回路を採用。出力は70W+70W(8Ω)、140W+140W(4Ω)となる。MM/MC対応のフォノイコライザーも備える。
プレス向け発表会では、本機の開発・設計を担当した新井孝氏が登場。その詳細について説明した。同氏はPMA-SX1やPMA-SX11の開発も担当。また、音質設計はサウンドマネージャーである山内慎一氏が担当している。
出力段には従来機から引き続き、リニアリティに優れ、大電流を流すことができるUHC-MOS FETをシングル・プッシュプル(1ペア)で採用したシンプルな回路を採用する。
UHC-MOSは、MOS-FETの大電流が取り出しにくいという特性を克服して、1素子で大電流が流せることを特徴とする。また、1ペアのUHC-MOSで増幅を行うことで、多数の素子を並列駆動して大電流を得る場合に音の濁りの原因となる素子の性能のばらつきの問題を解決する。
デノンでは、1992年に登場したPOA-S1以来、上位アンプにはUHC-MOSを使用。今回本機に採用されたUHC-MOSでは、120Aという電流出力が可能となる。
差動増幅回路の初段には、カスコードブートストラップ回路を採用。高速・後退粋な信号再生時にも位相ずれの少ない優れた増幅を行えるとのこと。また、入力段には、ペアで特性のそろったデュアルFETを採用することで安定動作を実現している。
また、増幅回路を1段構成としたことで、音声信号が通過する素子の数も最小化。信号経路も可能な限り短くすることで、純度の高いサウンドを実現した。
PMA-1600NEで目指したのは、従来モデルを超える「より広いサウンドステージの表現」だったと新井氏。具体的な進化のポイントとしては、「ショート・シグナルパスの進化」「より余裕のある電源回路」「制振構造の進化」「PMA-2500NEと同等の入力回路」の4点を挙げた。
ショート・シグナルパスの進化については、PMA-SX11やPMA-2500NEで掲げた“シンプル&ストレート構造”が本機でも実践された。具体的には、「ソースダイレクト」「MM/MCフォノ」の切り替えを、メカスイッチからリレーに変更することで、さらなる信号経路の最短化を実現した。
電源回路は、PMA-1500REよりも大きなEIトランスを採用することで電源供給の安定度を強化。トランスの厚みは従来の50mmから65mmへ、質量も約2kgアップしたという。また、漏洩磁束をキャンセルするLCマウントツイントランス構成を採用する。
電源の強化により、USB-DAC再生時にも安定した電源供給が可能に。デジタル回路を停止するアナログモード時には、その分の電源が余裕となって音質向上に寄与するという。
制振構造については、デノンの設計思想「ダイレクト・メカニカル・グランド」をさらに押し進め、ACアウトレットの排除による不要振動の低減、電源基板のヒートシンクを大型化して振動を抑制、電源部の放熱効率も改善するといった対策が実施された。
筐体は6ブロック構成シャーシとして、入力回路およびフォノイコライザー、ボリューム回路、デジタル入力回路、増幅回路、電源部、コントロール部を独立配置。シャーシには1.6mm厚の鋼板を用い、剛性を強化しつつ各部の干渉も最小限に抑えている。
本機から搭載されたUSB入力をはじめとするデジタル回路については、PMA-2500NEと同規模という最新のデジタル入力回路を搭載。ハイレゾ再生についても前述のように、11.2MHz DSDなど現時点の主要フォーマットにフル対応している。光/同軸デジタル入力は192kHz/24bitまでに対応。
USB接続したPCから流入する高周波ノイズや、本機のデジタル回路から発生する高周波ノイズの影響を排除するための高速デジタルアイソレーターも搭載する。
デジタル入力の搭載に伴って、デノンのアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing Plus」も搭載。352.8kHz・384kHzの信号も含むデジタル信号に対してアップサンプリングを行い、705.6・768kHzの出力にて処理を実施。原音に忠実な補完を行うことで、元の波形に近いアナログ信号を実現する。
デジタル基板には、DACをマスターとしてクロック供給を行い、各デジタル回路を正確に同期させるDACマスタークロックデザインを採用。この点はDCD-1600NEと同様だ。
デジタル入力を搭載する一方で、アナログ音声再生時にはデジタル専用トランスへの給電を絶ってデジタル入力回路の動作を完全停止させる「アナログモード」も搭載する。さらにはディスプレイの消灯も可能だ。
アナログ入力端子は、アンバランスRCA×3、フォノ(MM/MC)×1を搭載。デジタル入力は、USB-B(PC)×1、同軸×1、光×2を備える。その他、アナログ出力(RECORDER)×1も搭載している。
スピーカー出力はA/Bの2系統を搭載。金メッキ処理されたスピーカー端子を搭載し、バナナプラグ、Yラグにも対応する。トーンコントロールはBASS/TREBLEを搭載する。
主な仕様は以下の通り。定格出力は70W+70W(8Ω、20Hz〜20kHz、THD0.07%)、140W+140W(4Ω、1kHz、THD 0.7%)。全高調波歪率は0.01%(定格出力、-3dB時、負荷8Ω、1kHz)。S/N(CD/NETWORK)は108dB、周波数特性は5Hz〜100kHz(0〜-3dB)。
消費電力は295W(待機時0.2W)、外形寸法は434W×135H×410Dmm、質量は17.6kg。
PMA-1500REの後継機種となるが、新たにUSB-DACを内蔵。11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMの再生に対応し、PCからのノイズ流入を防ぐデジタルアイソレーターも備える。光/同軸デジタル入力も搭載。こうした点は、同様にUSB-DACを内蔵した上位機「PMA-2500NE」(関連ニュース)のコンセプトを継承したと言える。同時発表のSACDプレーヤー「DCD-1600NE」の詳細はこちら。
一方でアンプとしての基本構成はPMA-1500REを踏襲。Advanced UHC-MOSによるシングルプッシュプル回路を採用。出力は70W+70W(8Ω)、140W+140W(4Ω)となる。MM/MC対応のフォノイコライザーも備える。
プレス向け発表会では、本機の開発・設計を担当した新井孝氏が登場。その詳細について説明した。同氏はPMA-SX1やPMA-SX11の開発も担当。また、音質設計はサウンドマネージャーである山内慎一氏が担当している。
出力段には従来機から引き続き、リニアリティに優れ、大電流を流すことができるUHC-MOS FETをシングル・プッシュプル(1ペア)で採用したシンプルな回路を採用する。
UHC-MOSは、MOS-FETの大電流が取り出しにくいという特性を克服して、1素子で大電流が流せることを特徴とする。また、1ペアのUHC-MOSで増幅を行うことで、多数の素子を並列駆動して大電流を得る場合に音の濁りの原因となる素子の性能のばらつきの問題を解決する。
デノンでは、1992年に登場したPOA-S1以来、上位アンプにはUHC-MOSを使用。今回本機に採用されたUHC-MOSでは、120Aという電流出力が可能となる。
差動増幅回路の初段には、カスコードブートストラップ回路を採用。高速・後退粋な信号再生時にも位相ずれの少ない優れた増幅を行えるとのこと。また、入力段には、ペアで特性のそろったデュアルFETを採用することで安定動作を実現している。
また、増幅回路を1段構成としたことで、音声信号が通過する素子の数も最小化。信号経路も可能な限り短くすることで、純度の高いサウンドを実現した。
PMA-1600NEで目指したのは、従来モデルを超える「より広いサウンドステージの表現」だったと新井氏。具体的な進化のポイントとしては、「ショート・シグナルパスの進化」「より余裕のある電源回路」「制振構造の進化」「PMA-2500NEと同等の入力回路」の4点を挙げた。
ショート・シグナルパスの進化については、PMA-SX11やPMA-2500NEで掲げた“シンプル&ストレート構造”が本機でも実践された。具体的には、「ソースダイレクト」「MM/MCフォノ」の切り替えを、メカスイッチからリレーに変更することで、さらなる信号経路の最短化を実現した。
電源回路は、PMA-1500REよりも大きなEIトランスを採用することで電源供給の安定度を強化。トランスの厚みは従来の50mmから65mmへ、質量も約2kgアップしたという。また、漏洩磁束をキャンセルするLCマウントツイントランス構成を採用する。
電源の強化により、USB-DAC再生時にも安定した電源供給が可能に。デジタル回路を停止するアナログモード時には、その分の電源が余裕となって音質向上に寄与するという。
制振構造については、デノンの設計思想「ダイレクト・メカニカル・グランド」をさらに押し進め、ACアウトレットの排除による不要振動の低減、電源基板のヒートシンクを大型化して振動を抑制、電源部の放熱効率も改善するといった対策が実施された。
筐体は6ブロック構成シャーシとして、入力回路およびフォノイコライザー、ボリューム回路、デジタル入力回路、増幅回路、電源部、コントロール部を独立配置。シャーシには1.6mm厚の鋼板を用い、剛性を強化しつつ各部の干渉も最小限に抑えている。
本機から搭載されたUSB入力をはじめとするデジタル回路については、PMA-2500NEと同規模という最新のデジタル入力回路を搭載。ハイレゾ再生についても前述のように、11.2MHz DSDなど現時点の主要フォーマットにフル対応している。光/同軸デジタル入力は192kHz/24bitまでに対応。
USB接続したPCから流入する高周波ノイズや、本機のデジタル回路から発生する高周波ノイズの影響を排除するための高速デジタルアイソレーターも搭載する。
デジタル入力の搭載に伴って、デノンのアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing Plus」も搭載。352.8kHz・384kHzの信号も含むデジタル信号に対してアップサンプリングを行い、705.6・768kHzの出力にて処理を実施。原音に忠実な補完を行うことで、元の波形に近いアナログ信号を実現する。
デジタル基板には、DACをマスターとしてクロック供給を行い、各デジタル回路を正確に同期させるDACマスタークロックデザインを採用。この点はDCD-1600NEと同様だ。
デジタル入力を搭載する一方で、アナログ音声再生時にはデジタル専用トランスへの給電を絶ってデジタル入力回路の動作を完全停止させる「アナログモード」も搭載する。さらにはディスプレイの消灯も可能だ。
アナログ入力端子は、アンバランスRCA×3、フォノ(MM/MC)×1を搭載。デジタル入力は、USB-B(PC)×1、同軸×1、光×2を備える。その他、アナログ出力(RECORDER)×1も搭載している。
スピーカー出力はA/Bの2系統を搭載。金メッキ処理されたスピーカー端子を搭載し、バナナプラグ、Yラグにも対応する。トーンコントロールはBASS/TREBLEを搭載する。
主な仕様は以下の通り。定格出力は70W+70W(8Ω、20Hz〜20kHz、THD0.07%)、140W+140W(4Ω、1kHz、THD 0.7%)。全高調波歪率は0.01%(定格出力、-3dB時、負荷8Ω、1kHz)。S/N(CD/NETWORK)は108dB、周波数特性は5Hz〜100kHz(0〜-3dB)。
消費電力は295W(待機時0.2W)、外形寸法は434W×135H×410Dmm、質量は17.6kg。
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