ジャイルズ・マーティン氏が来日
ビートルズ『ホワイト・アルバム』50周年記念盤、プロデューサーが語るリミックスの裏側
ユニバーサルミュージックは、ザ・ビートルズの「ホワイト・アルバム」発売50周年を記念し、記念エディション4製品を11月9日に世界同時発売する。本アルバムの発売にあたり発表会を開催。ビートルズのほぼ全作品でプロデューサーを務めたジョージ・マーティン氏の息子であり、本作のプロデューサーを務めたジャイルズ・マーティン氏も登場し、今回のアルバムについて語った。
「スーパー・デラックス・エディション」(CD×6、BD×1):¥19,500(税抜)
「3CDデラックス・エディション」(CD×3):¥3,600(税抜)
「4LPデラックス・エディション」(LP×4):¥14,300(税抜)
「2LPエディション」(LP×2):¥6,429(税抜)
今回収録されるのは、プロデューサーのジャイルズ・マーティン氏と、ミックスエンジニアのサム・オケル氏によって制作された新規ステレオミックス。スーパー・デラックス・エディションには、5.1サラウンドミックス、27曲のアコースティック・デモ、アルバムのセッションテープから起こされた50テイク(大半が未発表音源)が加えて収録される。
ジャイルズ・マーティン氏は、プロデューサーとして、2016年にラスベガスで行われた公演「Love」をはじめとして、2015年に「ザ・ビートルズ1」、2016「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」、2017年「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」とビートルズのリミックスに関わってきており、今年はホワイトアルバムのプロデュースも行う。
来日する前にはロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスと巡ってきた同氏だが、日本に来ることについては、「自分にとって休暇のような気分」という。その理由として、「日本人や日本の文化だけでなく、ビートルズに限らず、音楽を愛する日本人のみなさんと過ごせることは至福の時間」と説明。来日した喜びを表現していた。
ホワイトアルバムのプロデュースを担当したことについては「光栄に思っている」と同氏。「ジョージ・マーティンの息子として、アビーロードの鍵を託されているようなものだと思う」と意気込みを述べた。そのうえで、「自分としては(発売された)1968年の世界に雪崩落ちるような感覚。今日の音源は特別なもので、この世界を今回のアルバムで共有したい」と説明した。
父であるジョージ・マーティンは、67年にビートルズと『サージェント・ペパーズ〜』を作ったのち、今後作るアルバムはサージェント・ペパーズと同じ方向で進むと思っていたという。しかしビートルズはビートルズらしく、そこから反乱を起こしたことで、ホワイト・アルバムはサージェント・ペパーズとは別の方向の作品になったと同氏は説明した。
「ホワイト・アルバムは、例えれば先生であるジョージ氏に対し、生徒の反乱によって暴動が起きたという状況でつくられた。このことにより、サージェント・ペパーズとは違って、直感的でエネルギッシュな作品になっている」(ジャイルズ・マーティン氏)。
今回のリミックスについては、「マスターテープから見出したサウンドを通して新しいストーリーをお伝えすることが出来ると考えている。ぜひ、それを感じてほしいと思う」と話す。
ジャイルズ・マーティン氏は、「今までホワイト・アルバムはアンハッピーな作品だと思っていた」という。しかし古いテープを聴き返したところ、「ビートルズにとっては充実したハッピーな時間だったと感じた」。一方で、父のジョージ氏やエンジニアにとっては困難な時間だったようで、理由として23時から翌朝6時という長時間に渡ったレコーディングを挙げた。一般的に、イギリスではこのような働き方はしないという。
「当時のビートルズのクリエイティビティは、シャンパンボトルのコルクがスポンと抜け、ボトルからシャンパンが溢れ出ているような状態で、9月30日の台風のようだった」とジャイルズ・マーティン氏。
『サージェント・ペパーズ〜』ではアルバムを作る過程が事前に計画されていたが、ホワイト・アルバムでは、プラン無しでアルバムを1つ1つ組み立てようとしており、父ジョージ氏は長時間にわたってスタジオにいることになった。同作品に収録された代表曲のひとつ「セクシー・セディ」に至っては107テイクもあるというが、ビートルズのメンバーはスタジオで楽しんでいたという。
ジャイルズ氏はこの過酷なレコーディングに対し、「それが今の私達の幸運にもつながっている。現在の私達に伝えられる最良の形が作れたからだ」と説明した。
ホワイト・アルバムがこれまでのアルバムと変わっているのは、後に「イーシャー・デモ」と呼ばれる、自宅レコーディングでのデモを行っていたこと。ジョージの家でこのセッションのオリジナル音源がみつかったことで、ビートルズがアコースティックでどのようにデモをしたかを聴くことができる。
今回の50周年エディションにも、このデモの中から未発表の音源が収録された。1人が歌うものをダブルトラックにして収録され、他のメンバーはタンバリンやシェイカーなどで演奏している。今回のホワイト・アルバムにはイーシャー・デモから27曲が収録されているが、5曲が初収録となっている。
さら今回の特別版では、スタジオでどのように作られていったかという光景を伝えるため、50のアウトテイクを収録したと話す。これについて「曲がどのように発展、作られたかを聞けるのは幸運な体験」と述べた。
このアウトテイクからは、スタジオの中でのメンバーと父ジョージ氏の会話を聴くことができ、「彼らは単純に人間なんだということがわかる。作る曲は魔法のように素晴らしい作品ではあるのだけど」と同氏は述べた。
またジャイルズ氏は「アウトテイクを聴くとわかると思うが、解散寸前のバンドの状態ではなく、純粋にコラボレーションを楽しんでいるバンドの状態が伺える」とも話していた。
さらに、リンゴ・スターがホワイト・アルバムの収録期間に一度離脱したことにも言及。「メンバーの状態が悪かったのではなく、ポール・マッカトニーがリンゴのドラムキットの前に座っていたから。でも一旦いなくなると、4つのうち1つの柱がなくなったことに気がついたようで、戻ってきたときにはスタジオいっぱいに花を飾って迎えた」とエピソードを話した。
ジャイルズ・マーティン氏はリミックスを行うにあたり、「(ビートルズの)4人がボスで、彼らが満足するようなものでなければ、聴かせることはできない」と考えていたという。また、心に響くかどうかということが重要だとも感じていた。リミックス時には、父ジョージ氏から教わったことの1つとして「音楽は耳から聞こえるものだけでなく、どのような気持にさせられるかが重要」ということを意識し、「直感的なサウンドであること、頬をビンタされたような勢いのあるサウンド、そのうえで美しくなければならない」ということを目指したという。
例として、「ディア・プルーデンス」のギアーのイントロを挙げた。ステレオになることで美しくなり、ジョン・レノンもこのようなサウンドを目指してたのでは、と思う仕上がりだと語っていた。
今回のリミックスでは上述のようなサウンドを実現させるため、当時と同じような機材・手法を使用したとのこと。「レトロを目指したのではなく、当時の彼らは何が必要だったかわかっていたから」こうしたアプローチを用いたのだという。
一番時間がかかった作業は、すべての素材を聴き直すことだった。「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」が一番時間がかかったという。この曲は「あまりにも美しいサウンドだから重々しくならないように気をつけた」とのこと。
「ミックスというのは、すべての作業がすべてのことに影響を与える。ベースを重くしてしまうと、父ジョージの天から降りてきたような美しいサウンドが損なわれてしまう」(ジャイルズ・マーティン氏)。
今回のホワイト・アルバムを制作した中で光栄だったと感じたのは、リンゴ・スターとポール・マッカートニーに聴いてもらい、「まるでレコーディングセッションに戻ったような気持ちになった」と言われたときだったという。また『ホワイト・アルバムは、しっかりとしたバンドとしてのアルバムであった』と付け加えた。
「ヘルター・スケルター」の最初のバージョンは、ブルースのように30分におよぶ大作になっていたと説明。ザ・フーがロンドンのクリスタルパレスでライブをやった時のことを「最もラウドなバンド」と記事で紹介されていたことに対して、“それは彼らではなくビートルズだろう”“最もラウドなバンドを作るぞ”となって「ヘルター・スケルター」が生まれた。この曲こそがヘヴィーメタルの始まりだった、という同氏のコメントも印象的だった。
また、父の親しい友人に会った際に「ビートルズは地平線を見ていたのではなく、その先を見ていたのだ」と語られたエピソードも紹介していた。
最後にジャイルズ氏は、ホワイト・アルバムについて「こんな素晴らしい作品を作ってくれてありがとうと伝えたい」と話した。そして父ジョージ氏に「より詳しく聞くという作業を教えてもらったこと、『2番手ではだめ、常にベストを尽くす』と教えてもらったことにもありがとうと伝えたい」と締めくくった。
ラインナップの詳細は以下の通り。
スーパー・デラックス・エディションは、6CD+1ブルーレイ(音源のみ)の、収録豪華本付きボックスセット。シリアルナンバーが入るほか、日本盤のみSHM-CD仕様となる。写真資料や文字資料などが掲載された本(164ページ)、ポール・マッカートニー、ジャイルズ・マーティンによる書き下ろし序文、メンバーのポートレート写真(4枚)、ポスター、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
CD1と2には、ホワイト・アルバム(2018ステレオアルバムミックス)、CD3にはイーシャーデモ(ジョージ・ハリスンの自宅で収録されたアコースティック・デモ)の27曲が収録されているほか、CD4 - 6ではホワイト・アルバムのスタジオセッションの音源を、4トラック/8トラックのセッションテープから新たにミックスした50曲を収録する。なおCD3 - 6の音源は、ほぼ未発表のものとなる。ブルーレイには、ホワイト・アルバムをPCMステレオ、DTS-HD マスターオーディオ5.1、ドルビー True HD 5.1、モノ(2018オリジナル・モノ・ミックスからのダイレクト・トランスファー)で収録する。
3CDデラックス・エディションは、デジパック仕様となっており、CD1 - 3を収録、日本盤のみSHM-CD仕様となる。ブックレット付き(24ページ)、メンバーのポートレート写真(4枚)、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
4LPデラックス・エディションは、ボックス・セット仕様。LP1とLP2は、オリジナル盤を忠実に再現したゲートフォールド・ジャケット仕様となる。ブックレット(4ページ)、メンバーのポートレート写真(4枚)、ポスター、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
LP1とLP2では、ホワイト・アルバム(2018ステレオアルバムミックス)を収録し、LP3とLP4ではイーシャーデモを収録する。
2LPエディションは、オリジナル盤を忠実に再現したゲートフォールド・ジャケット仕様で、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
「スーパー・デラックス・エディション」(CD×6、BD×1):¥19,500(税抜)
「3CDデラックス・エディション」(CD×3):¥3,600(税抜)
「4LPデラックス・エディション」(LP×4):¥14,300(税抜)
「2LPエディション」(LP×2):¥6,429(税抜)
今回収録されるのは、プロデューサーのジャイルズ・マーティン氏と、ミックスエンジニアのサム・オケル氏によって制作された新規ステレオミックス。スーパー・デラックス・エディションには、5.1サラウンドミックス、27曲のアコースティック・デモ、アルバムのセッションテープから起こされた50テイク(大半が未発表音源)が加えて収録される。
ジャイルズ・マーティン氏は、プロデューサーとして、2016年にラスベガスで行われた公演「Love」をはじめとして、2015年に「ザ・ビートルズ1」、2016「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」、2017年「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」とビートルズのリミックスに関わってきており、今年はホワイトアルバムのプロデュースも行う。
来日する前にはロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスと巡ってきた同氏だが、日本に来ることについては、「自分にとって休暇のような気分」という。その理由として、「日本人や日本の文化だけでなく、ビートルズに限らず、音楽を愛する日本人のみなさんと過ごせることは至福の時間」と説明。来日した喜びを表現していた。
ホワイトアルバムのプロデュースを担当したことについては「光栄に思っている」と同氏。「ジョージ・マーティンの息子として、アビーロードの鍵を託されているようなものだと思う」と意気込みを述べた。そのうえで、「自分としては(発売された)1968年の世界に雪崩落ちるような感覚。今日の音源は特別なもので、この世界を今回のアルバムで共有したい」と説明した。
父であるジョージ・マーティンは、67年にビートルズと『サージェント・ペパーズ〜』を作ったのち、今後作るアルバムはサージェント・ペパーズと同じ方向で進むと思っていたという。しかしビートルズはビートルズらしく、そこから反乱を起こしたことで、ホワイト・アルバムはサージェント・ペパーズとは別の方向の作品になったと同氏は説明した。
「ホワイト・アルバムは、例えれば先生であるジョージ氏に対し、生徒の反乱によって暴動が起きたという状況でつくられた。このことにより、サージェント・ペパーズとは違って、直感的でエネルギッシュな作品になっている」(ジャイルズ・マーティン氏)。
今回のリミックスについては、「マスターテープから見出したサウンドを通して新しいストーリーをお伝えすることが出来ると考えている。ぜひ、それを感じてほしいと思う」と話す。
ジャイルズ・マーティン氏は、「今までホワイト・アルバムはアンハッピーな作品だと思っていた」という。しかし古いテープを聴き返したところ、「ビートルズにとっては充実したハッピーな時間だったと感じた」。一方で、父のジョージ氏やエンジニアにとっては困難な時間だったようで、理由として23時から翌朝6時という長時間に渡ったレコーディングを挙げた。一般的に、イギリスではこのような働き方はしないという。
「当時のビートルズのクリエイティビティは、シャンパンボトルのコルクがスポンと抜け、ボトルからシャンパンが溢れ出ているような状態で、9月30日の台風のようだった」とジャイルズ・マーティン氏。
『サージェント・ペパーズ〜』ではアルバムを作る過程が事前に計画されていたが、ホワイト・アルバムでは、プラン無しでアルバムを1つ1つ組み立てようとしており、父ジョージ氏は長時間にわたってスタジオにいることになった。同作品に収録された代表曲のひとつ「セクシー・セディ」に至っては107テイクもあるというが、ビートルズのメンバーはスタジオで楽しんでいたという。
ジャイルズ氏はこの過酷なレコーディングに対し、「それが今の私達の幸運にもつながっている。現在の私達に伝えられる最良の形が作れたからだ」と説明した。
ホワイト・アルバムがこれまでのアルバムと変わっているのは、後に「イーシャー・デモ」と呼ばれる、自宅レコーディングでのデモを行っていたこと。ジョージの家でこのセッションのオリジナル音源がみつかったことで、ビートルズがアコースティックでどのようにデモをしたかを聴くことができる。
今回の50周年エディションにも、このデモの中から未発表の音源が収録された。1人が歌うものをダブルトラックにして収録され、他のメンバーはタンバリンやシェイカーなどで演奏している。今回のホワイト・アルバムにはイーシャー・デモから27曲が収録されているが、5曲が初収録となっている。
さら今回の特別版では、スタジオでどのように作られていったかという光景を伝えるため、50のアウトテイクを収録したと話す。これについて「曲がどのように発展、作られたかを聞けるのは幸運な体験」と述べた。
このアウトテイクからは、スタジオの中でのメンバーと父ジョージ氏の会話を聴くことができ、「彼らは単純に人間なんだということがわかる。作る曲は魔法のように素晴らしい作品ではあるのだけど」と同氏は述べた。
またジャイルズ氏は「アウトテイクを聴くとわかると思うが、解散寸前のバンドの状態ではなく、純粋にコラボレーションを楽しんでいるバンドの状態が伺える」とも話していた。
さらに、リンゴ・スターがホワイト・アルバムの収録期間に一度離脱したことにも言及。「メンバーの状態が悪かったのではなく、ポール・マッカトニーがリンゴのドラムキットの前に座っていたから。でも一旦いなくなると、4つのうち1つの柱がなくなったことに気がついたようで、戻ってきたときにはスタジオいっぱいに花を飾って迎えた」とエピソードを話した。
ジャイルズ・マーティン氏はリミックスを行うにあたり、「(ビートルズの)4人がボスで、彼らが満足するようなものでなければ、聴かせることはできない」と考えていたという。また、心に響くかどうかということが重要だとも感じていた。リミックス時には、父ジョージ氏から教わったことの1つとして「音楽は耳から聞こえるものだけでなく、どのような気持にさせられるかが重要」ということを意識し、「直感的なサウンドであること、頬をビンタされたような勢いのあるサウンド、そのうえで美しくなければならない」ということを目指したという。
例として、「ディア・プルーデンス」のギアーのイントロを挙げた。ステレオになることで美しくなり、ジョン・レノンもこのようなサウンドを目指してたのでは、と思う仕上がりだと語っていた。
今回のリミックスでは上述のようなサウンドを実現させるため、当時と同じような機材・手法を使用したとのこと。「レトロを目指したのではなく、当時の彼らは何が必要だったかわかっていたから」こうしたアプローチを用いたのだという。
一番時間がかかった作業は、すべての素材を聴き直すことだった。「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」が一番時間がかかったという。この曲は「あまりにも美しいサウンドだから重々しくならないように気をつけた」とのこと。
「ミックスというのは、すべての作業がすべてのことに影響を与える。ベースを重くしてしまうと、父ジョージの天から降りてきたような美しいサウンドが損なわれてしまう」(ジャイルズ・マーティン氏)。
今回のホワイト・アルバムを制作した中で光栄だったと感じたのは、リンゴ・スターとポール・マッカートニーに聴いてもらい、「まるでレコーディングセッションに戻ったような気持ちになった」と言われたときだったという。また『ホワイト・アルバムは、しっかりとしたバンドとしてのアルバムであった』と付け加えた。
「ヘルター・スケルター」の最初のバージョンは、ブルースのように30分におよぶ大作になっていたと説明。ザ・フーがロンドンのクリスタルパレスでライブをやった時のことを「最もラウドなバンド」と記事で紹介されていたことに対して、“それは彼らではなくビートルズだろう”“最もラウドなバンドを作るぞ”となって「ヘルター・スケルター」が生まれた。この曲こそがヘヴィーメタルの始まりだった、という同氏のコメントも印象的だった。
また、父の親しい友人に会った際に「ビートルズは地平線を見ていたのではなく、その先を見ていたのだ」と語られたエピソードも紹介していた。
最後にジャイルズ氏は、ホワイト・アルバムについて「こんな素晴らしい作品を作ってくれてありがとうと伝えたい」と話した。そして父ジョージ氏に「より詳しく聞くという作業を教えてもらったこと、『2番手ではだめ、常にベストを尽くす』と教えてもらったことにもありがとうと伝えたい」と締めくくった。
ラインナップの詳細は以下の通り。
スーパー・デラックス・エディションは、6CD+1ブルーレイ(音源のみ)の、収録豪華本付きボックスセット。シリアルナンバーが入るほか、日本盤のみSHM-CD仕様となる。写真資料や文字資料などが掲載された本(164ページ)、ポール・マッカートニー、ジャイルズ・マーティンによる書き下ろし序文、メンバーのポートレート写真(4枚)、ポスター、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
CD1と2には、ホワイト・アルバム(2018ステレオアルバムミックス)、CD3にはイーシャーデモ(ジョージ・ハリスンの自宅で収録されたアコースティック・デモ)の27曲が収録されているほか、CD4 - 6ではホワイト・アルバムのスタジオセッションの音源を、4トラック/8トラックのセッションテープから新たにミックスした50曲を収録する。なおCD3 - 6の音源は、ほぼ未発表のものとなる。ブルーレイには、ホワイト・アルバムをPCMステレオ、DTS-HD マスターオーディオ5.1、ドルビー True HD 5.1、モノ(2018オリジナル・モノ・ミックスからのダイレクト・トランスファー)で収録する。
3CDデラックス・エディションは、デジパック仕様となっており、CD1 - 3を収録、日本盤のみSHM-CD仕様となる。ブックレット付き(24ページ)、メンバーのポートレート写真(4枚)、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
4LPデラックス・エディションは、ボックス・セット仕様。LP1とLP2は、オリジナル盤を忠実に再現したゲートフォールド・ジャケット仕様となる。ブックレット(4ページ)、メンバーのポートレート写真(4枚)、ポスター、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
LP1とLP2では、ホワイト・アルバム(2018ステレオアルバムミックス)を収録し、LP3とLP4ではイーシャーデモを収録する。
2LPエディションは、オリジナル盤を忠実に再現したゲートフォールド・ジャケット仕様で、英文ライナー翻訳/歌詞対訳がセットになっている。
関連リンク