“12シリーズ”の潜在能力を引き出すスペシャルモデル

マランツ、“日本限定”カスタムSACDプレーヤー/プリメイン「SA-12 OSE/PM-12 OSE」

公開日 2020/01/31 11:00 編集部:成藤 正宣
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マランツは、同社Hi-Fiコンポーネントの新製品として、SACDプレーヤー「SA-12」、プリメインアンプ「PM-12」をベースにさらなるチューニングを施した“12 OSEシリーズ”「SA-12 OSE」「PM-12 OSE」を、2月下旬より発売する。

“12 OSEシリーズ”「SA-12 OSE」(左)/「PM-12 OSE」(右)

●SACDプレーヤー「SA-12 OSE」:385,000円(税込)[製品詳細ページ]
●プリメインアンプ「PM-12 OSE」:385,000円(税込)[製品詳細ページ]

SACDプレーヤー「PM-12 OSE」

プリメインアンプ「PM-12 OSE」

2018年に発売した“12シリーズ”の「SA-12」「PM-12」をベースに、現マランツブランドのサウンドマネージャー尾形氏が改めてチューニングを施した日本独自モデル“Original Special Edition(OSE)”。“12シリーズ”が持つ音のキャラクターはそのままに質だけを向上させるという方針でチューニングされており、“12シリーズ”を置き換える後継モデルとして販売される。

“12シリーズ”をアップグレードしたスペシャルモデルであると同時に、後継モデルでもある

メディア向けに開催された発表会において、同社マーケティング担当の高山氏は「マランツではこれまでにも国内外で“Special Edition”と銘打ったモデルを発売してきた。価格やグレードは様々だが、いずれも『ベースモデルの高いポテンシャルをさらなるサウンドチューニングで引き出す』というコンセプトで共通している」と説明。「“12シリーズ”も、フラグシップモデル“10シリーズ”の中核技術であるオリジナルDACやアンプ回路を、様々な工夫によりおよそ半額の税抜30万円で実現したモデル。それだけに、優れたポテンシャルを秘めていた」と、ベースモデル選定の理由について語った。

製品について説明したマランツ高山氏

上位モデルの中核技術をほぼそのまま受け継いだ“12シリーズ”は、マランツの“Special Edition”のベースとして最適だったという

“12 OSEシリーズ”のチューニングにあたっては、主に内部回路のパーツおよび筐体素材のグレードアップという手法がとられている。内部回路のパーツに関しては、ベースモデルの音のキャラクターを残すためコンデンサー類にはあえて手を付けず、抵抗器だけに着目。SA-12 OSEではアナログ出力回路の35ヶ所、PM-12 OSEではプリアンプ回路の17ヶ所を高品質な金属皮膜抵抗に置き換えることで、音のキャラクターは変えず滑らかさを強調したという。

“12シリーズ”から音の傾向は変えず、質だけを向上させるというコンセプトがとられた

また筐体では、特に音質への影響が大きいというトップカバー/シャーシ/インシュレーターの3か所に手が加えられた。いずれも“10シリーズ”と同等の高品質素材が奢られており、外見上も“10シリーズ”に近づいている。

筐体でも音質に特に影響するという部位が高品位なものに交換され、外見上も上位モデル“10シリーズ”に近づいたという

マランツサウンドマネージャー尾形氏

まず、トップカバーには厚み5mm/ヘアライン仕上げのアルミ板を採用。サウンドマネージャーを務める尾形氏いわく「製品のチューニング作業を繰り返す中で、トップカバーを取り付ける前後で音の広がり方が大きく変わることを実感している。今回、できる限りトップカバーを付けない状態の聴こえ方に近づけつつ、見た目の質感を損なわないものを模索した」という。

“12 OSEシリーズ”(左)で採用されたトップカバーは表面もヘアライン仕上げに変えられ、“12シリーズ”(右)とは異なる印象を与える

シャーシには、マランツ歴代のプレミアムモデルと同様の銅メッキが施され、S/Nや透明感、静けさの表現力を高めている。底面のインシュレーターも同様の狙いからアルミ削り出し製に変更されている。これらのグレードアップの結果、価格はベースモデルから5万円上昇しているが、尾形氏は「上がった価格以上の音質改善を実感してもらえるはず」と手応えのほどを語っていた。

ベースモデルから価格は5万円ほど上がったが、それに見合う以上の音質改善を実現したという

変更箇所以外の特徴は、それぞれベースモデル「SA-12」「PM-12」から引き継いでおり、フラグシップモデル“10シリーズ”ゆずりのテクノロジーもそのまま搭載されている。

半分の価格で上位モデルの中核技術をそのまま搭載することに成功した“12シリーズ”の長所を引き継いでいる

SACDプレーヤーであるSA-12 OSEは、理想の音質を追求するために独自設計したディスクリートDAC「Marantz Musical Mastering(MMM)」を搭載。PCMをDSDに変換する「MMM-Stream」をレイアウトしたデジタル基板、DSDをアナログ信号に変換する「MMM-Conversion」をレイアウトしたアナログ基板で構成され、各基板はアイソレーション回路「コンプリート・アイソレーション・システム」により完全に分離。高周波ノイズによる音質劣化を排除し、シンプルかつ高品位なD/A変換で原音に忠実なアナログ信号を実現するとしている。

ディスクリートDAC「MMM」をはじめ、“10シリーズ”と同等の機構を惜しみなく搭載している

「SA-12 OSE」の背面

DACの後ろに配置されたアナログ出力回路も、独自の高速アンプモジュール「HDAM-SA3」を組み込んだフルディスクリート構成を採用。HDAM-SA3バッファーと1次ローパスフィルターを組み合わせた初段、HDAM-SA3電流帰還型差動アンプと2次ローパスフィルターを組み合わせた2段目に分かれ、サウンドのスピード感と情報量を追求する。

また、ディスクドライブもブランドオリジナルのメカエンジン「SACDM-3」を搭載。回路の小型化によるノイズの抑制、頑強な構造による制振性/読み取り精度の向上などを図っている。デジタル入力からの再生時には、音質への影響を軽減するためドライブへの電源供給を停止する。

44.1Hz/48Hzそれぞれに用意した高精度クロック、大容量トロイダルコアトランス、カスタムブロックコンデンサー、純銅削り出しのニッケルメッキ端子など、その他のパーツも品質の高いものを採用。ヘッドホンアンプもアンプモジュール「HDAM-SA3」を用いたディスクリート設計で、ヘッドホンリスニングの音質も確保している。

デジタル入力として、USB-A/USB-B/光デジタル/同軸デジタルを各1系統ずつ搭載。USB-BはPCM 384kHz/32bit、DSD 11.2MHzまで、USB-AはPCM 192kHz/24bit、DSD 5.6MHzまで、光/同軸デジタルはPCM 192kHz/24bitまでサポートする。

アナログ出力はRCA/ヘッドホン端子を1系統ずつ、デジタル出力は光/同軸デジタルを1系統ずつ搭載。外形寸法は440W×127H×419Dmm、質量は17.1kg。

プリメインアンプのPM-12 OSEは、独自のアンプモジュールHDAM-SA3を用いた電流帰還型アンプ回路にJFET入力、DCサーボ回路を組み合わせたプリアンプ部と、定格200W(4Ω)の大出力を備えるHypex社のスイッチングアンプモジュール「NC500」を2基搭載したパワーアンプ部で構成。コンパクトなスイッチングアンプを採用したことで筐体スペースに余裕が生まれ、プリアンプ部の大型化やプリアンプ専用電源の搭載を実現している。

コンパクトなHypex社のスイッチングアンプを採用したことで生まれたスペースを活かし、大規模なプリアンプ部や専用電源の搭載を実現

「PM-12 OSE」の背面

また、MM/MCカートリッジ両対応のディスクリートフォノイコライザー「Marantz Musical Premium Phono EQ」を搭載。20dBのゲインを持つMCヘッドアンプと、40dBのゲインを持つ無帰還型フォイコライザーアンプの2段構成により歪を抑制し、基板をシールドケースに収めることでノイズの影響も低減しているという。

その他、高精度で空間表現力にも優れる「リニアコントロール・ボリューム」、最大4台(8ch)までPM-12 OSEのボリュームを連動させ、簡単にバイアンプ/マルチアンプ構成を構築できる機能「Floating Control Bus System」、純銅削り出しピンジャック/スピーカーターミナルなどを採用する。

入力はRCA×5/PHONO×1/POWER AMP IN×1、出力はREC OUT×2/ヘッドホン×1を搭載。定格出力は200W+200W(4Ω)/100W+100W(8Ω)、全高調波歪率は0.005%(100W、8Ω)、周波数特性は5Hz~50kHz(±3dB)、ダンピングファクターは500(8Ω)。消費電力は130W。外形寸法は440W×127H×453Dmm、質量15.7kg。

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