創業60周年を記念

KEF、LS50 Wireless IIを使った新感覚インスタレーション。DESIGNART TOKYO2021にて

公開日 2021/10/27 12:26 季刊オーディオアクセサリー編集部・野間美紀子
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
イギリスのスピーカーブランドKEFは、今年60周年を迎えることを記念し、デザインイベントDESIGNART TOKYO2021(デザイナート東京 2021)に初出展、表参道の「Polygon 青山」にて2021年10月22日(金)〜31日(日)の期間、KEFの「LS50 Wireless II」を中心としたインスタレーションを行っている。

DESIGNART TOKYO2021のKEFのインスタレーション

会場では、鮮やかな紅いフロアにプレミアムワイヤレススピーカーKEF LS50 Wireless IIが5セット10台と、サブウーファーKC62が弧を描いてセッティングされている。

側面は、鏡面フィルムのカーテンが、LS50 Wireless IIの後ろを囲むように、波打つように吊り下げられている。空間演出は、代官山 T-SITE他、建築、インテリア、インスタレーションなど複数の分野のデザインを手掛ける建築家ユニットのクライン ダイサム アーキテクツ。

インスタレーションは、DJ Quietstormによる4分半のオリジナル音源、ポリフォニック・ポリリズムのサウンドスケープを伴う。5セット10台のLS50 Wireless IIへiPadからBluetooth接続し、多声部で構成されたサックスなどの楽器演奏を同時に再生、ひとつのサウンドスケープが完成される。

クライン ダイサム アーキテクツのマーク・ダイサム氏。この空間演出を引き受ける前から偶然にもKEFスピーカーのユーザーであった

クライン ダイサム アーキテクツのマーク・ダイサム氏は、次のように解説した。「鏡面のカーテンは、弧を描いているため、10台のスピーカーを、何十台にも映し出します。強い低域が再生されるとバスレフポートから勢いよく空気が発せられるため、鏡面のカーテンが揺れ動きます」

会場を歩き回ると、日常から少し逸脱したような身体感覚に。鏡の部屋に似た眺め、ポリフォニー音楽の面白さに包まれて、LS50 Wireless IIが不思議な存在に感じられる。

LS50 WirelessUのスタンドの足元に見えるのは小型のサブウーファーKC62

KEF JAPANマネージャーの石田克樹氏は、デザインの切り口から、KEFが歴史あるハイファイスピーカーであることを知っていただきたいと語る。「ぜひとも、次なるオーディオファンを育てていきたい。例えば、白い素敵なスピーカーがある、これがBluetoothでワイヤレスで聴ける、しかも高音質で聴けるのだ、と興味を持っていただけたら、そこが、パッシブスピーカーを使った本格オーディオへの入り口となるのではないでしょうか。ただ、そこで興味を持ってもらうためには、生半可なクオリティでは先に進んでいただけません。LS50 Wireless IIのように納得していただけるクオリティの“プレムアム・ワイヤレス・スピーカー”を提案していきたいです」

(株)KEF JAPAN ゼネラルマネージャー・石田克樹氏。日本のオーディオファイルはもちろん、ノンオーディオファイルの方々へも良い音で音楽を聴くことを提案していきたい、そのためにはデザインという切り口も大切にしたいという

KEFは60年前に、BBCの音響技師レイモンド・クックが創業したスピーカーメーカー。原音を再生することを目指し、いち早くコンピューター解析を取り入れ、数値による根拠によってものづくりをしてきた。

これまでも、2007年にインダストリアル・デザイナーであるロス・ラブグローブ氏のデザインによる「Muon」や、近年ではマイケル・ヤング氏デザインの「LSX」(コンランショップとのコラボバージョンはテレンス・コンラン氏デザイン)など、デザインに注力してきた。

本インスタレーションは31日(日)まで。興味のある方は足を運んでみよう。

<DESIGNART TOKYO2021 KEFインスタレーション>
■期間:10月22日(金)〜31日(日)
■会場:Polygon青山
〒107-0061
東京都港区北青山3-5-14 青山鈴木硝子ビルB1F  

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE