リビング設置も意識したデザイン

マランツ、HDMI搭載で“テレビにもつなげる”本格プリメインアンプ「MODEL 40n」

公開日 2022/02/15 18:00 編集部:小野佳希
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そして、一般的に使用される音量の範囲内ではプリアンプでの増幅を行わず、パワーアンプのみで増幅する可変ゲイン型のボリュームコントロールを採用することで、「PM8006」に比べ45%のノイズ低減を実現。このリニアコントロール・ボリューム回路は、機械式ボリュームでは構造上避けられない左右チャンネル間のクロストークや音量差が生じないため、空間表現力を大きく向上させることができるという。

可変ゲイン型のボリュームコントロールを採用

なお、ボリュームは0〜78までの間は0ゲインとなる仕様で、中音量や小音量のときにSN感がよくなるよう低ゲインに固定。大音量のときにだけ可変ゲインにしている。“78”というボリュームについては、開発者の同社尾形氏は、「試聴イベントでも使わないくらいの大音量」だと説明し、「日本のお客様は40や50くらいで使う方が多い」と続けた。

尾形氏

また、ゼロクロス検出によるゲイン切り替えにより、ボリューム操作時にクリックノイズが発生することもないと説明。加速度検出システムにより、ゆっくり回すと高精度に、早く回すと素早く音量を調節することができるとしている。また可変抵抗体を使用していないため、ボリュームパーツの経年劣化に伴う音質の変化もなく、長期にわたり安心して使うことができるとアピールしている。

■パラレル・プッシュプル/フルディスクリートのパワーアンプ

パワーアンプには、「HDAM-SA3」を用いたフルディスクリート構成の電流帰還型増幅回路を採用。出力段をパラレル・プッシュプルで構成することにより、瞬時電流供給能力をPM8006の約1.5倍となる68Aまで引き上げ、スピーカー駆動力を大きく向上させている。

パワーアンプ部も強化

前述の尾形氏によれば、トランジスタの数も大幅に増やしているとのこと。「例えるなら、蛇口を増やすことで大電流を流せるようにしたようなもの」と説明し、これらによって上記のようにスピーカーの駆動力を向上させている。

さらに、トランジスタから発生する熱を素早く拡散、放熱し、トランジスタの動作を安定させるために、肉厚なアルミ押し出し材のヒートシンクに銅製のプレートを追加。これらにより、100W+100W(4Ω)の大出力と接続するスピーカーや音量に関わらず常に安定した高品位なサウンドを両立したとしている。

瞬時電流供給能力を向上させるためにパワーアンプ用電源回路と出力段を一体化したショート・パワーライン・レイアウトを採用。大電流ラインを最短距離で結び、左右チャンネルを対称に配置することによって、瞬発力と優れた空間表現力の両立を図った。

PM8006比で質量が17%、直径が14%増加した、クラス最大級の大容量トロイダルトランスを搭載。クリーンな電流を安定的に供給すること、および瞬間的な大電流の要求にも耐えられるように配慮した。また漏洩磁束対策として、垂直方向の磁束漏れを抑えるアルミ製ショートリングに水平方向の磁束漏れを抑える珪素鋼板シールドを加えた2重シールドを施している。さらに固定用のボルトを非磁性体の真鍮とすることによって、磁界ループも遮断している。

そして整流回路には、超低リーク電流ショットキーバリアダイオードを採用。また、平滑回路には上級モデルで培われたノウハウをフィードバックしたというエルナー製のマランツ専用カスタムブロックコンデンサー(18,000μF / 50V)を採用している。

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