新開発ウーファー/トゥイーターを搭載

フォステクス、独自“HR振動板”採用のパッシブ型ニアフィールドモニター「NF06」

公開日 2024/08/09 15:35 編集部:松原ひな子
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フォステクスは、パッシブ型のニアフィールド・モニタースピーカー「NF06」を8月下旬に発売する。価格はオープンだが、税込277,200円(税込/1台)円前後での実売が予想される。

「NF06」ペアで554,400円(税込)

本体背面

NF06は、プロ向けのニアフィールドモニター「NF-1」を原点とする “NFシリーズ” へ新たに加わる2ウェイ・バスレフ型モデル。プロスタジオ向けとして、現在の音楽制作で求められるリファレンス性能を徹底追求したとアピールした。

ウーファー部に独自のHR振動板を採用した新開発の6.5インチドライバーを搭載。円周方向に回転を加えた形状によって内部応力に剪断力のみを働かせることで、分割振動による共振を分散。特定周波数の固有音を排除するとともに、軽量かつ高い剛性を得たとする。

主材料は木材および非木材パルプで、高弾性カーボン・ファイバーやPBO、セルガイヤパルプなどによるハイブリッド構成で抄造。理想的な剛性と内部損失を備え、伝播速度の向上を図った。

振動系の振幅を安定させるため、磁気回路はよりフォースファクターの変化が少ない設計とした。微小信号入力時から大入力時まで、変化の少ないリニアな追従性を確保し歪の発生を抑制するとのこと。また、ポールピースに銅キャップを配置することで電流歪も低減させている。

トゥイーター部には振動板の材料にチタンを採用し、リッジドーム形状で成型した1インチのドーム・トゥイーターを搭載。ボイスコイルからドーム頂点までの距離を一定にしないことで、共振のほかカラーレーションの原因となる固有共振も分散させた。金属振動板ならではの高速レスポンスも備え、最適化された形状のデフューザーと相まって、クリアで高解像度なモニター環境を提供するとした。

磁気回路はショートタイプのボイスコイルを採用し、磁場から外れない設計とすることで、低歪で追従性に優れた高域再生のほか、耐入力の向上を実現したとする。

さらに、ウーファーのバッフル下部に設けたバスレフポートが、設置時スピーカー背面側の壁面などの影響によって起こる低域の不要な変化を抑制。エンクロージャーの材料にはMDFを採用し、ウーファーとトゥイーターの前後位置は入念な試聴の上、タイムアライメントを調整したという。

ウーファーのバッフル下部にバスレフポートを配置

そのほか、現場の使用環境に配慮したエンクロージャー設計を用いることで明瞭な低域からシャープで見通しのよい高域まで、レスポンスに優れた正確な情報量による音像を再現するとアピールした。

再生周波数帯域は40Hz - 35kHz、インピーダンスは8Ω。外形寸法は238W×400H×271Dmmで、質量は9.8kg。

周波数特性図

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