3シリーズとも独自開発ドライバーを搭載

完実電気、仏TRIANGLEの取り扱いを開始。スピーカーシステム「Borea」など3シリーズ7モデルを発売

公開日 2024/11/25 00:00 編集部:松原ひな子
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
完実電気は、フランスのスピーカーブランドTRIANGLE(トライアングル)製品の取り扱いを開始。第一弾製品としてスピーカーシステム “Boreaシリーズ” 4モデルを11月25日に、アクティブスピーカー “Borea Connectシリーズ” 2モデルと「LN01A」を2025年1月に発売する。ラインナップの詳細と税込価格は下記の通り。

■Boreaシリーズ
・ブックシェルフ型「Borea BR02」:66,000円(ペア)
・ブックシェルフ型「Borea BR03」:84,700円(ペア)
・フロア型「Borea BR08」:198,000円(ペア)
・フロア型「Borea BR10」:275,000円(ペア)

「Borea BR02」左からBlack Ash/Light Oak/Walnut

「Borea BR10」左からBlack Ash/Light Oak/Walnut

■Borea Connectシリーズ
・ブックシェルフ型「BR02 Connect」:96,800円(ペア)
・ブックシェルフ型「BR03 Connect」:115,500円(ペア)

「BR02 Connect」左からBlack/Light Oak/Oak/Oak Blue

・ブックシェルフ型「LN01A」:74,800円(ペア)

「LN01A」左からBlack/Blue/Chestnut/Light Oak/Linen Grey/White

TRIANGLEは1980年にフランス・パリで、インテリアデザイナーのルノー・ド・ヴェルニェットが立ち上げたスピーカーブランド。初代製品はスピーカーユニットを自社生産した、2つの筐体モジュールからなるスピーカーシステム「1180」で、2000年代には同ブランドの音響技術を結集したリファレンススピーカーの開発にも着手している。

現在の代表であるウーゴ・デツェレ氏は、ネットワークと音楽配信による現代のリスニングスタイルに適応するため、ストリーミングサービスへの対応やアクティブスピーカー製品の開発などをスタート。オーディオファイルでもあった創業者ルノー氏の情熱を継承しながら、音質とインテリア性に優れた製品の開発、設計をおこなっている。

Boreaシリーズは同社のエントリーモデルに位置付けられながらも、EFSトゥイーター、天然セルロースコーンを採用したミッドレンジ、DVASシステムなど、独自の音響技術を搭載したパッシブタイプのスピーカーシステム。妥協のない音楽再生のために設計したとする。

トゥイーターは「EFS(Efficient Flow System)」システムを搭載し、広いリスニングポジションを確保。歪みの少ない25mmシルクドーム振動板と、高域の指向を均一化する特殊設計を施したフェーズプラグを組み合わせることで、指向性を大幅に低減している。また、ウェーブガイドが不要な反射/回折を抑制し、高音域のクリアな再生を実現するとした。

コンパクトながら強力な磁力を有するネオジムマグネットのほか、シリーズ向けにカスタムされた冷却システムを採用、連動させることで、優れたパワーハンドリングを備えている。

ミッドレンジは素材に100%天然セルロースを用いたペーパーコーンを投入。このペーパーコーンにはブランドの独自技術が結集しているといい、中音域の不要な着色を排除することで、自然で生き生きとしたボーカルを再現する。またコーンはシリーズに向けてプロファイルを再設計して剛性を向上させ、より範囲の広い周波数特性を確保した。

さらに3ウェイ/フロア型のBR08/BR10では、ドライバーの外周部に、非常に剛性が高い小さなプリーツ形状のショートサスペンションを組み込んでいる。ドライバーの動きをコントロールし、自然な響きのボーカルを実現するとした。

またBR08/BR10にはグラスファイバー振動板を搭載したウーファードライバーを装備。振動特性に優れ、高速かつ正確な動作を行うという。エンクロージャーはウーファーの特性にマッチングさせて設計。効果的に制御することで、低音の豊かさと中高音の開放感を両立したとする。

エンクロージャー構造は独自の「DVAS(Driver Vibration Absorption System)」を採用し、振動制御を行なっている。MDFとEVAフォームを組み合わせた内部パネルに、精密なホール加工を施すことによって、振動を効果的に吸収。ユニットから発生する振動だけでなく、筐体自体から生じる不要な振動も大幅に低減させることで、筐体とドライバーユニットの剛性が大幅に向上したという。

さらに内部補強材の末端に、高密度EVAフォームガスケットを装備。ドライバーのボイスコイル部周辺と、補強材との接触を最適化することで、不要な振動を抑制。ユニットから筐体へ伝わる振動を軽減させている。これによって音の不要な色付けや、構造から発生するノイズの少ない、ピュアで透明感のある再生を実現したとする。

本体にはマグネット固定式グリルが標準で付属。ドライバーを保護しながら、インテリアにも自然に溶け込む外観に仕上げた。カラーはそれぞれBlack Ash/Light Oak/Walnutの3色を揃える。

BR08/BR10には専用フロアスタンドも付属。接地面に4つのインサートを設けており、スパイクの取り付けも可能。付属スパイクを使用することでスピーカーと床面との接点を最小限にし、不要な振動の伝達を効果的に遮断するとした。ほかゴムパッドも標準で付属しており、スパイクの使用が適さない床材にも対応する。

BR02は2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/13cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファーで構成。周波数帯域は51Hz - 22kHz(±3dB)、クロスオーバー周波数は2500Hz、感度は89dB、インピーダンスは8Ω、最大入力は80W。20m2程度の部屋に適応する。外径寸法は176W×310H×274Dmm、質量は4.9kg。

「BR02」前面/背面

BR03は2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/16cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファーで構成。周波数帯域は46Hz - 22kHz(±3dB)、クロスオーバー周波数は3600Hz、感度は90dB、インピーダンスは8Ω、最大入力は100W。15 - 30m2程度の部屋に適応する。外径寸法は206W×380H×314Dmm、質量は7.0kg。

「BR03」前面/背面

BR08は3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/16cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファー/16cmグラスファイバー製ウーファーで構成。周波数帯域は40Hz - 22kHz(±3dB)、クロスオーバー周波数は310Hz/3900Hz、感度は92dB、インピーダンスは8Ω、最大入力は150W。20 - 40m2程度の部屋に適応する。外径寸法は206W×1020H×314Dmm、質量は21.2kg。

「BR08」前面/背面

BR10は3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/16cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファー/21cmグラスファイバー製ウーファーで構成。周波数帯域は30Hz - 22kHz(±3dB)クロスオーバー周波数は310Hz/3900Hz、感度は92dB、インピーダンスは8Ω、最大入力は200W。30m2程度の部屋に適応する。外径寸法は245W×1110H×380Dmm、質量は29.5kg。

「BR10」前面/背面

Borea Connectシリーズは、上述した独自のEFSトゥイーター、天然セルロースコーンを採用したミッドレンジに加えて、自社開発のClass Dアンプを搭載したアクティブスピーカー。ドライバーユニットに合わせて設計開発を行なったといい、スピーカーを正確にドライブすることで、ピュアでパワフルなサウンドを再生するとした。

DACチップはESS「9018K2M」を採用。Bluetooth Ver5.0による無線接続に対応するほか、入力端子にHDMI(eARC)/USB Type-B/フォノ入力/ライン入力、出力端子に同軸デジタル/光デジタル/3.5mmステレオミニ/サブウーファー出力を装備する。アナログレコードプレーヤーを接続したり、スマートフォンからワイヤレスで音楽をストリーミング再生したり、テレビと接続して2chシステムを構築したりと、さまざまなリスニングスタイルに対応したとアピールする。

背面のようす。さまざまな接続に対応

BluetoothコーデックはaptX-HDをサポート。また、USB-B接続ではPCM 384kHz/32bit、DSD 256までの再生に対応する。

2モデルともバスレフ方式を採用し、カラーはBlack/Light Oak/Oak/Oak Blueの4色を揃える。

BR02 Connectは50W×2基のClass Dアンプを装備。ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/13cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファーで構成。周波数帯域は56Hz - 22KHz(±3dB)、感度は89dB。外径寸法は176W×310H×274Wmm、質量は6.1kg(マスター)/5.1kg(スレイブ)。

「BR02 Connect」前面/背面

BR03 Connectは60W×2基のClass Dアンプを装備。ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/16cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファーで構成。周波数帯域は47Hz - 22KHz(±3dB)、感度は90dB。外径寸法は206W×360H×314Dmm、質量(1台)は7.6kg(マスター)/6.6kg(スレイブ)。

「BR03 Connect」前面/背面

LN01AはBorea Connectシリーズと同じく独自のEFSトゥイーター、天然セルロースコーンを採用したミッドレンジ、自社開発のClass Dアンプを搭載したアクティブスピーカー。接続系統をよりシンプルに洗練することで、価格を抑えたモデルといえる。カラーはBlack/Blue/Chestnut/Light Oak/Linen Grey/Whiteの6色を揃え、デザイン性も高めた。

Bluetooth Ver4.0による無線接続に対応するほか、入出力端子にRCA入力(ライン/フォノ切替)/3.5mmステレオミニ出力/同軸デジタル出力/サブウーファー出力を装備。BluetoothコーデックはaptX/AAC/SBCに対応する。

2ウェイ・バスレフ型で、ドライバーユニットは25mmシルクドームトゥイーター/13cm天然セルロース紙振動板ミッドウーファーで構成。周波数帯域は56Hz - 22kHz(±3dB)、感度は89dB、インピーダンスは8Ω。外径寸法は165W×291H×235Dmm、質量は9.5 kg。

「LN01A」前面/背面

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク