日本ビクターが超高精細(QXGA)大画面投影プロジェクター技術を開発
●日本ビクター(株)は、大型映像システムの新たな展開として、独自の反射型液晶素子であるD-ILA素子を用いた世界初・業界最高のQXGA超高精細映像を大画面投影するプロジェクターの要素技術開発に成功し、その商品化を進める旨を発表した。
本技術は同社が長年培ってきた大型映像技術を通じて今回開発した独自の新しい信号処理技術(新デジタルプラットフォームと高精度光学系エンジン)と、次世代プロジェクター素子として注目されている反射型液晶素子(LCOS)(※1)の分野で、昨年7月同社が開発に成功した業界最高の約320万画素(QXGA)(※2)解像度を持つD-ILA素子により実現したもの。
解像度QXGAは、HDTV(※3)フルスペックを完全に表示できるクォリティを持ち、デザイン、研究、シミュレーション、医療の分野で期待される超高精細グラフィックス表示、さらにD-ILA本来の技術特性である高コントラスト、動画性能の良さ、暗部高階調性などの高いフィルムライク特性(※4)により、将来の映画上映で主力方式となることが予想されるe-Cinemaの高画質ニーズにも十分対応できるという。
これらの技術は、同社が誇る超高精細D-ILAプロジェクター開発の中心となるもので、3/22からドイツにて開催される「CeBIT」、6/13から米国にて開催される「INFOCOMM」に順次参考出品する予定。
日本ビクターは、本技術について今年中の商品化を目標とし、D-ILA素子ならびにプロジェクター完成品をともに世界発売戦略で展開していくとのことである。
<今回の技術開発について。主な特長>
1.QXGA/D-ILA 新デバイス(特許7件含出願中)
本デバイスは、当社独自のD-ILAテクノロジーにより開発されたプロジェクター用デバイスであり、現行SXGA(1365×1024)140万画素を2倍以上上まわる、世界初のQXGA(2048×1536)320万画素の高解像度を実現した。
これにより、今まで不可能であったHDフルスペック(1920×1080画素)の映像をリアル解像度で表示可能にすると共に、コンピュータによる超高精細CGやCADへの広範な応用が可能となった。
2.新デジタルプラットフォーム(特許6件含出願中)
新デジタルプラットフォームでは、各種フォーマットに対応出来る「カード形式入力インターフェース(※5)」と、フォーマット変換を行う「New DPC回路(※6)」と、QXGAデバイスを駆動するための「専用デバイスドライバLSI(※7)」を開発し、ボード間接続にはLVDSを採用している。
これにより10ビットデジタル入力が可能となり、入力からデバイス駆動までの全デジタル信号処理によって画質劣化が無く、高解像度のフィルムライク高品位映像を実現した。
3.高精度光学系(特許35件含出願中)
今回新たに1.3インチサイズデバイス対応の高精度光学系を開発し、デバイスの放熱効果を改善して高輝度化、高コントラスト1000:1を実現している。
<用語・技術解説>
※ 1:LCOS / 反射型液晶素子(Liquid Crystal on Silicon=通称LCOS)
※ 2:QXGA / 画素数 2,048×1,536 → 3,143,728画素
※ 3:HDTV / High Definition Television(ハイビジョン)
※ 4:フィルムライク特性/
画素無輪郭(画素ごとの輪郭線が無い)によるなめらかな画質の実現、S/Nの良さ、倍速処理による動画性能のレベルの高さと(本文記述の)高コントラスト、暗部階調性の高さを総合的に「フィルムライク特性」と表現する。
※ 5:カード形式入力インターフェイス
各種入力信号に対応するためのカードスロットで、RGBアナログ入力に対し10ビットA/Dコンバータを標準装備し、HDTV信号に対してはYPbPrアナログ入力とHD-SDIデジタル入力をそれぞれオプションとして備え、1080/24pから1080/60iまでの信号を動き適応I/P変換により順次走査に変換し、高品位映像表示を可能にした。
※ 6:New DPC (Digital Pixel Conversion)回路
DPC回路は様々な入力フォーマットをデバイスの画素に合わせ拡大縮小や位置合わせをする機能を持ちます。今回は10ビット入力で最大QXGAまでの対応が可能なNew DPC回路を新規に開発した。これにより初めてQXGAでのキーストン補正が可能となるなど、種々用途への応用を容易にしている。
※ 7:専用デバイスドライバLSI
QXGAデバイスを駆動するため、RGB各色10ビット入力に対応し、ピクセルクロック420MHzを可能とする専用デバイスドライバLSIを新たに開発した。
このLSIには面内均一性補正のためのビットマップテーブル3面と、ガンマ補正のためのルックアップテーブルを3面持っており、12ビット演算により高品位映像の表示を可能としている。また、FIFOコントロール回路、タイミング回路も集積し、周辺構成を合理化している。
これにより、従来の8ビット入力の1677万色に対し、10ビット入力により10億色以上の高精度な色再現が可能となった。
本技術は同社が長年培ってきた大型映像技術を通じて今回開発した独自の新しい信号処理技術(新デジタルプラットフォームと高精度光学系エンジン)と、次世代プロジェクター素子として注目されている反射型液晶素子(LCOS)(※1)の分野で、昨年7月同社が開発に成功した業界最高の約320万画素(QXGA)(※2)解像度を持つD-ILA素子により実現したもの。
解像度QXGAは、HDTV(※3)フルスペックを完全に表示できるクォリティを持ち、デザイン、研究、シミュレーション、医療の分野で期待される超高精細グラフィックス表示、さらにD-ILA本来の技術特性である高コントラスト、動画性能の良さ、暗部高階調性などの高いフィルムライク特性(※4)により、将来の映画上映で主力方式となることが予想されるe-Cinemaの高画質ニーズにも十分対応できるという。
これらの技術は、同社が誇る超高精細D-ILAプロジェクター開発の中心となるもので、3/22からドイツにて開催される「CeBIT」、6/13から米国にて開催される「INFOCOMM」に順次参考出品する予定。
日本ビクターは、本技術について今年中の商品化を目標とし、D-ILA素子ならびにプロジェクター完成品をともに世界発売戦略で展開していくとのことである。
<今回の技術開発について。主な特長>
1.QXGA/D-ILA 新デバイス(特許7件含出願中)
本デバイスは、当社独自のD-ILAテクノロジーにより開発されたプロジェクター用デバイスであり、現行SXGA(1365×1024)140万画素を2倍以上上まわる、世界初のQXGA(2048×1536)320万画素の高解像度を実現した。
これにより、今まで不可能であったHDフルスペック(1920×1080画素)の映像をリアル解像度で表示可能にすると共に、コンピュータによる超高精細CGやCADへの広範な応用が可能となった。
2.新デジタルプラットフォーム(特許6件含出願中)
新デジタルプラットフォームでは、各種フォーマットに対応出来る「カード形式入力インターフェース(※5)」と、フォーマット変換を行う「New DPC回路(※6)」と、QXGAデバイスを駆動するための「専用デバイスドライバLSI(※7)」を開発し、ボード間接続にはLVDSを採用している。
これにより10ビットデジタル入力が可能となり、入力からデバイス駆動までの全デジタル信号処理によって画質劣化が無く、高解像度のフィルムライク高品位映像を実現した。
3.高精度光学系(特許35件含出願中)
今回新たに1.3インチサイズデバイス対応の高精度光学系を開発し、デバイスの放熱効果を改善して高輝度化、高コントラスト1000:1を実現している。
<用語・技術解説>
※ 1:LCOS / 反射型液晶素子(Liquid Crystal on Silicon=通称LCOS)
※ 2:QXGA / 画素数 2,048×1,536 → 3,143,728画素
※ 3:HDTV / High Definition Television(ハイビジョン)
※ 4:フィルムライク特性/
画素無輪郭(画素ごとの輪郭線が無い)によるなめらかな画質の実現、S/Nの良さ、倍速処理による動画性能のレベルの高さと(本文記述の)高コントラスト、暗部階調性の高さを総合的に「フィルムライク特性」と表現する。
※ 5:カード形式入力インターフェイス
各種入力信号に対応するためのカードスロットで、RGBアナログ入力に対し10ビットA/Dコンバータを標準装備し、HDTV信号に対してはYPbPrアナログ入力とHD-SDIデジタル入力をそれぞれオプションとして備え、1080/24pから1080/60iまでの信号を動き適応I/P変換により順次走査に変換し、高品位映像表示を可能にした。
※ 6:New DPC (Digital Pixel Conversion)回路
DPC回路は様々な入力フォーマットをデバイスの画素に合わせ拡大縮小や位置合わせをする機能を持ちます。今回は10ビット入力で最大QXGAまでの対応が可能なNew DPC回路を新規に開発した。これにより初めてQXGAでのキーストン補正が可能となるなど、種々用途への応用を容易にしている。
※ 7:専用デバイスドライバLSI
QXGAデバイスを駆動するため、RGB各色10ビット入力に対応し、ピクセルクロック420MHzを可能とする専用デバイスドライバLSIを新たに開発した。
このLSIには面内均一性補正のためのビットマップテーブル3面と、ガンマ補正のためのルックアップテーブルを3面持っており、12ビット演算により高品位映像の表示を可能としている。また、FIFOコントロール回路、タイミング回路も集積し、周辺構成を合理化している。
これにより、従来の8ビット入力の1677万色に対し、10ビット入力により10億色以上の高精度な色再現が可能となった。