日本ビクター開発のVHSがIEEEマイルストーンに認定 − 授賞式を開催
日本ビクター(株)が開発したVHS方式の家庭用ビデオが、世界最大の電気・電子技術団体であるIEEEが選考する「IEEEマイルストーン」に認定され、本日都内において授賞式が開催された。
IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)は、米国に本部を置く世界最大の電気・電子技術者による非営利の学会団体組織だ。現在世界150カ国以上で36万人以上の会員が在籍しており、39の専門部会に別れ、国際会議の開催、論文誌の発行、標準化などの活動を行っている。
IEEEマイルストーンは電気・電子技術とその関連分野について、社会に貢献した重要な歴史的偉業とされる対象について、IEEEが認定を行うものであり、1983年に制定された。以降、今日までにボルタ電池やフレミングの二極管など、世界で70件以上のマイルストーンが認定されている。IEEEの授賞対象となるためには、その技術・製品が世の中に登場して25年以上に渡って高い評価を受けてきたという実績が必要になる。日本からは八木アンテナ(1995年)、富士山レーダー(2000年)、東海道新幹線(2000年)、セイコークオーツ(2004年)、シャープの電卓(2005年)などがあり、日本ビクターのVHSで国内6件目の認定となる。なお、音響映像分野では初の受賞となる。
日本ビクターがVHSビデオを初めて発表したのは1976年9月9日となり、今年で30周年を迎える。今日までの間に世界市場に向けて生産されたVHSビデオの累計台数は9億台以上にのぼるという。今回は、その優れた基本設計と独自の発明による高い技術力、互換性保持により、VHSビデオが家庭用VTRの世界規格となった点が認められ、IEEEマイルストーンを受賞する運びとなった。
本日執り行われた授賞式には大勢の関係者が集う中、「IEEEマイルストーン」の記念の銘板がIEEEより日本ビクターへ授与された。
はじめにIEEEヒストリーセンター・トラスティーの大野栄一氏が登壇し、挨拶を行った。大野氏はIEEEマイルストーンの意義について「優れた技術と製品を開発しただけでなく、どれだけの社会貢献を果たしてきたかが認定のためのキーポイントとなる。賞を贈ることによって、技術者たちに誇りを持ってもらうことと、また社会一般の方々がテクノロジーというものに関心を持ってもらうことが狙いである」と説明した。
また、今回日本ビクターが受賞したVHSについて大野氏は「日本の技術が世界の標準となった、大変輝かしい成果である。VHSは今日の社会生活になくてはならないものであり、今回の受賞は当然の結果。今後もぜひ、VHS開発の素晴らしい精神をもとに、新しい技術の発展につなげてもらいたい」と語り、同社の栄誉を称えた。
続いてIEEEリージョン10・ディレクターの竹内精一氏より、日本ビクターの代表取締役社長寺田雅彦氏へIEEEマイルストーンの銘板が手渡された。
賞を受けた寺田氏は、「今回の受賞はビクターにとって大きな名誉であり、これまでVHSの開発に関わって来られた先輩方と心から受賞を喜びたい」と語った。同社のVHSについては「家庭用録画機器としてだけでなく、文教・ビジネス分野でも幅広く利用されるとともに、記録とコミュニケーションという新しい文化を生み出し、生活を豊かにしてきたという点で社会貢献を果たすことができたと考えている」と評価。寺田氏はコメントの最後に、「今後もこの受賞をきっかけに、技術立社というビクターの志をあらためて胸に刻み、家庭用録画機器のための新しい技術、製品を開発していきたい」と抱負を語った。
【問い合わせ先】
日本ビクター(株)
TEL/045-450-2951
(Phile-web編集部)
IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)は、米国に本部を置く世界最大の電気・電子技術者による非営利の学会団体組織だ。現在世界150カ国以上で36万人以上の会員が在籍しており、39の専門部会に別れ、国際会議の開催、論文誌の発行、標準化などの活動を行っている。
IEEEマイルストーンは電気・電子技術とその関連分野について、社会に貢献した重要な歴史的偉業とされる対象について、IEEEが認定を行うものであり、1983年に制定された。以降、今日までにボルタ電池やフレミングの二極管など、世界で70件以上のマイルストーンが認定されている。IEEEの授賞対象となるためには、その技術・製品が世の中に登場して25年以上に渡って高い評価を受けてきたという実績が必要になる。日本からは八木アンテナ(1995年)、富士山レーダー(2000年)、東海道新幹線(2000年)、セイコークオーツ(2004年)、シャープの電卓(2005年)などがあり、日本ビクターのVHSで国内6件目の認定となる。なお、音響映像分野では初の受賞となる。
日本ビクターがVHSビデオを初めて発表したのは1976年9月9日となり、今年で30周年を迎える。今日までの間に世界市場に向けて生産されたVHSビデオの累計台数は9億台以上にのぼるという。今回は、その優れた基本設計と独自の発明による高い技術力、互換性保持により、VHSビデオが家庭用VTRの世界規格となった点が認められ、IEEEマイルストーンを受賞する運びとなった。
本日執り行われた授賞式には大勢の関係者が集う中、「IEEEマイルストーン」の記念の銘板がIEEEより日本ビクターへ授与された。
はじめにIEEEヒストリーセンター・トラスティーの大野栄一氏が登壇し、挨拶を行った。大野氏はIEEEマイルストーンの意義について「優れた技術と製品を開発しただけでなく、どれだけの社会貢献を果たしてきたかが認定のためのキーポイントとなる。賞を贈ることによって、技術者たちに誇りを持ってもらうことと、また社会一般の方々がテクノロジーというものに関心を持ってもらうことが狙いである」と説明した。
また、今回日本ビクターが受賞したVHSについて大野氏は「日本の技術が世界の標準となった、大変輝かしい成果である。VHSは今日の社会生活になくてはならないものであり、今回の受賞は当然の結果。今後もぜひ、VHS開発の素晴らしい精神をもとに、新しい技術の発展につなげてもらいたい」と語り、同社の栄誉を称えた。
続いてIEEEリージョン10・ディレクターの竹内精一氏より、日本ビクターの代表取締役社長寺田雅彦氏へIEEEマイルストーンの銘板が手渡された。
賞を受けた寺田氏は、「今回の受賞はビクターにとって大きな名誉であり、これまでVHSの開発に関わって来られた先輩方と心から受賞を喜びたい」と語った。同社のVHSについては「家庭用録画機器としてだけでなく、文教・ビジネス分野でも幅広く利用されるとともに、記録とコミュニケーションという新しい文化を生み出し、生活を豊かにしてきたという点で社会貢献を果たすことができたと考えている」と評価。寺田氏はコメントの最後に、「今後もこの受賞をきっかけに、技術立社というビクターの志をあらためて胸に刻み、家庭用録画機器のための新しい技術、製品を開発していきたい」と抱負を語った。
【問い合わせ先】
日本ビクター(株)
TEL/045-450-2951
(Phile-web編集部)