<CES2007:マランツ>目玉は驚愕の2.35対1シアター − カスタムインストール向け新製品もズラリ
日本でもカスタムインストールに強いブランドとして確固たる地位を築いているマランツ。同社はCES会場の近郊のホテルのミーティングルームに展示スペースを設けて、じっくりと商品を見て、聴いて、触って体感できるデモをおこなっていた。
●AVアンプやDVDプレーヤーの新製品を初披露
まず目を引くのは、ズラリと並べられた合計7機種のAVアンプ。国内の現行モデルは4機種なので、要するに残りの3製品が日本で未発表の製品ということになる。
一つ目はSR8001。これは米国で既に昨年9月から販売されており、日本での導入が見送られたモデル。HDMI入力4系統、出力2系統備えたモデルで2WAYシアターに最適なAVセンターとなっている。上位機SR9600と同様にアサインできる2系統のコンポーネント映像出力などのインストール向け機能を備えている。価格は1999.99ドル。
二つ目はSR6001。こちらは2007年2月から投入が予定される新製品だ。価格は1399.99ドル。三つ目はSR4001。これは米国で発売済みのモデルで価格は549.99ドル。
さらにDVDプレーヤーも日本で見かけない新製品がいくつか並んでいた。DV7001は価格帯としては中級機にあたるが、2007年のハイエンドモデルという位置づけになるという。発売は「まもなく」とのこと。下位モデルのDV4001は薄型のエントリー機だ。こちらは低価格ながらずしりと重量感のあるつくりでRS-232Cまで搭載しており、コストパフォーマンスに優れた商品になるという。最後は先月発表されたユニバーサルタイプのDVDチェンジャーVC6001。日本国内では見られないモデルだ。価格は699.99ドル。
なお、AVアンプのHDMI1.3対応についてはもちろん搭載を検討しているが、ソース側がVer1.3対応とうたっていてもリニアPCMでしかマルチチャンネル音声信号を出力できない現状なので、なかなか検証作業が進まず、次世代フラグシップの登場時期はしばらく不透明な状況が続きそうだ。9月のCEDIAでは何らかのアナウンスが出るかもしれない。
いずれにしても、AVアンプも再生機も、これまで同様にカスタムインストールを意識した商品形態となることは間違いなさそうだ。
そのほか、マランツらしいカスタムインストール市場向けの周辺機器も多く展示されていた。iPod用ドックIS201は米国市場で大ヒットしているという。マランツ製ではないAVアンプと組み合わせても使える柔軟性と壁掛けもできる設置性の高さがインストーラーから支持を集める要因となっているという。またカスタマイズリモコンやトランスミッターなど、操作系のカスタマイズができる商品群もひととおり見ることができた。
●クセになりそう!?驚愕の2.35対1シアター
また、マランツのブースでは、同じD&Mグループに属するECIENTとSNELLという二つのブランドとのコラボレーションが図られていた。いずれも日本市場への導入には課題が多いそうだが、マランツが目指すカスタムインストールの世界には、両者のような商品群の存在が欠かせないのだという。
では、かんたんにそれぞれのブランドを紹介しておこう。
ESCIENTは音楽や映像のマルチルーム配信を司るサーバー/クライアントを開発する、インストール市場に特化したAVメーカーだ。たとえば米国では、ソニーのDVDチェンジャーと同社のサーバーを組み合わせて、映画コンテンツを家じゅうに配信するシステムを構築しているそうだ。
iPod自体をミュージックサーバーにしてしまおうというコンセプトで開発されたECIENT新製品FP-1。iPodの情報を独自のGUIに書き出すことができるうえ、パソコンなしでプレイリスト編集もできるという。本機はクライアントにもなるので、他の部屋にあるESCIENT製ミュージックサーバーにある音楽を取り出して楽しむことも可能だ。
SNELLはもともとBOSTON ACOUSTICの傘下にあったハイエンドブランド。今後オーディオクオリティに優れたビルトインスピーカーなどを発表していく予定になっているというから注目しておきたい。米国では、マランツのコンポーネントと組み合わせて販売を進めていくという。
さて、何といってもマランツのブースの最大の目玉は、スクリーンのアスペクト比をシネスコサイズの2.35対1に変えて楽しむ、次世代ホームシアターのデモンストレーションだ。アナモルフィックレンズをプロジェクターの前に置いて映像を投写する仕組みで、スクリーンは市販されているスチュワート製のものを採用しているそうだ。上映前に暗幕が電動でわずかに左右に開く様はまさに映画館そのままの演出。マランツSR9600とSNELLのスピーカーの組み合わせでサラウンドの迫力も上々で、この圧倒的な臨場感はクセになりそう。日本市場にもVP-11S1のオプションとして、アナモルフィックレンズをぜひ用意してほしいところだ。なおマランツの北村氏によれば、ジェナム社製最新型プロセッサの効果が大きく、ワイドにしても映像の破綻がほとんどないの
で、このような楽しみ方が提案できるのだという。
(ホームシアターファイル編集部・平野)
ces2007
●AVアンプやDVDプレーヤーの新製品を初披露
まず目を引くのは、ズラリと並べられた合計7機種のAVアンプ。国内の現行モデルは4機種なので、要するに残りの3製品が日本で未発表の製品ということになる。
一つ目はSR8001。これは米国で既に昨年9月から販売されており、日本での導入が見送られたモデル。HDMI入力4系統、出力2系統備えたモデルで2WAYシアターに最適なAVセンターとなっている。上位機SR9600と同様にアサインできる2系統のコンポーネント映像出力などのインストール向け機能を備えている。価格は1999.99ドル。
二つ目はSR6001。こちらは2007年2月から投入が予定される新製品だ。価格は1399.99ドル。三つ目はSR4001。これは米国で発売済みのモデルで価格は549.99ドル。
さらにDVDプレーヤーも日本で見かけない新製品がいくつか並んでいた。DV7001は価格帯としては中級機にあたるが、2007年のハイエンドモデルという位置づけになるという。発売は「まもなく」とのこと。下位モデルのDV4001は薄型のエントリー機だ。こちらは低価格ながらずしりと重量感のあるつくりでRS-232Cまで搭載しており、コストパフォーマンスに優れた商品になるという。最後は先月発表されたユニバーサルタイプのDVDチェンジャーVC6001。日本国内では見られないモデルだ。価格は699.99ドル。
なお、AVアンプのHDMI1.3対応についてはもちろん搭載を検討しているが、ソース側がVer1.3対応とうたっていてもリニアPCMでしかマルチチャンネル音声信号を出力できない現状なので、なかなか検証作業が進まず、次世代フラグシップの登場時期はしばらく不透明な状況が続きそうだ。9月のCEDIAでは何らかのアナウンスが出るかもしれない。
いずれにしても、AVアンプも再生機も、これまで同様にカスタムインストールを意識した商品形態となることは間違いなさそうだ。
そのほか、マランツらしいカスタムインストール市場向けの周辺機器も多く展示されていた。iPod用ドックIS201は米国市場で大ヒットしているという。マランツ製ではないAVアンプと組み合わせても使える柔軟性と壁掛けもできる設置性の高さがインストーラーから支持を集める要因となっているという。またカスタマイズリモコンやトランスミッターなど、操作系のカスタマイズができる商品群もひととおり見ることができた。
●クセになりそう!?驚愕の2.35対1シアター
また、マランツのブースでは、同じD&Mグループに属するECIENTとSNELLという二つのブランドとのコラボレーションが図られていた。いずれも日本市場への導入には課題が多いそうだが、マランツが目指すカスタムインストールの世界には、両者のような商品群の存在が欠かせないのだという。
では、かんたんにそれぞれのブランドを紹介しておこう。
ESCIENTは音楽や映像のマルチルーム配信を司るサーバー/クライアントを開発する、インストール市場に特化したAVメーカーだ。たとえば米国では、ソニーのDVDチェンジャーと同社のサーバーを組み合わせて、映画コンテンツを家じゅうに配信するシステムを構築しているそうだ。
iPod自体をミュージックサーバーにしてしまおうというコンセプトで開発されたECIENT新製品FP-1。iPodの情報を独自のGUIに書き出すことができるうえ、パソコンなしでプレイリスト編集もできるという。本機はクライアントにもなるので、他の部屋にあるESCIENT製ミュージックサーバーにある音楽を取り出して楽しむことも可能だ。
SNELLはもともとBOSTON ACOUSTICの傘下にあったハイエンドブランド。今後オーディオクオリティに優れたビルトインスピーカーなどを発表していく予定になっているというから注目しておきたい。米国では、マランツのコンポーネントと組み合わせて販売を進めていくという。
さて、何といってもマランツのブースの最大の目玉は、スクリーンのアスペクト比をシネスコサイズの2.35対1に変えて楽しむ、次世代ホームシアターのデモンストレーションだ。アナモルフィックレンズをプロジェクターの前に置いて映像を投写する仕組みで、スクリーンは市販されているスチュワート製のものを採用しているそうだ。上映前に暗幕が電動でわずかに左右に開く様はまさに映画館そのままの演出。マランツSR9600とSNELLのスピーカーの組み合わせでサラウンドの迫力も上々で、この圧倒的な臨場感はクセになりそう。日本市場にもVP-11S1のオプションとして、アナモルフィックレンズをぜひ用意してほしいところだ。なおマランツの北村氏によれば、ジェナム社製最新型プロセッサの効果が大きく、ワイドにしても映像の破綻がほとんどないの
で、このような楽しみ方が提案できるのだという。
(ホームシアターファイル編集部・平野)
ces2007