HOME > ニュース > キヤノン、ダブルメモリーの“iVIS”「HF10」などHDビデオカメラ3機種

キヤノン、ダブルメモリーの“iVIS”「HF10」などHDビデオカメラ3機種

公開日 2008/01/29 13:32
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
キヤノンは、“iVIS”シリーズのHDビデオカメラ3機種を3月上旬から順次発売する。AVCHDビデオカメラの上位機となるHF10は、内蔵フラッシュメモリーとSDメモリーカードスロットの“ダブルメモリー”を搭載している。

発売するのは、記録媒体にフラッシュメモリーを採用したフルHD解像度対応のAVCHDビデオカメラ「HF10」「HF100」と、HDV方式の最新機種「HV30」。以下、各機種ごとに特徴を紹介していく。

●AVCHDビデオカメラ「HF10
 ¥OPEN(予想実売価格130,000円前後)3月上旬発売
●AVCHDビデオカメラ「HF100
 ¥OPEN(予想実売価格110,000円前後)3月中旬発売

HF10

HF100

上位機種のHF10は、記録媒体に、内蔵の16GBフラッシュメモリーと、SD/SDHCメモリーカードを採用した“ダブルメモリー”方式のAVCHD(ハイプロファイル対応)ビデオカメラ。HF100は、HF100から内蔵フラッシュを省き、SD/SDHCカードのみに対応したモデル。本体色はHF10がシルバー、HF100がグレーで、それ以外の仕様はほぼ同一。

なおSDHCメモリーカードは、今年1月のCESでパナソニックが発表した32GBのモデルにも「まだ動作検証を行っていないが、おそらく対応できる」(同社)とのこと。

SDカードスロットはディスプレイを開けたところに設けられている

正面から見たところ

背面からみたところ

HF10では、内蔵フラッシュメモリー内のシーンごとやプレイリストの動画を、SDカードにコピーすることも可能。SDからフラッシュメモリーへの動画コピーは不可。ただし静止画は双方向のコピーが行える。

撮像素子には、1/3.2型の新開発CMOSセンサーを採用。総画素数は約331万画素。従来の同社製品のCMOSセンサーは1/2.7型だったので、今回サイズが小型化したが、回路プロセスの微細化、半導体製造時のノイズ混入を防ぐなどの対処を行うことで、従来のものよりさらに低照度時のノイズを低減することに成功した。

撮像素子を小型化したことで、レンズの小型化も実現。ただし、いたずらに小型化を追い求めるのではなく、光学ズームを12倍として、使い勝手を高めたという。レンズの構成は9群11枚で、非球面レンズを2枚と、グラデーションNDも最奥している。

レンズ関連では、被写体を変更した際に約0.5秒でピントを合わせる「ハイスピードAF」機能や、光学式手ブレ補正も採用している。

また、メモリータイプの製品のため記録には回転系が存在せず、レンズが動く際のノイズが気になるため、ズーム時の静音化も図っているという。

さらに、同社の製品として初めて、読み出しだけでなく記録まで1,920×1,080のフルHDを実現。撮影モードは画質の高い方からFXP/XP+/SP/LPで、FXPモード時は1,920×1,080画素、それ以外は1,440×1,080画素で記録する。映像処理は従来通りDIGIC DV IIで行う。なお、FXPモード時の平均ビットレートは約17Mbpsとなる。音声はドルビーデジタル2chで、サンプリング周波数は48kHz。

使い勝手の面では、操作の反応速度を高めた点も特徴の一つ。カメラモードで電源をONにしてからディスプレイに映像が表示されるまでの時間は、通常時で1.7秒、クイックスタートモードなら1.1秒。

さらに、本体側面に大型のモードダイヤルを配置して操作性を高めたほか、これまでモードダイヤルに一体化されていた電源スイッチを独立化。本体上部に配置し、誤操作を防いでいる。

側面に大型のモードダイヤルを装備

上部に電源スイッチを独立して配置

また、従来のグリップベルトに加え、リストストラップも同梱。ローアングル撮影などの際、便利に使用することができる。

液晶モニターは2.7型ワイドカラー液晶で、約21.1万画素。タッチスクリーンではなく、ジョグスティックでGUIの操作を行うスタイルだ。

バッテリーの残量表示にも新たに対応。本体のボタンを押すだけで、残量を分単位で表示する。

バッテリーの残量を1分単位で表示する

液晶モニターは2.7型。ジョグスティックで操作する

再生時に見たいシーンを探す際の機能も進化。「カレンダー検索」と「タイムライン検索」が新たに追加された。カレンダー検索では、撮影があった日を白文字で表示し、さらにその日にカーソルを合わせると動画の先頭シーンをサムネイル表示する。タイムライン検索では、選択した撮影シーンを、設定時間ごとにインデックス表示。設定時間は6秒/12秒/30秒/2分/6分から選択できる。


指向性ステレオマイクロホン「DM-100」を装備したところ
インターフェースでは、本体の小型化に伴い、アドバンストアクセサリーシューを約半分に小型化し、「ミニアドバンストシュー」に変更。新規アクセサリーとして、ウインドスクリーン同梱の指向性ステレオマイクロホン「DM-100」も用意される。

そのほか端子類では、HDMIミニ、AVミニ、コンポーネント端子、USB端子などを装備。また外部マイク入力端子やヘッドホン端子なども搭載する。

また、PC用のソフトとして「PIXELA Image Mixer 3 SE」をバンドル。動画編集やAVCHD/DVDディスクの作成、MOV形式やMPEG形式への変換などが行える。

DVDライター「DW-100」(関連ニュース)にも対応。AVCHD規格の映像をDVDに焼くことができる。また、テレビとDW-100のあいだにHF10/100を接続し、HF10/100でAVCHDをデコードすることで、作成したAVCHD方式のDVDを再生することも可能。

●HDVビデオカメラ「HV30
 ¥OPEN(予想実売価格110,000円前後)3月上旬発売

HV30

正面から見たところ

画質の高さで定評のあるHDVビデオカメラ「HV20」の後継機種。撮像素子には従来機種と同様、1/2.7型のフルHD CMOSセンサーを採用している。HV20のものとサイズは同じだが感度を向上させており、さらに固定パターンノイズ技術や低照度時のノイズ低減処理を進化させることで、暗い室内でもノイズの少ない映像を撮影することができる。

記録はHDV規格の上限である1,440×1,080で行う。フィルターはベイヤー配列のRGB原色フィルター。

レンズは光学10倍ズームで、非球面レンズを採用したほか、同社独自のスーパースペクトラコーティング、光量の調整を自動的に行うグラデーションNDなどの処理を施している。

映像処理チップはDIGIC DV II。オートフォーカスは、ハイスピードAFとノーマルAFの2種類から選択できる。


外観デザインはHV20とほとんど同じ
そのほかHV20から進化した点としては、液晶ディスプレイの視野角を上下95度/左右80度から上下/左右とも135度に向上させたほか、パソコン上でより鮮明な映像を表示できる30p撮影モードを新設。また、ズームスイッチをより指にフィットする形状に改めたり、アクセサリーシューカバーをボディに繋ぎ止める構造にしたり、大容量バッテリー「BP-2L24H」に対応したり、またボディー剛性や塗装を改善するなど、細かな修正を施し、より完成度を高めている。

【問い合わせ先】
キヤノンお客様相談センター
TEL/050-555-90003

(Phile-web編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

製品スペックやデータを見る
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX

本ページからアフィリエイトプログラムによる収益を得ることがあります