日立、新BD/HDDカムの説明会を開催 − CMOSや映像処理改良で高画質化を実現
(株)日立製作所は、先日発表したBD+HDDハイブリッドカメラ(関連ニュース)など、ビデオカメラ春モデルの説明会を開催した。
今回紹介した製品の中で注目すべきは、やはりフルHD対応のBD+HDDハイブリッドカメラ「DZ-BD9H」とHDDカメラ「DZ-HD90」の2機種。DZ-BD9Hは、昨年発売したDZ-BD7Hの上位機種で、さらなる高画質化を果たした。なお、DZ-BD9HとDZ-HD90の光学系や映像処理回路はほぼ同一。
●CMOSや映像エンジンの進化で高画質化を実現
画質の改善ポイントは多岐にわたる。まず光学系では、高周波特性の伸張を行うことで、解像度を向上。またCMOSセンサーは、総画素数はこれまでと同様530万画素で、日立の協力のもと、アメリカのベンチャー企業AltaSens,Inc.が開発したもの。BD9HとHD90に搭載したものでは、色分解フィルターの材質を変えたりするなどの工夫により、解像度を従来比約10%程度高めたほか、低照度性能も約1.5倍に向上させ、最低被写体照度を従来の24ルクスから15ルクスに下げることに成功した。
また映像エンジンでも、新適応雑音除去処理を最適化させ、ノイズの低減やS/Nの向上を実現。動き予測制御のMBAFFも最適化することで、高解像度化に貢献している。これらの改善の結果、水平解像度は1,000本近くにまで向上した。
DZ-BD9Hの本体形状はDZ-BD7Hとほぼ同一だが、本体色をブラックにしたほか、LCD部には光沢のあるブラックメタリック塗装を施し、またレンズリングも金属感のあるアルミ素材を使用するなど、高級感を演出している。
なお、HDD容量もDZ-BD7Hの30GBから60GBに変更され、より長時間の録画が可能となっている。
●市販のBDドライブを使って気軽にダビングできるHD90
DZ-HD90は、DZ-BD9HからBD/DVDドライブやビューファインダーを省略し、小型化したモデルで、60GBの内蔵HDDに長時間録画が可能。長期の旅行などに持って行く用途を想定している。
eSATA端子を本体上部に搭載し、対応のBDドライブに、内蔵HDDの映像をダビングすることが可能。ディスク、12cm BD-RE/-R、12cm DVD-Rの3つから選択することができる。会場では、アイ・オー・データ製のBDドライブを使用し、ダビングしたBDディスクをPS3で再生するデモが行われていた。
対応BDドライブを使ったダビングは、本体の「BDリンク」ボタンを押すことで実行できる。ダビングの機能はBD9Hと同じで、ダビングしていないシーンだけを自動的にダビングする「はじめて」ダビングや、指定日のシーンを自動的にダビングする「ひにちで」ダビングなど、手軽にダビングを行えるメニューを搭載している。
デモで使用したアイ・オー・データ製のドライブは2倍速書き込みに対応しており、最高画質のHXモードの場合、最大2倍速以上でダビングが可能。ただし、さらに書き込み速度が速いBDドライブと接続しても、内蔵HDDの転送スピードなどの問題もあり、さほどスピードは上がらないという。
●2008年秋にHDカメラシェア20%を狙う
説明会では、同社コンシューマ事業グループ 商品企画本部 本部長の吉野正則氏が事業戦略を説明。吉野氏は「やっとBlu-rayが一般に認知されてきた」とし、DVDに比べて約5倍の記録時間をもつBlu-rayのメリットをアピール。今後の商品開発のテーマとして、「BDカメラでもHDDカメラでも、最終的にはBDに残せるものを開発する。すべてBDへの出し口を持つことになる」とした。
今回のラインナップについては、DZ-BD9Hは主に子供の記録を残したいというユーザーへ、DZ-HD90は旅行の思い出を残したいというユーザーへ訴求するという。
販売計画については、「2007年は、ビデオカメラ全体の日立のシェアは高かったが、HDカメラに限るとそれほど高くなく、秋の時点では5%程度だった」と振り返り、「今年春には、ハイブリッドとHDDという今回の新製品でシェアを15%に引き上げ、秋にはまた別のことを考えて20%をねらっていく」と述べた。
また、今後のプロモーション計画も紹介された。2月9日から、黒木瞳さん出演の新CMが放映され、思い出をBlu-rayで残すことのメリットをアピール。また、DZ-BD9H、DZ-HD90の発売に合わせ、バッテリーパックやSDメモリーカード、カメラバッグなどがもれなくプレゼントされるキャンペーンも実施される。
【問い合わせ先】
日立製作所
お客様相談センター
TEL/0120-3121-11(フリーコール)
(Phile-web編集部)
今回紹介した製品の中で注目すべきは、やはりフルHD対応のBD+HDDハイブリッドカメラ「DZ-BD9H」とHDDカメラ「DZ-HD90」の2機種。DZ-BD9Hは、昨年発売したDZ-BD7Hの上位機種で、さらなる高画質化を果たした。なお、DZ-BD9HとDZ-HD90の光学系や映像処理回路はほぼ同一。
●CMOSや映像エンジンの進化で高画質化を実現
画質の改善ポイントは多岐にわたる。まず光学系では、高周波特性の伸張を行うことで、解像度を向上。またCMOSセンサーは、総画素数はこれまでと同様530万画素で、日立の協力のもと、アメリカのベンチャー企業AltaSens,Inc.が開発したもの。BD9HとHD90に搭載したものでは、色分解フィルターの材質を変えたりするなどの工夫により、解像度を従来比約10%程度高めたほか、低照度性能も約1.5倍に向上させ、最低被写体照度を従来の24ルクスから15ルクスに下げることに成功した。
また映像エンジンでも、新適応雑音除去処理を最適化させ、ノイズの低減やS/Nの向上を実現。動き予測制御のMBAFFも最適化することで、高解像度化に貢献している。これらの改善の結果、水平解像度は1,000本近くにまで向上した。
DZ-BD9Hの本体形状はDZ-BD7Hとほぼ同一だが、本体色をブラックにしたほか、LCD部には光沢のあるブラックメタリック塗装を施し、またレンズリングも金属感のあるアルミ素材を使用するなど、高級感を演出している。
なお、HDD容量もDZ-BD7Hの30GBから60GBに変更され、より長時間の録画が可能となっている。
●市販のBDドライブを使って気軽にダビングできるHD90
DZ-HD90は、DZ-BD9HからBD/DVDドライブやビューファインダーを省略し、小型化したモデルで、60GBの内蔵HDDに長時間録画が可能。長期の旅行などに持って行く用途を想定している。
eSATA端子を本体上部に搭載し、対応のBDドライブに、内蔵HDDの映像をダビングすることが可能。ディスク、12cm BD-RE/-R、12cm DVD-Rの3つから選択することができる。会場では、アイ・オー・データ製のBDドライブを使用し、ダビングしたBDディスクをPS3で再生するデモが行われていた。
対応BDドライブを使ったダビングは、本体の「BDリンク」ボタンを押すことで実行できる。ダビングの機能はBD9Hと同じで、ダビングしていないシーンだけを自動的にダビングする「はじめて」ダビングや、指定日のシーンを自動的にダビングする「ひにちで」ダビングなど、手軽にダビングを行えるメニューを搭載している。
デモで使用したアイ・オー・データ製のドライブは2倍速書き込みに対応しており、最高画質のHXモードの場合、最大2倍速以上でダビングが可能。ただし、さらに書き込み速度が速いBDドライブと接続しても、内蔵HDDの転送スピードなどの問題もあり、さほどスピードは上がらないという。
●2008年秋にHDカメラシェア20%を狙う
説明会では、同社コンシューマ事業グループ 商品企画本部 本部長の吉野正則氏が事業戦略を説明。吉野氏は「やっとBlu-rayが一般に認知されてきた」とし、DVDに比べて約5倍の記録時間をもつBlu-rayのメリットをアピール。今後の商品開発のテーマとして、「BDカメラでもHDDカメラでも、最終的にはBDに残せるものを開発する。すべてBDへの出し口を持つことになる」とした。
今回のラインナップについては、DZ-BD9Hは主に子供の記録を残したいというユーザーへ、DZ-HD90は旅行の思い出を残したいというユーザーへ訴求するという。
販売計画については、「2007年は、ビデオカメラ全体の日立のシェアは高かったが、HDカメラに限るとそれほど高くなく、秋の時点では5%程度だった」と振り返り、「今年春には、ハイブリッドとHDDという今回の新製品でシェアを15%に引き上げ、秋にはまた別のことを考えて20%をねらっていく」と述べた。
また、今後のプロモーション計画も紹介された。2月9日から、黒木瞳さん出演の新CMが放映され、思い出をBlu-rayで残すことのメリットをアピール。また、DZ-BD9H、DZ-HD90の発売に合わせ、バッテリーパックやSDメモリーカード、カメラバッグなどがもれなくプレゼントされるキャンペーンも実施される。
【問い合わせ先】
日立製作所
お客様相談センター
TEL/0120-3121-11(フリーコール)
(Phile-web編集部)