シャープ、夏季国内営業懇談会を開催 − 液晶テレビやBDレコーダー訴求をさらに強化
本日、シャープ(株)は業界関係者向けに夏季国内営業懇談会を開催した。
懇親会には、シャープ(株)執行役員 国内営業本部長の岡田守行氏を始め、5月よりシャープエレクトロニクスマーケティング(株)の社長に就任した浅井宏明氏ら関連会社の社長が一堂に介し、08年夏商戦以降に向けた同社の方針や戦略についての説明を行った。
冒頭に登壇した岡田氏は、現在の国内市場についての動向、並びに年末に向けての同社の取り組みについて述べた。
業界全体の動向について岡田氏は、原油の高騰による影響が大きく影を落とし苦戦を強いられたが「薄型テレビ、特に液晶テレビが業界を大きく牽引している」とし、薄型テレビは37V型から42V型以上の大型サイズが好調に推移したことに加え、BDレコーダーが新たなカテゴリーとして業界久々のヒット商品となったと説明した。
こうした市況下、同社の商品群では液晶テレビ“AQUOS”、BDレコーダー“AQUOSブルーレイ”が2桁成長を実現し全体を大きく引き上げており「年末商戦に向けてさらに加速をつけていきたい」とその好調をアピールするとともに強い意気込みを示した。
国内営業の今後の展開については「年初に片山社長より発表された『世界No.1の液晶ディスプレイで真のユビキタス社会を実現する』『省エネ・創エネ機器を核とした環境・健康事業で世界に貢献する』という2つの大きなビジョンに添って国内事業の拡大を目指す」と説明。
『世界No.1の液晶ディスプレイで真のユビキタス社会を実現する』というビジョンについては、液晶テレビを中心に説明。北京オリンピックの開催前に液晶テレビ“AQUOS”新商品のR、D、Gの3シリーズを新たに加えたフルラインナップを完成させたことを特にアピールした。また岡田氏は「お客様がテレビに求めるニーズが多様化している。それは購入の予算であり、デザイン、色であり、また何を周辺機器としてつなぐかといったところまで実に幅広い。これら需要の顕在化にしっかりと応えるには細分化されたラインナップの必要性を強く感じている」と説明した。
また、6月末で地上デジタル受信機の普及率が45%に達したことに加え、37V型以上の薄型テレビの世帯保有率が08年度末で全体の2割を超えるとの予測などから「08年度に37V型以上を流通し、ユーザーにしっかりとアピールすることで、今後の展開が大きく変わる。今が本当に大切な時期である」と指摘し、さらなる訴求に注力していくと力強い姿勢を示した。
年末商戦に向けては、薄型テレビの新たなトレンドとしてインターネットへの対応がポイントになるとし、「今夏商戦のラインナップにおいてR、Gシリーズにネット対応を盛り込んだ。従来からAQUOSのオーナーラウンジにおいてお客様に様々な情報を提供しているが、今回より、ヤフーやデジマガより大量のコンテンツをアクオス専用に提供していただいている。販売店でも売り場にネット回線を導入する動きも活発になっており、今後はさらに重要な大きな流れになると考えている」と述べた。
一方、市場が急速に拡大するBDレコーダーについては「昨年末商戦にはラインナップが揃わず苦戦を強いられたが、夏商戦に向けては新たに3機種を加え拡充を図った。“5倍録り”や液晶テレビ“AQUOS”と繋ぐことで最適な画質を得られる“AQUOS純モード”など、使い勝手も含め、他社にない独自機能を盛り込んで積極的に展開していく」と述べた。
また『省エネ・創エネ機器を核とした環境・健康事業で世界に貢献する』というビジョンに対しては、4月から新たに健康・環境システム事業本部を設置し、新たな事業展開をしていくことを表明。「生活スタイルの変化に伴い、お客様は健康と環境問題について強く意識するようになっている」と延べ、プラズマクラスターイオン技術・加熱水蒸気技術・ソーラー・LED応用技術を核とし、単品の商品ではなく、つながりのあるソリューションとしての提案を展開し、「シャープならではの商品展開で、それらの声に応えていく」と説明した。
続いて登壇した浅井氏は夏商戦以降の具体的な販促策について説明。
具体的な販促策は「ブルーローズ計画」「技あり!ニッポンフルラインフェア」「エコロジークラスフェアー」の3つ。
まず「ブルーローズ計画」について説明を行った浅井氏は「今年はなんといってもオリンピックイヤー」と切り出し、AV商品が好調に推移していると市況を考察。その中でも7月に市場投入を開始した“AQUOSブルーレイ”を重点商品と位置付け「市場についても7月から9月にかけレコーダー構成比の約4割をBDレコーダーが占めるまでに成長しており、年末商戦に向けBDレコーダーを徹底的に拡販していく」と意気込みを示した。
“ブルーローズ計画”の意味について浅井氏は「ブルーローズとは直訳すると“青いバラ”。実際に世の中には存在していなかった青いバラだが、昨今のバイオテクノロジーの進化により新たに生み出された。このことからブルーローズを“不可能を可能にする”象徴と捉え、BDレコーダーを徹底的に拡販するにあたり、非常に高い販売目標を設定しているが、不可能を可能にしていこうという私達の強い想いを込めている」と説明。新製品は発売から10日と間もないが、ランキングの上位にも食い込んできており「滑り出しがよくとても期待している」との手応えを語った。
店頭での展開についてはテレビコーナー、DVDレコーダーコーナーでの両面で展開。テレビコーナーではAQUOSファミリンクを前面に出した展示、DVDレコーダーコーナーではDVDレコーダーとBDレコーダーの画質比較に重点を置いた展示展開とし、従来のDVDレコーダーからBDレコーダーへのランクアップを徹底的に図る構えだ。
「技あり!ニッポンフルラインフェア」については、従来より推進してきた“DAI(台数)-TAN(単価アップ)な作戦”をさらに加速させるとし、AQUOSの販売拡大を目指す。37V型未満、37V型以上46V型未満、46V型以上とそれぞれ3つのゾーンの中でお客様の楽しみ方にあわせた最適なサイズのAQUOSをお薦めしていくことで、ランクアップ、インチアップ、システムアップを狙う。
「エコロジークラスフェアー」については、プラズマクラスターイオン技術、加熱水蒸気技術、ソーラー・LED応用技術を核とした省エネ・創エネ商品を中心とした販促策を展開していく。「特にイベント等の盛り上げ策として、健康・環境商品との架け橋イベントを多数用意し、商品購入制約時には“架け橋”とかけた環境にやさしい“MYお箸”をプレゼントするなどの販促を既に展開しているが、大変好評なのでこれをさらに進めていきたい」と説明した。
浅井氏はこれら3つの販促策を軸とし「販売店様とより深く連携を持ち、共に情報を共有することにより、お客様にさらなる感動を提供していきたい」と締めくくった。
(Senka21編集部)
懇親会には、シャープ(株)執行役員 国内営業本部長の岡田守行氏を始め、5月よりシャープエレクトロニクスマーケティング(株)の社長に就任した浅井宏明氏ら関連会社の社長が一堂に介し、08年夏商戦以降に向けた同社の方針や戦略についての説明を行った。
冒頭に登壇した岡田氏は、現在の国内市場についての動向、並びに年末に向けての同社の取り組みについて述べた。
業界全体の動向について岡田氏は、原油の高騰による影響が大きく影を落とし苦戦を強いられたが「薄型テレビ、特に液晶テレビが業界を大きく牽引している」とし、薄型テレビは37V型から42V型以上の大型サイズが好調に推移したことに加え、BDレコーダーが新たなカテゴリーとして業界久々のヒット商品となったと説明した。
こうした市況下、同社の商品群では液晶テレビ“AQUOS”、BDレコーダー“AQUOSブルーレイ”が2桁成長を実現し全体を大きく引き上げており「年末商戦に向けてさらに加速をつけていきたい」とその好調をアピールするとともに強い意気込みを示した。
国内営業の今後の展開については「年初に片山社長より発表された『世界No.1の液晶ディスプレイで真のユビキタス社会を実現する』『省エネ・創エネ機器を核とした環境・健康事業で世界に貢献する』という2つの大きなビジョンに添って国内事業の拡大を目指す」と説明。
『世界No.1の液晶ディスプレイで真のユビキタス社会を実現する』というビジョンについては、液晶テレビを中心に説明。北京オリンピックの開催前に液晶テレビ“AQUOS”新商品のR、D、Gの3シリーズを新たに加えたフルラインナップを完成させたことを特にアピールした。また岡田氏は「お客様がテレビに求めるニーズが多様化している。それは購入の予算であり、デザイン、色であり、また何を周辺機器としてつなぐかといったところまで実に幅広い。これら需要の顕在化にしっかりと応えるには細分化されたラインナップの必要性を強く感じている」と説明した。
また、6月末で地上デジタル受信機の普及率が45%に達したことに加え、37V型以上の薄型テレビの世帯保有率が08年度末で全体の2割を超えるとの予測などから「08年度に37V型以上を流通し、ユーザーにしっかりとアピールすることで、今後の展開が大きく変わる。今が本当に大切な時期である」と指摘し、さらなる訴求に注力していくと力強い姿勢を示した。
年末商戦に向けては、薄型テレビの新たなトレンドとしてインターネットへの対応がポイントになるとし、「今夏商戦のラインナップにおいてR、Gシリーズにネット対応を盛り込んだ。従来からAQUOSのオーナーラウンジにおいてお客様に様々な情報を提供しているが、今回より、ヤフーやデジマガより大量のコンテンツをアクオス専用に提供していただいている。販売店でも売り場にネット回線を導入する動きも活発になっており、今後はさらに重要な大きな流れになると考えている」と述べた。
一方、市場が急速に拡大するBDレコーダーについては「昨年末商戦にはラインナップが揃わず苦戦を強いられたが、夏商戦に向けては新たに3機種を加え拡充を図った。“5倍録り”や液晶テレビ“AQUOS”と繋ぐことで最適な画質を得られる“AQUOS純モード”など、使い勝手も含め、他社にない独自機能を盛り込んで積極的に展開していく」と述べた。
また『省エネ・創エネ機器を核とした環境・健康事業で世界に貢献する』というビジョンに対しては、4月から新たに健康・環境システム事業本部を設置し、新たな事業展開をしていくことを表明。「生活スタイルの変化に伴い、お客様は健康と環境問題について強く意識するようになっている」と延べ、プラズマクラスターイオン技術・加熱水蒸気技術・ソーラー・LED応用技術を核とし、単品の商品ではなく、つながりのあるソリューションとしての提案を展開し、「シャープならではの商品展開で、それらの声に応えていく」と説明した。
続いて登壇した浅井氏は夏商戦以降の具体的な販促策について説明。
具体的な販促策は「ブルーローズ計画」「技あり!ニッポンフルラインフェア」「エコロジークラスフェアー」の3つ。
まず「ブルーローズ計画」について説明を行った浅井氏は「今年はなんといってもオリンピックイヤー」と切り出し、AV商品が好調に推移していると市況を考察。その中でも7月に市場投入を開始した“AQUOSブルーレイ”を重点商品と位置付け「市場についても7月から9月にかけレコーダー構成比の約4割をBDレコーダーが占めるまでに成長しており、年末商戦に向けBDレコーダーを徹底的に拡販していく」と意気込みを示した。
“ブルーローズ計画”の意味について浅井氏は「ブルーローズとは直訳すると“青いバラ”。実際に世の中には存在していなかった青いバラだが、昨今のバイオテクノロジーの進化により新たに生み出された。このことからブルーローズを“不可能を可能にする”象徴と捉え、BDレコーダーを徹底的に拡販するにあたり、非常に高い販売目標を設定しているが、不可能を可能にしていこうという私達の強い想いを込めている」と説明。新製品は発売から10日と間もないが、ランキングの上位にも食い込んできており「滑り出しがよくとても期待している」との手応えを語った。
店頭での展開についてはテレビコーナー、DVDレコーダーコーナーでの両面で展開。テレビコーナーではAQUOSファミリンクを前面に出した展示、DVDレコーダーコーナーではDVDレコーダーとBDレコーダーの画質比較に重点を置いた展示展開とし、従来のDVDレコーダーからBDレコーダーへのランクアップを徹底的に図る構えだ。
「技あり!ニッポンフルラインフェア」については、従来より推進してきた“DAI(台数)-TAN(単価アップ)な作戦”をさらに加速させるとし、AQUOSの販売拡大を目指す。37V型未満、37V型以上46V型未満、46V型以上とそれぞれ3つのゾーンの中でお客様の楽しみ方にあわせた最適なサイズのAQUOSをお薦めしていくことで、ランクアップ、インチアップ、システムアップを狙う。
「エコロジークラスフェアー」については、プラズマクラスターイオン技術、加熱水蒸気技術、ソーラー・LED応用技術を核とした省エネ・創エネ商品を中心とした販促策を展開していく。「特にイベント等の盛り上げ策として、健康・環境商品との架け橋イベントを多数用意し、商品購入制約時には“架け橋”とかけた環境にやさしい“MYお箸”をプレゼントするなどの販促を既に展開しているが、大変好評なのでこれをさらに進めていきたい」と説明した。
浅井氏はこれら3つの販促策を軸とし「販売店様とより深く連携を持ち、共に情報を共有することにより、お客様にさらなる感動を提供していきたい」と締めくくった。
(Senka21編集部)