<IFA2008:GRUNDIG>著名デザイナーとのコラボモデルや同社初のBDプレーヤーを出展
ドイツの老舗ブランド、GRUNDIG(グルンディッヒ)のブースは年々そのデザインを洗練させているように感じる。同社の製品自体も同じ傾向にあり、今年は特に欧州の著名デザイナーとのコラボによるコンセプトモデルにも注目が集まる。
欧州著名デザイナーのコンセプトモデル − 陶器製のシアターシステムなど
ここのところ毎年IFAに出展を続けているグルンディッヒだが、数年前にビデオレコーダーやHD対応テレビが欧州で出始めてきた頃は、同じジャンルの製品を何とかつくっても日本製の製品とスペックに歴然とした差があったり、デザインも時流に追い付けていないイメージがあった。
ところが、ここ2回ほどの展示ではフロントサラウンド一体型のテレビや360度スピーカーなど、オリジナリティのある技術を投入し、しかも独自性の高いデザインを起用した“グルンディッヒならでは”の製品がブースを彩り、がらりとブースやブランド自体のイメージが変化ししつつあるように感じられる。おそらく、欧州のライバルであるLOEWE(レーベ)がデザインの魅力にハイライトをあてた製品を成功させていることにヒントを得て、あるいはグルンディッヒ独自の成功を勝ち取るための戦略を“デザイン”に見出したからなのだろう。
液晶テレビについては、実際に商品化を実現している製品についても、デザインだけでなく技術的な完成度も高い。“VISION9”シリーズの42インチ液晶テレビはフルHDの倍速駆動パネルを搭載するデジタル対応テレビ。コントラストは4万対1を実現し、4系統のHDMIを搭載。最大の特徴は、本体にフロントサラウンド機能搭載の一体型スピーカーを合体させたオール・イン・ワンのサラウンドテレビであるというところだ。
“CONCEPT09”は、フランスで放送が開始されているMPEG-4/H.264方式のデジタル放送にも対応するチューナーを内蔵。52/47/42/37V型のモデルをラインナップしており、37V型以上はフルHDのパネルを搭載する。本シリーズの最大の特徴は、本体裏面のデコレーションにまで気を配ったデザイン・コンシャスなモデルであること。実際にパネルの裏面を見てみると、フロントベゼルと同じカラーリングで突起物を配したフラットな仕上げとなっており、リビングに置いてデザインを愛でたくなるようなテレビだ。
上記のレギュラーモデルにさらなるデザイン性を追求すべく、ホールの一角では欧州の著名デザイナーたちとのコラボレーションによるコンセプトモデルも展示され、来場者の足を止める。
先述の“VISION9”はデザイナーの手によってリファインされた“AVANTGARDE”という名のプロトタイプを展示。パネル全面を落ち着いたホワイトの配色で仕上げている。コンパクトな液晶テレビ“VISION2”は一般的なテレビのカラーリングという既成概念を解放したような、バリエーション豊かなカラーコレクションを展示した。
同コーナーにはテレビだけでなく、サウンド系の製品にも面白いコンセプトモデルが展示されている。“WEISSKLANG”は5.1chスピーカーのエンクロージャーを陶器で仕上げたモデル。こちらは女性のデザイナーの手によるものだ。また本体の素材に布や革を用いたポータブルCDプレーヤーも登場。素材に描かれた「再生」「曲送り・戻し」のボタンをタッチして動かせるのがユニークなところ。
また“MPixx”は9月から発売が開始されるスタイリッシュなフラッシュメモリープレーヤー。本体に2GB/1GBのメモリーを内蔵するモデルが発売される。
ブランド初のBDプレーヤーや無指向性の球形スピーカー
グルンディッヒからも、いよいよBDプレーヤーが今年の12月に発売する。「GDP880BD」は350ユーロ。BD-ROM Profile 1.1や1080/24p出力に対応し、7.1chのアナログオーディオ出力も搭載する。
昨年の展示(関連ニュース)にも登場した、球形スピーカー“AUDIORAMA 9000”も来場者の脚光を浴びる商品の一つ。360度の無指向性を実現した特徴をアピールするため、展示の周りに「展望台レストラン」のようにゆっくりと360度回転するソファが設置され、ブースで一休みする来場者に好評を博していた。もちろんスピーカー自体への注目度も高いようで、専用スタンドによる床置きや天吊レイアウトも披露。こちらはペア・1200ユーロで今年から発売が開始されている。
スピーカーの展示の傍にはデザインも魅力的な一体型オーディオシステムも並ぶ。“OVATION2”はCD/ラジオ/USBオーディオを一体化したシステム。10月の発売を予定している。また本体に250GBのHDDを搭載し、ジュークボックス機能も持たせた一体型システムの試作機も展示。CD録再が楽しめるドライブも搭載予定。本機は来年春の商品化に向けて開発が進められているそうだ。
(Phile-web編集部・山本)
欧州著名デザイナーのコンセプトモデル − 陶器製のシアターシステムなど
ここのところ毎年IFAに出展を続けているグルンディッヒだが、数年前にビデオレコーダーやHD対応テレビが欧州で出始めてきた頃は、同じジャンルの製品を何とかつくっても日本製の製品とスペックに歴然とした差があったり、デザインも時流に追い付けていないイメージがあった。
ところが、ここ2回ほどの展示ではフロントサラウンド一体型のテレビや360度スピーカーなど、オリジナリティのある技術を投入し、しかも独自性の高いデザインを起用した“グルンディッヒならでは”の製品がブースを彩り、がらりとブースやブランド自体のイメージが変化ししつつあるように感じられる。おそらく、欧州のライバルであるLOEWE(レーベ)がデザインの魅力にハイライトをあてた製品を成功させていることにヒントを得て、あるいはグルンディッヒ独自の成功を勝ち取るための戦略を“デザイン”に見出したからなのだろう。
液晶テレビについては、実際に商品化を実現している製品についても、デザインだけでなく技術的な完成度も高い。“VISION9”シリーズの42インチ液晶テレビはフルHDの倍速駆動パネルを搭載するデジタル対応テレビ。コントラストは4万対1を実現し、4系統のHDMIを搭載。最大の特徴は、本体にフロントサラウンド機能搭載の一体型スピーカーを合体させたオール・イン・ワンのサラウンドテレビであるというところだ。
“CONCEPT09”は、フランスで放送が開始されているMPEG-4/H.264方式のデジタル放送にも対応するチューナーを内蔵。52/47/42/37V型のモデルをラインナップしており、37V型以上はフルHDのパネルを搭載する。本シリーズの最大の特徴は、本体裏面のデコレーションにまで気を配ったデザイン・コンシャスなモデルであること。実際にパネルの裏面を見てみると、フロントベゼルと同じカラーリングで突起物を配したフラットな仕上げとなっており、リビングに置いてデザインを愛でたくなるようなテレビだ。
上記のレギュラーモデルにさらなるデザイン性を追求すべく、ホールの一角では欧州の著名デザイナーたちとのコラボレーションによるコンセプトモデルも展示され、来場者の足を止める。
先述の“VISION9”はデザイナーの手によってリファインされた“AVANTGARDE”という名のプロトタイプを展示。パネル全面を落ち着いたホワイトの配色で仕上げている。コンパクトな液晶テレビ“VISION2”は一般的なテレビのカラーリングという既成概念を解放したような、バリエーション豊かなカラーコレクションを展示した。
同コーナーにはテレビだけでなく、サウンド系の製品にも面白いコンセプトモデルが展示されている。“WEISSKLANG”は5.1chスピーカーのエンクロージャーを陶器で仕上げたモデル。こちらは女性のデザイナーの手によるものだ。また本体の素材に布や革を用いたポータブルCDプレーヤーも登場。素材に描かれた「再生」「曲送り・戻し」のボタンをタッチして動かせるのがユニークなところ。
また“MPixx”は9月から発売が開始されるスタイリッシュなフラッシュメモリープレーヤー。本体に2GB/1GBのメモリーを内蔵するモデルが発売される。
ブランド初のBDプレーヤーや無指向性の球形スピーカー
グルンディッヒからも、いよいよBDプレーヤーが今年の12月に発売する。「GDP880BD」は350ユーロ。BD-ROM Profile 1.1や1080/24p出力に対応し、7.1chのアナログオーディオ出力も搭載する。
昨年の展示(関連ニュース)にも登場した、球形スピーカー“AUDIORAMA 9000”も来場者の脚光を浴びる商品の一つ。360度の無指向性を実現した特徴をアピールするため、展示の周りに「展望台レストラン」のようにゆっくりと360度回転するソファが設置され、ブースで一休みする来場者に好評を博していた。もちろんスピーカー自体への注目度も高いようで、専用スタンドによる床置きや天吊レイアウトも披露。こちらはペア・1200ユーロで今年から発売が開始されている。
スピーカーの展示の傍にはデザインも魅力的な一体型オーディオシステムも並ぶ。“OVATION2”はCD/ラジオ/USBオーディオを一体化したシステム。10月の発売を予定している。また本体に250GBのHDDを搭載し、ジュークボックス機能も持たせた一体型システムの試作機も展示。CD録再が楽しめるドライブも搭載予定。本機は来年春の商品化に向けて開発が進められているそうだ。
(Phile-web編集部・山本)