IFA2009国際プレスカンファレンス
エレクトロニクスメーカーのキーパーソンに聞く「09年最新モデルの魅力」
IFA2009インターナショナル・プレスカンファレンスが開催2日目を迎えた。今回はプロダクトショーに出展するエレクトロニクスメーカーのキーパーソンに、各社展示製品の特徴と販売戦略をインタビューした。
■パナソニック・ヨーロッパ/Panasonic Europe Ltd.
パナソニックはプラズマテレビ“VIERA Z1”シリーズをはじめ、BDレコーダー「DMP-BD80」、デジタル一眼レフカメラ「DMC-GH1K」などを出展。また、今年の3月から欧州7カ国で販売を開始したホームアプライアンス製品も紹介している。同社からはPR SpecialistのWilson Solano氏にお話を伺った。
−−薄型テレビ、BDプレーヤーの出展製品について
<Solano氏>
「VIERA Z1シリーズは6月から欧州で発売を予定しています。価格は各地域によって変わってきますが、54V型のモデルで平均6,500ユーロ前後の設定になると思います。主なスペックについては今年のInternational CESで出展した「TC-P54Z1」と同様になります(関連ニュース)。BDプレーヤーはすでに販売を開始しています。昨年のIFA2008で欧州向け製品として始めて発表しましたBDレコーダーについては(関連ニュース)、フランスである程度の手ごたえを得ることができましたので、今年からイギリスでも販売をスタートします。今後HD録画の魅力が楽しめるコンテンツが増えてくれば、ハイビジョンレコーダーについても欧州でさらに伸びる可能性があると考えています」
−−デジタル一眼レフカメラ“GH1”の反響
<Solano氏>
「おかげさまで欧州でも先月の発表以来、大変大きな反響をいただいています。IFA開催国のドイツでは、ライカレンズ採用の知名度からもパナソニックのデジタルカメラは多くのユーザーから支持を集めています。G1シリーズ、GH1シリーズについては抜群の軽量性能などを軸とした魅力をアピールしていますが、それぞれの評判も上々です」
−−パナソニックのホームアプライアンス製品がいよいよ欧州市場に本格導入へ
<Solano氏>
「当初は洗濯機と冷蔵庫からパナソニック・ブランドの欧州展開をスタートしていきます。この2つのジャンルにターゲットを絞った理由は、それぞれに“エコプロダクト”としての先進性を強くアピールできる分野の商品だからです。パナソニックとして、優れたエコ性能を実現できた技術力と企画力をアピールしながら、まずは高付加価値を備えるハイエンド製品の領域で、欧州でのブランドイメージを確立して行きたいと考えています」
■フィリップス・ヨーロッパ/Philips Europe Ltd.
オランダのフィリップスからは既にお伝えしたとおり、アスペクト比21対9の液晶テレビ「Cinema 21:9」が出展された。同社のブースでは7.1chサラウンド環境をセッティングしてデモが行われており、力のこもった出展に多くのジャーナリストたちの関心が注がれている。今回はPhilips Consumer Lifestyle Integrated Marketing Communications Product PR DirectorのKaty Hartley氏に本機の魅力をうかがった。
−−「Cinema 21:9」企画の背景
<Hartley氏>
「多くのユーザーにより上質な映像体験を味わっていただくことを目的に開発しました。通常の16対9のテレビでは、画面の横幅比が2.35対1となるシネスコ画面を表示する際に、上下に黒帯が出てしまいますが、Cinema 21:9は画面いっぱいに高画質なコンテンツを表示することができます。今回の展示では、16対9のテレビと並べてシネスコの画面表示の違いを体験していただくデモも行っています。発売は5月を予定しており、セールスプライスは4,000ユーロ前後を見込んでいます」
−−欧州以外の地域で本機を販売する予定は?
<Hartley氏>
「今のところ決まっていません。北米地域については当社のテレビ製品についてパートナーシップを結んでいる船井電機とともに検討していくことになると思います。本製品について、日本でも多くの反響をいただいたことを嬉しく思います。私も今後、日本の皆様に本製品をご紹介できる機会があればと願っています」
■シャープ・エレクトロニクス/Sharp Electronics Germany・Austria
今回のカンファレンス会場には売れ筋の上位機種“XL2E”シリーズを出展。フルHD倍速駆動パネルの搭載と、スリムでスタイリッシュなデザインを特徴としている。52V型・46V型をラインナップするが、今回は46V型の「LC-46XL2E」を展示した。なお、欧州で展開する液晶テレビ“AQUOS”シリーズの09年モデルの多くは、フレームカラーにブラックを採用しているようだ。このほかにもBDプレーヤー「BD-HP20」が展示されていた。同社からはドイツ・オーストリア社のPresident Managing Directorを務めるFrank Bolten氏にお話を伺った。
−−液晶テレビ“AQUOS”シリーズの中で、最近もっとも欧州で人気の高いシリーズは?
<Bolten氏>
「“エコ・コントロール”モードを搭載した“DH77”シリーズが好評です。本シリーズはすべてフルHDの52V/46V/42V/32Vのラインナップを揃え、視聴中にリモコンの“ECOボタン”を押すことでシーンに応じたバックライト点灯と液晶パネル開口量制御を行い、消費電力を15〜25%節電できる機能を設けています」
−−欧州で販売するHDD内蔵“HD1E”シリーズの評価について
<Bolten氏>
「ドイツで昨年に発売して以降、AQUOSの中でもタイムシフト録画・視聴が楽しめる高付加価値商品として、エレクトロニクスに感度の高いユーザーを中心に高評価を得ています。欧州のユーザーにはこれまでテレビ番組を録画して見るという習慣があまりないと言われていましたが、人々のライフスタイルが変化してきたことにより、一日の限られた時間の中で、有効にテレビを視たいというユーザーを中心にタイムシフト録画・視聴機能の魅力が浸透しているように思います」
−−日本で好評のBD内蔵“AQUOS”を欧州で展開する可能性は?
<Bolten氏>
「今のところ予定はありませんが、欧州でもBDのパッケージソフトの普及が進んでいますので、BDプレーヤー機能の搭載については魅力的ではないかと感じています」
■レーベ/Loewe AG
毎年IFAの会場に薄型テレビを中心としたデザインコンシャスなホームシアター製品を展示し、注目を集めるレーベ。今回のカンファレンス会場に出展されたのはホームシアターパッケージとして展開する“Loewe Reference”シリーズ。HDD録画機能を内蔵した52V型の薄型液晶テレビと、ホームネットワーク機能やiPodドックを搭載したメディアセンター、スリムタイプの静電型スピーカーとサブウーファーをセットにして、今年から欧州で販売を開始した。価格は22,000ユーロ前後。同社からはPublic Relations DirectorのRoland Raithel氏にお話を聞いた。
−−Loeweの商品ラインナップにおける“Loewe Reference”の位置付けについて
<Raithel氏>
「こちらのモデルはLoeweの先端技術をすべて注ぎ込んだフラグシップモデルとして販売します。昨年のIFA2008会場に出展した際にも大いに注目を浴びた製品ですが、今年の発売までにテレビの倍速駆動やホームネットワーク周辺の技術アップデートを取り込んで、さらに進化させています。販売についてはLoeweのセレクトショップを中心に展開しています」
−−Loeweの海外戦略とアジア進出
<Raithel氏>
「現在、地域別の販売構成は11%がドイツ国内となり、その他は欧州の主要国と中欧諸国となります。アジアマーケットでの販売は既に香港とシンガポールで行っていますが、今後は日本の皆様にもLoeweの製品の魅力をご紹介できる機会が実現できればよいと考えています」
■パナソニック・ヨーロッパ/Panasonic Europe Ltd.
パナソニックはプラズマテレビ“VIERA Z1”シリーズをはじめ、BDレコーダー「DMP-BD80」、デジタル一眼レフカメラ「DMC-GH1K」などを出展。また、今年の3月から欧州7カ国で販売を開始したホームアプライアンス製品も紹介している。同社からはPR SpecialistのWilson Solano氏にお話を伺った。
−−薄型テレビ、BDプレーヤーの出展製品について
<Solano氏>
「VIERA Z1シリーズは6月から欧州で発売を予定しています。価格は各地域によって変わってきますが、54V型のモデルで平均6,500ユーロ前後の設定になると思います。主なスペックについては今年のInternational CESで出展した「TC-P54Z1」と同様になります(関連ニュース)。BDプレーヤーはすでに販売を開始しています。昨年のIFA2008で欧州向け製品として始めて発表しましたBDレコーダーについては(関連ニュース)、フランスである程度の手ごたえを得ることができましたので、今年からイギリスでも販売をスタートします。今後HD録画の魅力が楽しめるコンテンツが増えてくれば、ハイビジョンレコーダーについても欧州でさらに伸びる可能性があると考えています」
−−デジタル一眼レフカメラ“GH1”の反響
<Solano氏>
「おかげさまで欧州でも先月の発表以来、大変大きな反響をいただいています。IFA開催国のドイツでは、ライカレンズ採用の知名度からもパナソニックのデジタルカメラは多くのユーザーから支持を集めています。G1シリーズ、GH1シリーズについては抜群の軽量性能などを軸とした魅力をアピールしていますが、それぞれの評判も上々です」
−−パナソニックのホームアプライアンス製品がいよいよ欧州市場に本格導入へ
<Solano氏>
「当初は洗濯機と冷蔵庫からパナソニック・ブランドの欧州展開をスタートしていきます。この2つのジャンルにターゲットを絞った理由は、それぞれに“エコプロダクト”としての先進性を強くアピールできる分野の商品だからです。パナソニックとして、優れたエコ性能を実現できた技術力と企画力をアピールしながら、まずは高付加価値を備えるハイエンド製品の領域で、欧州でのブランドイメージを確立して行きたいと考えています」
■フィリップス・ヨーロッパ/Philips Europe Ltd.
オランダのフィリップスからは既にお伝えしたとおり、アスペクト比21対9の液晶テレビ「Cinema 21:9」が出展された。同社のブースでは7.1chサラウンド環境をセッティングしてデモが行われており、力のこもった出展に多くのジャーナリストたちの関心が注がれている。今回はPhilips Consumer Lifestyle Integrated Marketing Communications Product PR DirectorのKaty Hartley氏に本機の魅力をうかがった。
−−「Cinema 21:9」企画の背景
<Hartley氏>
「多くのユーザーにより上質な映像体験を味わっていただくことを目的に開発しました。通常の16対9のテレビでは、画面の横幅比が2.35対1となるシネスコ画面を表示する際に、上下に黒帯が出てしまいますが、Cinema 21:9は画面いっぱいに高画質なコンテンツを表示することができます。今回の展示では、16対9のテレビと並べてシネスコの画面表示の違いを体験していただくデモも行っています。発売は5月を予定しており、セールスプライスは4,000ユーロ前後を見込んでいます」
−−欧州以外の地域で本機を販売する予定は?
<Hartley氏>
「今のところ決まっていません。北米地域については当社のテレビ製品についてパートナーシップを結んでいる船井電機とともに検討していくことになると思います。本製品について、日本でも多くの反響をいただいたことを嬉しく思います。私も今後、日本の皆様に本製品をご紹介できる機会があればと願っています」
■シャープ・エレクトロニクス/Sharp Electronics Germany・Austria
今回のカンファレンス会場には売れ筋の上位機種“XL2E”シリーズを出展。フルHD倍速駆動パネルの搭載と、スリムでスタイリッシュなデザインを特徴としている。52V型・46V型をラインナップするが、今回は46V型の「LC-46XL2E」を展示した。なお、欧州で展開する液晶テレビ“AQUOS”シリーズの09年モデルの多くは、フレームカラーにブラックを採用しているようだ。このほかにもBDプレーヤー「BD-HP20」が展示されていた。同社からはドイツ・オーストリア社のPresident Managing Directorを務めるFrank Bolten氏にお話を伺った。
−−液晶テレビ“AQUOS”シリーズの中で、最近もっとも欧州で人気の高いシリーズは?
<Bolten氏>
「“エコ・コントロール”モードを搭載した“DH77”シリーズが好評です。本シリーズはすべてフルHDの52V/46V/42V/32Vのラインナップを揃え、視聴中にリモコンの“ECOボタン”を押すことでシーンに応じたバックライト点灯と液晶パネル開口量制御を行い、消費電力を15〜25%節電できる機能を設けています」
−−欧州で販売するHDD内蔵“HD1E”シリーズの評価について
<Bolten氏>
「ドイツで昨年に発売して以降、AQUOSの中でもタイムシフト録画・視聴が楽しめる高付加価値商品として、エレクトロニクスに感度の高いユーザーを中心に高評価を得ています。欧州のユーザーにはこれまでテレビ番組を録画して見るという習慣があまりないと言われていましたが、人々のライフスタイルが変化してきたことにより、一日の限られた時間の中で、有効にテレビを視たいというユーザーを中心にタイムシフト録画・視聴機能の魅力が浸透しているように思います」
−−日本で好評のBD内蔵“AQUOS”を欧州で展開する可能性は?
<Bolten氏>
「今のところ予定はありませんが、欧州でもBDのパッケージソフトの普及が進んでいますので、BDプレーヤー機能の搭載については魅力的ではないかと感じています」
■レーベ/Loewe AG
毎年IFAの会場に薄型テレビを中心としたデザインコンシャスなホームシアター製品を展示し、注目を集めるレーベ。今回のカンファレンス会場に出展されたのはホームシアターパッケージとして展開する“Loewe Reference”シリーズ。HDD録画機能を内蔵した52V型の薄型液晶テレビと、ホームネットワーク機能やiPodドックを搭載したメディアセンター、スリムタイプの静電型スピーカーとサブウーファーをセットにして、今年から欧州で販売を開始した。価格は22,000ユーロ前後。同社からはPublic Relations DirectorのRoland Raithel氏にお話を聞いた。
−−Loeweの商品ラインナップにおける“Loewe Reference”の位置付けについて
<Raithel氏>
「こちらのモデルはLoeweの先端技術をすべて注ぎ込んだフラグシップモデルとして販売します。昨年のIFA2008会場に出展した際にも大いに注目を浴びた製品ですが、今年の発売までにテレビの倍速駆動やホームネットワーク周辺の技術アップデートを取り込んで、さらに進化させています。販売についてはLoeweのセレクトショップを中心に展開しています」
−−Loeweの海外戦略とアジア進出
<Raithel氏>
「現在、地域別の販売構成は11%がドイツ国内となり、その他は欧州の主要国と中欧諸国となります。アジアマーケットでの販売は既に香港とシンガポールで行っていますが、今後は日本の皆様にもLoeweの製品の魅力をご紹介できる機会が実現できればよいと考えています」