様々なアプローチで高音質化図る
【CES】山之内 正が各社の最新ネットワークオーディオ機器をレポート
この数年、ソースとしてPCやネットワークオーディオ機器を使用する例がハイエンドオーディオで顕著だが、2010年のCESとTHE SHOWにおいてもその傾向が昨年以上に強く感じられた。数えたわけではないが、ざっと半数のブースでCD以外のソースを導入し、これまでとは別次元の使い勝手と音質を追求している。具体例をいくつか紹介しよう。
コンパクトで高性能なコンポーネントの開発で知られるnaim audioはオールインワン型のコンパクトな「UnitiQute」を公開した。メモリーを含むUSB、FLACなどロスレスを含むUPnP対応のデジタルストリーム、iPod(デジタル接続)などのデジタル入力に加えてインターネットラジオに対応、さらにアナログ入力も装備する。背面のアンテナはWiFi用で、無線によるストリーミング再生を標準でサポートしている。コンパクトだがクオリティに妥協はなく、アンプはチャンネル当たり45Wの出力を実現した。米国では3月に3,000ドルで発売される予定だ。
QSONIXの「Q110」はSOOLOOSによく似たタッチスクリーン方式のコントロールを実現したミュジックサーバーシステムで、HDD/CDドライブ/DACを内蔵するワンボックスシステムとタッチスクリーンの組み合わせで構成される。HDDの容量は最大で1.5TBまで選択できるほか、アナログ出力の数(2系統または4系統)が異なる仕様を2種類用意しており、前者はDACをステレオ2系統、後者は4系統分搭載して、同時出力が可能だ。タッチスクリーンの操作感は非常にスムーズで、数分もあれば操作法を覚えられるほど直感的なインターフェースだ。価格はSOOLOOSよりも割安で、1TBのHDDと15インチのタッチスクリーンのシステムで7,100ドル。
MeridianのSooloosシリーズには、定額制のストリーミングサービス「Rhapsody」をサポートした最新モデル(2.1)が登場した。月額13ドルの契約で同サービスに保存されたアルバムを自宅のライブラリと同じ使い勝手で聴くことができ、ジャケットのブラウズなどの基本操作も同じように快適に行える。インターネットラジオにも対応しているほか、iPhone/iPod touchによるワイヤレス操作も新たにサポートした。
Boulderの「1021」が、アップデートによってまもなくデジタルストリームの再生に対応する。このプレーヤーはデータをリッピングしながら再生する新しいコンセプトが話題を集めているが、今回のアップデートによって、ディスクの高音質再生に加え、マスタークオリティのHDオーディオ音源の再生にも対応したことになる。大きなディスプレイを利用したアルバム情報の表示機能もそのまま利用できるほか、新たに開発されたiPhone/iPod touch用アプリケーションを用いてワイヤレスによる操作も実現した。米国の価格は24,000ドルで、今月末頃には出荷が始まる予定だという。ブースでは非常に透明感の高いサウンドを聴かせていたが、トレイにディスクは入っておらず、ラックの脇に置かれたNASのデータをLAN経由で入力し、本機で再生していた。
THE SHOWの会場にも興味深い製品が数多く出展されていた。デンマークのHOLM Acousticsは、CDトランスポート、DAC内蔵デジタルプリアンプなどを出展。トランスポートの「CD-1」はスロットイン方式のPC用ドライブを内蔵し、Linuxによる制御でCDのデータを少なくとも2回読み込み、両者のデータを比較。データの不一致があった場合は読み取り条件を変えてさらに複数回読み込み、精度を改善するという仕組みを組み込んでいる。パイオニアのDVD/BDドライブのPureRead機能と似ているが、「CD1」はトランスポート内部でパソコン+外付けドライブと同じ動作を行っていることになる。再生時は内蔵バッファから高精度クロックで読み出す方式で、バッファは30秒に相当する容量を確保している。
「CD1」と組み合わせるDAC内蔵プリアンプ「DSPre 1」は、内蔵DSPを利用してイコライザーによるスピーカー補正や室内音場補正の機能を実現していることに特徴があり、詳細なコントロールはすべてパソコンで専用ソフトを用いて設定する(室内音場補正用に高精度なマイクロホンが用意されている)。デジタル入力、SPDIF入力に加えてUSBオーディオの再生をサポートし、他の入力を介した信号をUSBに出力して録音することもできる。そのほか、コンパクトな高出力パワーアンプ「AMP-1」やスピーカーも開発しており、注目すべきブランドの一つだ(スピーカーはサイズが大きめなので今回は展示していない)。
コンパクトで高性能なコンポーネントの開発で知られるnaim audioはオールインワン型のコンパクトな「UnitiQute」を公開した。メモリーを含むUSB、FLACなどロスレスを含むUPnP対応のデジタルストリーム、iPod(デジタル接続)などのデジタル入力に加えてインターネットラジオに対応、さらにアナログ入力も装備する。背面のアンテナはWiFi用で、無線によるストリーミング再生を標準でサポートしている。コンパクトだがクオリティに妥協はなく、アンプはチャンネル当たり45Wの出力を実現した。米国では3月に3,000ドルで発売される予定だ。
QSONIXの「Q110」はSOOLOOSによく似たタッチスクリーン方式のコントロールを実現したミュジックサーバーシステムで、HDD/CDドライブ/DACを内蔵するワンボックスシステムとタッチスクリーンの組み合わせで構成される。HDDの容量は最大で1.5TBまで選択できるほか、アナログ出力の数(2系統または4系統)が異なる仕様を2種類用意しており、前者はDACをステレオ2系統、後者は4系統分搭載して、同時出力が可能だ。タッチスクリーンの操作感は非常にスムーズで、数分もあれば操作法を覚えられるほど直感的なインターフェースだ。価格はSOOLOOSよりも割安で、1TBのHDDと15インチのタッチスクリーンのシステムで7,100ドル。
MeridianのSooloosシリーズには、定額制のストリーミングサービス「Rhapsody」をサポートした最新モデル(2.1)が登場した。月額13ドルの契約で同サービスに保存されたアルバムを自宅のライブラリと同じ使い勝手で聴くことができ、ジャケットのブラウズなどの基本操作も同じように快適に行える。インターネットラジオにも対応しているほか、iPhone/iPod touchによるワイヤレス操作も新たにサポートした。
Boulderの「1021」が、アップデートによってまもなくデジタルストリームの再生に対応する。このプレーヤーはデータをリッピングしながら再生する新しいコンセプトが話題を集めているが、今回のアップデートによって、ディスクの高音質再生に加え、マスタークオリティのHDオーディオ音源の再生にも対応したことになる。大きなディスプレイを利用したアルバム情報の表示機能もそのまま利用できるほか、新たに開発されたiPhone/iPod touch用アプリケーションを用いてワイヤレスによる操作も実現した。米国の価格は24,000ドルで、今月末頃には出荷が始まる予定だという。ブースでは非常に透明感の高いサウンドを聴かせていたが、トレイにディスクは入っておらず、ラックの脇に置かれたNASのデータをLAN経由で入力し、本機で再生していた。
THE SHOWの会場にも興味深い製品が数多く出展されていた。デンマークのHOLM Acousticsは、CDトランスポート、DAC内蔵デジタルプリアンプなどを出展。トランスポートの「CD-1」はスロットイン方式のPC用ドライブを内蔵し、Linuxによる制御でCDのデータを少なくとも2回読み込み、両者のデータを比較。データの不一致があった場合は読み取り条件を変えてさらに複数回読み込み、精度を改善するという仕組みを組み込んでいる。パイオニアのDVD/BDドライブのPureRead機能と似ているが、「CD1」はトランスポート内部でパソコン+外付けドライブと同じ動作を行っていることになる。再生時は内蔵バッファから高精度クロックで読み出す方式で、バッファは30秒に相当する容量を確保している。
「CD1」と組み合わせるDAC内蔵プリアンプ「DSPre 1」は、内蔵DSPを利用してイコライザーによるスピーカー補正や室内音場補正の機能を実現していることに特徴があり、詳細なコントロールはすべてパソコンで専用ソフトを用いて設定する(室内音場補正用に高精度なマイクロホンが用意されている)。デジタル入力、SPDIF入力に加えてUSBオーディオの再生をサポートし、他の入力を介した信号をUSBに出力して録音することもできる。そのほか、コンパクトな高出力パワーアンプ「AMP-1」やスピーカーも開発しており、注目すべきブランドの一つだ(スピーカーはサイズが大きめなので今回は展示していない)。