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会田肇が注目機種をレポート

【PMA2010】日本でも売って欲しい? サムスンの個性派デジカメ2モデル

公開日 2010/03/02 11:08 会田肇
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PMA2010では日本メーカーの存在は圧倒的だが、アジア勢で興味を引いたのが韓国のサムスンだ。

同社はデジカメの分野でも侮れない実力を持っており、日本以外での知名度は結構高い。1月にラスベガスで開催されたCESでも、ミラーレスのAPS-Cサイズ一眼デジカメ「NX」シリーズを正式発表し、注目を浴びたばかりだ。

広々としたブースに、話題のミラーレス一眼デジカメ「NX」シリーズをはじめ、多種多様なニューモデルを展示。ビデオカメラ系にも力を注ぐ

今回のPMA2010では主にハイクラスのコンパクトデジカメを相次いで発表。残念ながら日本での発売は今のところないが、カメラとしての魅力は十分。そのポイントについてレポートしたい。

クラシカルなデザインと、マニアックなインターフェイスで注目を浴びたのが「TL500」だ。1/1.7インチ10メガピクセルCCDセンサーを採用し、レンズにはなんとF/1.8のきわめて明るい3倍ズーム(24mm〜72mm相当)を組み合わせている。

レンズをセンターに配置し、ちょっとした重みもあって高級コンデジの雰囲気を漂わせるTL500。レンズ横のダイヤルではEVの調整も可能

TL500のモニターを左側に開いたところ。バリアングル式の3インチモニターの自由度は高く、モニターのコントラストもくっきり。視認性は結構高かった

しかも、シャッター優先、絞り優先、フルマニュアル撮影モードを搭載し、おまけにRAW撮影モードも用意。これを聞いただけでもとてもコンデジの領域とは思えないスペックだ。インターフェイスには回転式ダイヤルを採用し、メニュー構成もそれに呼応したわかりやすいもの。初めて触ったにもかかわらず、すぐに操作することができた。

モード切替は回転式ダイヤルで行い、右下の操作スイッチの周囲は回転可能なリングとなっていて、各種設定モードの変更に使える

モニターはバリアングル式で、コントラスト比の高い3インチのアモールド液晶を採用。手ぶれ補正は光学+デジタルのデュアル方式。とても使いやすそうさな仕様となっていた。触った印象としては「良くできている」と思う一方で、499.99ドル(米国で4月発売)という値付けの割にはちょっとチープな印象も受けた。試作モデルとはいえ、細部の仕上がりが今ひとつだったのだ。動画機能については、640×480/30fpsのH.264にとどまっており、これもちょっと古臭さを感じる。いずれにしてもコンデジでできる可能性を徹底追求したカメラとして注目の一台になるだろう。

もう一つ魅力を感じたコンデジが「TL350」である。昨年登場していたTL320の後継機種で、TL550と同じ流れを汲むギリギリ“ハイコンパクト”と呼ぶべきカテゴリーに属する。

天面には二つの回転式メーターがあり、一つはバッテリー、もう一つはメモリーの残量を表す。このメーターがクラシカルな雰囲気を醸し出しているのも大きな特徴だ。レンズは5倍ズーム(24mm-120mm)を組み合わせ、モニターは視野角も広くコントラストも高い3型アモールド液晶を採用する。

TL350のフロント。レンズは光学5倍ズームで、光学+デジタルのデュアル方式手ぶれ補正機能を備える。控えめなグリップ部分は手にすると結構効いている

操作系は天面にモード切替ダイヤルが備えられ、各種設定を右下の操作スイッチでコントロール。天面の二眼メーターがクラシカルな雰囲気を醸し出している

撮像素子はハイスピード撮影対応の10メガピクセルのCMOSセンサーを搭載し、これによって1080pのフルHD動画撮影も実現。動画と静止画の同時撮影や、1000fps撮影による超スローモーション撮影も可能だ。

また、静止画ではこのクラスとしては貴重なRAW撮影モードを搭載。コンパクトさと同時に多彩な記録にもこだわるユーザーにとっては惹かれる一台となるだろう。価格は349ドル(今春発売)。

(会田肇)

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