データ蓄積/充電を1台で行える端末も
800万画素の30インチ液晶や4K/60pカメラなどが登場 − 「Canon EXPO Tokyo 2010」開幕
キヤノンは、グループの総合展「Canon EXPO Tokyo 2010」を本日から11月12日まで開催している。入場は完全招待制。
Canon EXPOは5年に一度行われる総合展示会で、今年はすでにニューヨークとパリで開催された。
展示内容は多岐にわたるが、オーディオビジュアル関連では、4K2K関連の展示やデモが注目を集めていた。
■4K対応「マルチパーパスカメラ」を参考展示
4Kの動画/静止画撮影に対応した「マルチパーパスカメラ」を参考展示。実際にこのカメラで撮影した映像が表示されていた。
1台で様々な用途に対応することを目指したカメラで、撮像素子は2/3型、800万画素のCMOSセンサー。4,096×2,160のDCI規格に準拠した解像度と、フルHDのちょうど4倍の画素数となる、3,840×2,160画素のQHD(Quadruple HD)の解像度の双方に対応している。また、4K解像度で60p撮影が可能であることもこのカメラの特徴だ。
レンズは35mm換算で24-480mmの光学20倍ズームレンズで、F値は1.8-3.8。液晶ディスプレイは4インチ/約123万画素で、EVFは0.25インチ/約155万画素となる。
映像記録フォーマットは「独自のもの」とのことで、詳細は明らかにされなかった。また、記録メディアには外付けの「かなり特殊な大容量HDDを使っている」という。
実際に動作しており、またデザインなどもかなり作り込まれているなど、かなり完成度が高い印象だったが、実際の商品化は未定という。
■30インチの800万画素液晶ディスプレイ
「マルチパーパスカメラ」で撮影した映像のモニターとして使われていたのが、800万画素の30型液晶ディスプレイ。こちらも参考出展という扱いだった。
同社説明員は「超高精細、高輝度、高コントラスト、広視野角が特徴」と説明。パネルには「キヤノン独自の映像エンジンと超高解像度液晶パネルを搭載」と書かれていたが、具体的なパネルの方式や生産メーカー、解像度、コントラスト比、輝度などの数値は一切明らかにされなかった。
ただし説明員は画素数について「4Kに近い数字」とコメント。QHDは約829万画素なので、これをドットバイドットで表示できない可能性もある。
同ディスプレイはAdobe RGBとデジタルシネマの色域をサポート。デザイン・CG、印刷業界、映像製作・デジタルシネマ制作などの用途を見込んでいるという。
デモはEOSで撮影した静止画や動画を表示していたが、4K級の解像度を30インチという比較的小型のサイズに凝縮しているため、精細感が非常に高く感じられた。
試作機はかなり厚みがあったが、「今後もっと薄くしていく必要がある」との説明員のコメントも聞くことができた。商品化に向けて、今後本格的な開発が行われる可能性は非常に高い。
ディスプレイでは、業務用の17インチ フルHD液晶ディスプレイも参考出展。こちらもキヤノン独自の映像エンジンを搭載しているとのこと。EBU/SMPTE-C/ITU-R BT.709に対応。800万画素ディスプレイと同様、パネルの詳細は明らかにされなかった。
■プロジェクターを4台使った4Kシアターも
4K関連ではこのほか、同社のLCOSプロジェクター「WUX10 Mark II」を4台使った4Kシアターのデモも行われていた。4つのフルHD映像を隙間無く並べて4K映像の投映を可能にしているのだが、本機はレンズの歪みが少なく、画素単位で水平/垂直の設置調整が可能なため、ブレンディングを3%程度に抑えることができるという。
■データ蓄積/充電を1台で行える「クロスメディアステーション」
また、映像/静止画データの蓄積や共有と端末の充電、テレビへの出力などを一台でまとめて行える「クロスメディアステーション」も参考出展していた。
本体にHDDを内蔵し、機器を置くだけでデータの転送が可能。これには近接データ転送技術「TransferJet」が用いられているのかと思いきや、実は端末とステーションとの通信はIEEE802.11nで行っているのだという。「Transfer Jetを使った場合、機器を配置できる場所が狭く、位置合わせがシビアになる」(同社説明員)ことから、11nを採用しているとのことだ。
また、非接触充電は磁気共鳴方式を使用。これも、位置合わせがほぼ不要であることが採用の決め手という。
本機の商品化は未定とのことだが、同社説明員は「遠隔地にある複数のクロスメディア同士で情報を同期するなど、PCを使わなくても映像や静止画にアクセスできるような仕組みを考えている」とコメント。発売にはカメラ側の対応が欠かせず、ハードルは高そうだが、将来的な商品化への強い意欲が感じられた。
そのほかにも、非常に多くの意欲的な出展内容が見られた。
Canon EXPOは5年に一度行われる総合展示会で、今年はすでにニューヨークとパリで開催された。
展示内容は多岐にわたるが、オーディオビジュアル関連では、4K2K関連の展示やデモが注目を集めていた。
■4K対応「マルチパーパスカメラ」を参考展示
4Kの動画/静止画撮影に対応した「マルチパーパスカメラ」を参考展示。実際にこのカメラで撮影した映像が表示されていた。
1台で様々な用途に対応することを目指したカメラで、撮像素子は2/3型、800万画素のCMOSセンサー。4,096×2,160のDCI規格に準拠した解像度と、フルHDのちょうど4倍の画素数となる、3,840×2,160画素のQHD(Quadruple HD)の解像度の双方に対応している。また、4K解像度で60p撮影が可能であることもこのカメラの特徴だ。
レンズは35mm換算で24-480mmの光学20倍ズームレンズで、F値は1.8-3.8。液晶ディスプレイは4インチ/約123万画素で、EVFは0.25インチ/約155万画素となる。
映像記録フォーマットは「独自のもの」とのことで、詳細は明らかにされなかった。また、記録メディアには外付けの「かなり特殊な大容量HDDを使っている」という。
実際に動作しており、またデザインなどもかなり作り込まれているなど、かなり完成度が高い印象だったが、実際の商品化は未定という。
■30インチの800万画素液晶ディスプレイ
「マルチパーパスカメラ」で撮影した映像のモニターとして使われていたのが、800万画素の30型液晶ディスプレイ。こちらも参考出展という扱いだった。
同社説明員は「超高精細、高輝度、高コントラスト、広視野角が特徴」と説明。パネルには「キヤノン独自の映像エンジンと超高解像度液晶パネルを搭載」と書かれていたが、具体的なパネルの方式や生産メーカー、解像度、コントラスト比、輝度などの数値は一切明らかにされなかった。
ただし説明員は画素数について「4Kに近い数字」とコメント。QHDは約829万画素なので、これをドットバイドットで表示できない可能性もある。
同ディスプレイはAdobe RGBとデジタルシネマの色域をサポート。デザイン・CG、印刷業界、映像製作・デジタルシネマ制作などの用途を見込んでいるという。
デモはEOSで撮影した静止画や動画を表示していたが、4K級の解像度を30インチという比較的小型のサイズに凝縮しているため、精細感が非常に高く感じられた。
試作機はかなり厚みがあったが、「今後もっと薄くしていく必要がある」との説明員のコメントも聞くことができた。商品化に向けて、今後本格的な開発が行われる可能性は非常に高い。
ディスプレイでは、業務用の17インチ フルHD液晶ディスプレイも参考出展。こちらもキヤノン独自の映像エンジンを搭載しているとのこと。EBU/SMPTE-C/ITU-R BT.709に対応。800万画素ディスプレイと同様、パネルの詳細は明らかにされなかった。
■プロジェクターを4台使った4Kシアターも
4K関連ではこのほか、同社のLCOSプロジェクター「WUX10 Mark II」を4台使った4Kシアターのデモも行われていた。4つのフルHD映像を隙間無く並べて4K映像の投映を可能にしているのだが、本機はレンズの歪みが少なく、画素単位で水平/垂直の設置調整が可能なため、ブレンディングを3%程度に抑えることができるという。
■データ蓄積/充電を1台で行える「クロスメディアステーション」
また、映像/静止画データの蓄積や共有と端末の充電、テレビへの出力などを一台でまとめて行える「クロスメディアステーション」も参考出展していた。
本体にHDDを内蔵し、機器を置くだけでデータの転送が可能。これには近接データ転送技術「TransferJet」が用いられているのかと思いきや、実は端末とステーションとの通信はIEEE802.11nで行っているのだという。「Transfer Jetを使った場合、機器を配置できる場所が狭く、位置合わせがシビアになる」(同社説明員)ことから、11nを採用しているとのことだ。
また、非接触充電は磁気共鳴方式を使用。これも、位置合わせがほぼ不要であることが採用の決め手という。
本機の商品化は未定とのことだが、同社説明員は「遠隔地にある複数のクロスメディア同士で情報を同期するなど、PCを使わなくても映像や静止画にアクセスできるような仕組みを考えている」とコメント。発売にはカメラ側の対応が欠かせず、ハードルは高そうだが、将来的な商品化への強い意欲が感じられた。
そのほかにも、非常に多くの意欲的な出展内容が見られた。