DTS Neo:X対応やネット機能強化も
パイオニア、AVアンプ「SC-LX85」「SC-LX75」を発売 − 新アンプ素子採用、192/32マルチchも可能に
パイオニア(株)は、9.2ch AVアンプ「SC-LX85」「SC-LX75」を10月中旬より発売する。価格は「SC-LX85」が330,000円(税込)、「SC-LX75」が245,000円(税込)。
それぞれSC-LX83、SC-LX73の後継機。2011年のVSAシリーズに搭載したネットワーク機能はもちろん、新素子を採用した「新ダイレクト エナジーHDアンプ」を搭載したこと、オリジナルシャーシ構造によるクリーングラウンド化を追求したことなど、音質面でのクオリティを強化している。
では新製品のポイントを見ていこう。
■DTS Neo:X対応。THXとAIR STUDIOSに認められた音質
デコーダーはドルビーTrueHD/DTS-HD Master Audioなどに対応するほか、5.1chなどの音声信号からフロントハイ/ワイドを含むサラウンド信号が生成できる最新のサラウンド技術「DTS Neo:X」にも対応。またパイオニアはクラスDアンプとしてTHX認証を取得している唯一のメーカーだが、LX85はTHX ULTRA2 Plus、LX75はTHX Select2 Plusに準拠している。音質チューニングは両機とも、著名スタジオ「AIR STUDIOS」の監修を受けている。
■ICE Powerからリニューアル。新素子採用の「新ダイレクト エナジーHDアンプ」
SC-LX83はICE Power社独自の多重帰還技術を採用したアナログクラスDアンプを搭載していたが、SC-LX85/LX75では新素子の「Direct Power FET」を採用した「新ダイレクト エナジーHDアンプ」を搭載しているのが大きな注目点だ。
「新ダイレクト エナジーHDアンプ」は多チャンネル同時駆動でも出力パワーが落ちないのが特徴。9ch同時出力時も、LX85は810W、LX75は720Wの出力を実現する。
また基板に直接FETをつける構造を採用しているのも特徴。これによりさまざまなメリットが生まれたという。
まずスイッチング特性が改善し、立ち上がりの良いハイスピードな音を実現できるようになった。
LX83は基板の底面に大型ヒートシンクを設けていたが、LX85はFETの上に直接ヒートシンクを設置し、基板自体の放熱も合わせた両面放熱構造で効率をアップ。これによりヒートシンクを小型化できたという。ヒートシンクの小型化や部品点数の削減により共鳴する部品の体積が少なくなったことで、音のばらつきが大幅に少なくなったという。
さらに新素子のDirect Power FETは、多重帰還技術を採用したICEPowerよりもシンプルな回路構成にすることが可能。信号経路がLX83の75%まで短くなり、信号伝送効率化も実現した。全高調波歪率も、2ch駆動時は0.02%@100Wだったものを新モデルでは0.003%@100Wとし、約6.7倍の性能向上を果たした。同社は「新ダイレクト エナジーHDアンプでは、よりアナログアンプに近い音の立ち上がりを実現した。デジタルアンプは音が硬いという従来のイメージを払拭できるレベルまで到達した」と自信を見せている。
また省エネの観点からもDirect Power FETは優れており、ICEPowerと比べてアイドリング電力は約26%、全体の消費電力量も約25%少なくなっている。
■Hi-bit32処理機能を大幅に強化
16ビットや24ビットの音声を32ビットに拡張処理し、ハイサンプリング処理も行う「Hi-bit32/Hi-Sampling Audio Processing」機能も、LX83から引き続き搭載した。LX85/75では更に、ハイサンプリング処理時にDACフィルターの設定を変更することで異なるキャラクターの音質を選べる機能を、AVアンプとして世界で初めて搭載した。
DACフィルターの設定では、LX83ではソフトでウォームな「SLOW」のみの固定だったが、LX85/75からは音の立ち上がりが強調されスピード感が出る「SHORT」、ソリッドでカチッとした骨格感がある「SHARP」を選択できるようになった。パイオニアは当機能を「ビット拡張プラスアルファの楽しみが味わえる」とアピールしている。
さらに両機では、最高192kHzステレオソースだけでなく、最高192kHzのマルチchソースにまでHi-bit 32処理が可能になった。LX83は48kHzのマルチchソースまでの対応だったことを考えると、非常に大きな進化と言える。これにより、LX85/75を使って192kHz/32bitマルチチャンネルの音声が楽しめるようになった。
■専用チューンを施した電源トランスで磁束ノイズ大幅低減
上位機のLX85は、専用チューニングを施した電源トランスを搭載。筐体内で映像/音声信号に悪影響を及ぼす磁束ノイズを大きく低減させたという。
また、デジタル/アナログ回路を独立させた「アドバンスド インディペンデント パワーサプライ」との相乗効果により、クリアな信号伝送を実現したとしている。
■ネットワーク機能や画質/音質向上機能を引き続き豊富に搭載
その他、既発売機にも搭載されているフェイズコントロール プラス機能、PQLS ビットストリーム対応、バーチャルデプス機能、「アドバンスド ビデオアジャスト」機能、「トリプル HD ノイズリダクションシステム」「ストリームスムーサー」機能、AVナビゲーターなどを装備。また音場調整機能「MCACC」も進化し、「Advanced MCACC」となった。フルバンドフェイズコントロールとEQ補正のフロントアラインとの組み合わせにより、全てのスピーカーの周波数特性と位相特性をフロントスピーカーの特性に合わせることができるようになった。
AirPlay、DLNA1.5、WIndows7認証、192/24のFLAC/WAV再生、インターネットラジオ機能、iControl AV2での操作、AirJam機能、無線LAN/Bluetoothのオプション対応、AVナビゲーター機能ももちろん搭載している。
また新BDプレーヤー「BDP-140」とHDMI接続すると、SC-LX85/75の高画質再生機能「ストリームスムーサー」や高音質再生機能「サウンドレトリバー」をBDP-140で利用することができる連携機能も新たに用意した。
そのほか、SC-LX85はRFリモコンを付属。7.1chのマルチチャンネル入力端子も備えている。また、端子部には金メッキを施した。画面のスコア表示を参考にミリ単位の精度でスピーカー位置を調整できる「プレシジョン・ディスタンス」機能も搭載している。
【問い合わせ先】
パイオニア
カスタマーサポートセンター
TEL/0120-944-222
それぞれSC-LX83、SC-LX73の後継機。2011年のVSAシリーズに搭載したネットワーク機能はもちろん、新素子を採用した「新ダイレクト エナジーHDアンプ」を搭載したこと、オリジナルシャーシ構造によるクリーングラウンド化を追求したことなど、音質面でのクオリティを強化している。
では新製品のポイントを見ていこう。
■DTS Neo:X対応。THXとAIR STUDIOSに認められた音質
デコーダーはドルビーTrueHD/DTS-HD Master Audioなどに対応するほか、5.1chなどの音声信号からフロントハイ/ワイドを含むサラウンド信号が生成できる最新のサラウンド技術「DTS Neo:X」にも対応。またパイオニアはクラスDアンプとしてTHX認証を取得している唯一のメーカーだが、LX85はTHX ULTRA2 Plus、LX75はTHX Select2 Plusに準拠している。音質チューニングは両機とも、著名スタジオ「AIR STUDIOS」の監修を受けている。
■ICE Powerからリニューアル。新素子採用の「新ダイレクト エナジーHDアンプ」
SC-LX83はICE Power社独自の多重帰還技術を採用したアナログクラスDアンプを搭載していたが、SC-LX85/LX75では新素子の「Direct Power FET」を採用した「新ダイレクト エナジーHDアンプ」を搭載しているのが大きな注目点だ。
「新ダイレクト エナジーHDアンプ」は多チャンネル同時駆動でも出力パワーが落ちないのが特徴。9ch同時出力時も、LX85は810W、LX75は720Wの出力を実現する。
また基板に直接FETをつける構造を採用しているのも特徴。これによりさまざまなメリットが生まれたという。
まずスイッチング特性が改善し、立ち上がりの良いハイスピードな音を実現できるようになった。
LX83は基板の底面に大型ヒートシンクを設けていたが、LX85はFETの上に直接ヒートシンクを設置し、基板自体の放熱も合わせた両面放熱構造で効率をアップ。これによりヒートシンクを小型化できたという。ヒートシンクの小型化や部品点数の削減により共鳴する部品の体積が少なくなったことで、音のばらつきが大幅に少なくなったという。
さらに新素子のDirect Power FETは、多重帰還技術を採用したICEPowerよりもシンプルな回路構成にすることが可能。信号経路がLX83の75%まで短くなり、信号伝送効率化も実現した。全高調波歪率も、2ch駆動時は0.02%@100Wだったものを新モデルでは0.003%@100Wとし、約6.7倍の性能向上を果たした。同社は「新ダイレクト エナジーHDアンプでは、よりアナログアンプに近い音の立ち上がりを実現した。デジタルアンプは音が硬いという従来のイメージを払拭できるレベルまで到達した」と自信を見せている。
また省エネの観点からもDirect Power FETは優れており、ICEPowerと比べてアイドリング電力は約26%、全体の消費電力量も約25%少なくなっている。
■Hi-bit32処理機能を大幅に強化
16ビットや24ビットの音声を32ビットに拡張処理し、ハイサンプリング処理も行う「Hi-bit32/Hi-Sampling Audio Processing」機能も、LX83から引き続き搭載した。LX85/75では更に、ハイサンプリング処理時にDACフィルターの設定を変更することで異なるキャラクターの音質を選べる機能を、AVアンプとして世界で初めて搭載した。
DACフィルターの設定では、LX83ではソフトでウォームな「SLOW」のみの固定だったが、LX85/75からは音の立ち上がりが強調されスピード感が出る「SHORT」、ソリッドでカチッとした骨格感がある「SHARP」を選択できるようになった。パイオニアは当機能を「ビット拡張プラスアルファの楽しみが味わえる」とアピールしている。
さらに両機では、最高192kHzステレオソースだけでなく、最高192kHzのマルチchソースにまでHi-bit 32処理が可能になった。LX83は48kHzのマルチchソースまでの対応だったことを考えると、非常に大きな進化と言える。これにより、LX85/75を使って192kHz/32bitマルチチャンネルの音声が楽しめるようになった。
■専用チューンを施した電源トランスで磁束ノイズ大幅低減
上位機のLX85は、専用チューニングを施した電源トランスを搭載。筐体内で映像/音声信号に悪影響を及ぼす磁束ノイズを大きく低減させたという。
また、デジタル/アナログ回路を独立させた「アドバンスド インディペンデント パワーサプライ」との相乗効果により、クリアな信号伝送を実現したとしている。
■ネットワーク機能や画質/音質向上機能を引き続き豊富に搭載
その他、既発売機にも搭載されているフェイズコントロール プラス機能、PQLS ビットストリーム対応、バーチャルデプス機能、「アドバンスド ビデオアジャスト」機能、「トリプル HD ノイズリダクションシステム」「ストリームスムーサー」機能、AVナビゲーターなどを装備。また音場調整機能「MCACC」も進化し、「Advanced MCACC」となった。フルバンドフェイズコントロールとEQ補正のフロントアラインとの組み合わせにより、全てのスピーカーの周波数特性と位相特性をフロントスピーカーの特性に合わせることができるようになった。
AirPlay、DLNA1.5、WIndows7認証、192/24のFLAC/WAV再生、インターネットラジオ機能、iControl AV2での操作、AirJam機能、無線LAN/Bluetoothのオプション対応、AVナビゲーター機能ももちろん搭載している。
また新BDプレーヤー「BDP-140」とHDMI接続すると、SC-LX85/75の高画質再生機能「ストリームスムーサー」や高音質再生機能「サウンドレトリバー」をBDP-140で利用することができる連携機能も新たに用意した。
そのほか、SC-LX85はRFリモコンを付属。7.1chのマルチチャンネル入力端子も備えている。また、端子部には金メッキを施した。画面のスコア表示を参考にミリ単位の精度でスピーカー位置を調整できる「プレシジョン・ディスタンス」機能も搭載している。
【問い合わせ先】
パイオニア
カスタマーサポートセンター
TEL/0120-944-222
関連リンク
- ジャンルAVアンプ
- ブランドPIONEER
- 型番SC-LX85
- 発売日2011年10月中旬
- 価格¥330,000(税込)
【SPEC】●定格出力(マルチチャンネル同時駆動時、8Ω):Total 810W ●周波数特性:5Hz〜100kHz(+0dB/-3dB) ●HDMI端子:7入力/2出力 ●音声入力端子:光デジタル×3、同軸デジタル×2、オーディオ×1、フォノ×1(MM) ●映像入力端子:コンポジット×4、コンポーネント×3 ●音声出力端子:9.2chプリアウト、光デジタル×1、アナログ×1、マルチゾーン×2(Zone2/Zone3用) ●映像出力端子:コンポジット×1、コンポーネント×1 ●その他端子:USB、LAN×2(フロント/リア) 他 ●消費電力:370W ●外形寸法:435W×185H×441Dmm ●質量:17.8kg
- ジャンルAVアンプ
- ブランドPIONEER
- 型番SC-LX75
- 発売日2011年10月中旬
- 価格¥245,000(税込)
【SPEC】●定格出力(マルチチャンネル同時駆動時、8Ω):Total 720W ●周波数特性:5Hz〜100kHz(+0dB/-3dB) ●HDMI端子:7入力/2出力 ●音声入力端子:光デジタル×3、同軸デジタル×2、オーディオ×1、フォノ×1(MM) ●映像入力端子:コンポジット×4、コンポーネント×3 ●音声出力端子:9.2chプリアウト、光デジタル×1、アナログ×1、マルチゾーン×2(Zone2/Zone3用) ●映像出力端子:コンポジット×1、コンポーネント×1 ●その他端子:USB、LAN×2(フロント/リア) 他 ●消費電力:370W ●外形寸法:435W×185H×441Dmm ●質量:17.5kg