4K 3Dにも対応
【情報追加】ソニー、家庭用4K SXRDプロジェクター「VPL-VW1000ES」を日本投入 ー 価格は168万円
ソニーは、同社初となる家庭用として4Kプロジェクター「VPL-VW1000ES」の日本市場投入を発表。12月下旬より発売する。価格は1,680,000円(税込)。
■ネイティブ4Kに対応の0.74型SXRDを搭載
新開発の4K SXRDパネルを搭載したプロジェクター。CEDIA EXPOに合わせてアメリカで発表されていたモデル(関連ニュース)の日本市場投入が正式に発表された格好だ。
SXRDのサイズは0.74型で、有効885万画素(水平4,096×垂直2,160画素)という数値を達成。従来の7μmから4μmへと画素ピッチを微細化したことにより、民生機に適したデバイスのコンパクト化を実現した。また、液晶層を均一化し、表示輝度ムラの少ない画質を実現したとしている。
なお、SXRDパネル固着技術にはR・G・Bの各色に0.74型4K SXRDパネルを配した3板式を採用。プロ用カメラのイメージャー固着技術をベースに4K SXRD固着に展開し、パネルを高解像度化することで各パネルの精度を向上させている。
新開発の「4K映像表示デバイス向けデータベース型超解像処理LSI」を搭載。同社が培ってきた超解像開発に伴うノウハウに新規技術を加え、3Dを含むフルHDの映像を4K映像にアップコンバートすることを可能にした。これにより、メッシュ感、ジャギーを軽減させ、きめ細やかで滑らかな4K解像度の映像を生成できるようにしたという。また、フルHD解像度の3D映像信号をより高精細な4K信号に変換することで、4K解像度の3D映像を楽しむこともできる。なお、3Dトランスミッターは内蔵式で、3Dメガネも2個付属する。
さらに、4Kカメラで撮影された映像や、CGなど4K解像度の映像に対しても、画質や色の再現を4K特性に最適化させる能力も装備。ネイティブな4K映像はより4Kに相応しく、さらに美しい映像に生成され、投影するとしている。
レンズには4K解像度専用設計の「ARC-F(All Range Crisp Focus Lens)」レンズを新たに開発。フォーカス時に、2つのレンズ群を可動させることで、中心部から周辺部まで、また近距離投射時から遠距離投射時まで安定した4Kプロジェクターにふさわしい結像性能を達成したという。また、4Kパネルアライメント技術の開発とレンズに特殊低分散硝材を使用することで、色にじみの少ない鮮明な結像が得られるともしている。
なお、レンズシフトにも対応しており、上下方向はスクリーンの高さの80%、左右方向はスクリーンの幅の31%をセンターから動かすことが可能。
330Wの高圧水銀ランプの採用し、光の利用効率が高いSXRDと組み合わせることで2000lmの光量を確保。さらに、入力される映像信号の輝度レベルに応じて、光量を自動で最適化する光学絞りと、よりピーク白と暗部の諧調表現を最適化する信号処理の複合技術「アドバンストアイリス3」によりダイナミックレンジを拡大。4K SXRDパネルとの組み合わせで、100万対1のダイナミックコントラスト比を実現した。
また、新カラーフィルターを搭載したことにより色再現域を大幅に拡大。DCI(デジタルシネマ・イニシアティブ)と同等の広色域を実現した。さらに信号処理技術の組み合わせでAdobe RGBを始めとする各種モードへの切替も可能。
4Kへと高画素化したことにより、従来よりスクリーンに近い位置での視聴に対応。スクリーンの高さの1.5倍まで近づくことを可能にし、120インチサイズ(16:9)の場合は約2.3メートルの位置で視聴しても画素の粗さが目立たないようになっているという。なお、この距離におけるスクリーンに対する視野角は60度。頭を振らずに視野いっぱいに映像が入り、人間工学的見地からも理想的な位置で視聴でき、映像への没入感を生むとしている。
そのほか、同社ではカメラで撮影した4K静止画をPS3経由で投写できるアプリケーションソフトを開発中であることもアナウンス。2012年年初を目途に提供する。
■「4Kへの進化は必然」 − 同社幹部が特徴を説明
本機について、発表会で機能説明を担当したソニー(株)プロフェッショナルソリューション事業本部ビジュアルプレゼンテーション・ソリューション事業部 事業部長の長谷川紀生氏は、同社が家庭用プロジェクターを世界で初めて開発したことなど歴史を振り返りながら「業務関連の生産技術を結集したものが今回の製品だ」とコメント。
そしてネイティブ4Kに対応したことについて、「疑似4Kは斜め線が太くなるなどの問題があるが、本機ではそれがない。忠実に4K映像を投影することができる」とメリットを説明。「4KはフルHDより1.5倍近いところで視聴できる。そのため、劇場の臨場感、没入感を味わえる」と言葉を続ける。
また、「我々の使命は最高レベルの技術を基にプロ向け製品を開発することと、それを基にコンスーマー製品を届けること」だと語るソニー(株)業務執行役員SVPの根本章二氏は、これまでもコンスーマーとB2Bの技術を融合させた製品開発を行ってきたとした上で「B2B領域の中の成長領域として位置付けているのが4Kだ」とコメント。
「高画質化の追求と実現はソニーの使命であり、創業から取り組んできたものだ。SDからHD、そして4Kへの進化は必然的」だと言葉を続け、常に高画質を追い求めてきたことを改めて説明する。
そして、「今回の4Kプロジェクターを通して、家庭でも映像エンターテイメントを楽しんでいただける環境を創造、整備していきたい。それが、現在4Kに取り組んでいる意義であり、目的だ」と語り、「今後も技術開発を追求し、高品質の製品を産み出す努力を続けていく」とした。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.販売目標とターゲット層を教えて欲しい。
A.数字面はご容赦いただきたい。高品位な映像を求めている方がまずはターゲットだ。PS3を介して4Kネイティブの静止画を楽しめるアプリを開発しており、年明けには発表できると思う。そうしたもので4Kを体感していただき、一緒に4Kワールドを展開していきたい。
Q.4Kコンテンツはどれくらいで普及すると考えているか。
A.家庭で見られるようになるということだと、時期は具体的には申し上げにくいが、チャンスがあると思っているのはオリンピックやワールドカップなどの世界的なイベントがあるときだ。そうしたタイミングに放送業界と協力してコンテンツが届けられるようにしていきたい。
Q.LSIについて訊きたい。一般的な処理による4Kと今回のものとの違い、優位性はどこにあるのか。
A.今回の特徴は学習型を採用している点。これにより精密なパターン分類ができる。ベストな絵を生成できるデータベースを持っている。
■ネイティブ4Kに対応の0.74型SXRDを搭載
新開発の4K SXRDパネルを搭載したプロジェクター。CEDIA EXPOに合わせてアメリカで発表されていたモデル(関連ニュース)の日本市場投入が正式に発表された格好だ。
SXRDのサイズは0.74型で、有効885万画素(水平4,096×垂直2,160画素)という数値を達成。従来の7μmから4μmへと画素ピッチを微細化したことにより、民生機に適したデバイスのコンパクト化を実現した。また、液晶層を均一化し、表示輝度ムラの少ない画質を実現したとしている。
なお、SXRDパネル固着技術にはR・G・Bの各色に0.74型4K SXRDパネルを配した3板式を採用。プロ用カメラのイメージャー固着技術をベースに4K SXRD固着に展開し、パネルを高解像度化することで各パネルの精度を向上させている。
新開発の「4K映像表示デバイス向けデータベース型超解像処理LSI」を搭載。同社が培ってきた超解像開発に伴うノウハウに新規技術を加え、3Dを含むフルHDの映像を4K映像にアップコンバートすることを可能にした。これにより、メッシュ感、ジャギーを軽減させ、きめ細やかで滑らかな4K解像度の映像を生成できるようにしたという。また、フルHD解像度の3D映像信号をより高精細な4K信号に変換することで、4K解像度の3D映像を楽しむこともできる。なお、3Dトランスミッターは内蔵式で、3Dメガネも2個付属する。
さらに、4Kカメラで撮影された映像や、CGなど4K解像度の映像に対しても、画質や色の再現を4K特性に最適化させる能力も装備。ネイティブな4K映像はより4Kに相応しく、さらに美しい映像に生成され、投影するとしている。
レンズには4K解像度専用設計の「ARC-F(All Range Crisp Focus Lens)」レンズを新たに開発。フォーカス時に、2つのレンズ群を可動させることで、中心部から周辺部まで、また近距離投射時から遠距離投射時まで安定した4Kプロジェクターにふさわしい結像性能を達成したという。また、4Kパネルアライメント技術の開発とレンズに特殊低分散硝材を使用することで、色にじみの少ない鮮明な結像が得られるともしている。
なお、レンズシフトにも対応しており、上下方向はスクリーンの高さの80%、左右方向はスクリーンの幅の31%をセンターから動かすことが可能。
330Wの高圧水銀ランプの採用し、光の利用効率が高いSXRDと組み合わせることで2000lmの光量を確保。さらに、入力される映像信号の輝度レベルに応じて、光量を自動で最適化する光学絞りと、よりピーク白と暗部の諧調表現を最適化する信号処理の複合技術「アドバンストアイリス3」によりダイナミックレンジを拡大。4K SXRDパネルとの組み合わせで、100万対1のダイナミックコントラスト比を実現した。
また、新カラーフィルターを搭載したことにより色再現域を大幅に拡大。DCI(デジタルシネマ・イニシアティブ)と同等の広色域を実現した。さらに信号処理技術の組み合わせでAdobe RGBを始めとする各種モードへの切替も可能。
4Kへと高画素化したことにより、従来よりスクリーンに近い位置での視聴に対応。スクリーンの高さの1.5倍まで近づくことを可能にし、120インチサイズ(16:9)の場合は約2.3メートルの位置で視聴しても画素の粗さが目立たないようになっているという。なお、この距離におけるスクリーンに対する視野角は60度。頭を振らずに視野いっぱいに映像が入り、人間工学的見地からも理想的な位置で視聴でき、映像への没入感を生むとしている。
そのほか、同社ではカメラで撮影した4K静止画をPS3経由で投写できるアプリケーションソフトを開発中であることもアナウンス。2012年年初を目途に提供する。
■「4Kへの進化は必然」 − 同社幹部が特徴を説明
本機について、発表会で機能説明を担当したソニー(株)プロフェッショナルソリューション事業本部ビジュアルプレゼンテーション・ソリューション事業部 事業部長の長谷川紀生氏は、同社が家庭用プロジェクターを世界で初めて開発したことなど歴史を振り返りながら「業務関連の生産技術を結集したものが今回の製品だ」とコメント。
そしてネイティブ4Kに対応したことについて、「疑似4Kは斜め線が太くなるなどの問題があるが、本機ではそれがない。忠実に4K映像を投影することができる」とメリットを説明。「4KはフルHDより1.5倍近いところで視聴できる。そのため、劇場の臨場感、没入感を味わえる」と言葉を続ける。
また、「我々の使命は最高レベルの技術を基にプロ向け製品を開発することと、それを基にコンスーマー製品を届けること」だと語るソニー(株)業務執行役員SVPの根本章二氏は、これまでもコンスーマーとB2Bの技術を融合させた製品開発を行ってきたとした上で「B2B領域の中の成長領域として位置付けているのが4Kだ」とコメント。
「高画質化の追求と実現はソニーの使命であり、創業から取り組んできたものだ。SDからHD、そして4Kへの進化は必然的」だと言葉を続け、常に高画質を追い求めてきたことを改めて説明する。
そして、「今回の4Kプロジェクターを通して、家庭でも映像エンターテイメントを楽しんでいただける環境を創造、整備していきたい。それが、現在4Kに取り組んでいる意義であり、目的だ」と語り、「今後も技術開発を追求し、高品質の製品を産み出す努力を続けていく」とした。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.販売目標とターゲット層を教えて欲しい。
A.数字面はご容赦いただきたい。高品位な映像を求めている方がまずはターゲットだ。PS3を介して4Kネイティブの静止画を楽しめるアプリを開発しており、年明けには発表できると思う。そうしたもので4Kを体感していただき、一緒に4Kワールドを展開していきたい。
Q.4Kコンテンツはどれくらいで普及すると考えているか。
A.家庭で見られるようになるということだと、時期は具体的には申し上げにくいが、チャンスがあると思っているのはオリンピックやワールドカップなどの世界的なイベントがあるときだ。そうしたタイミングに放送業界と協力してコンテンツが届けられるようにしていきたい。
Q.LSIについて訊きたい。一般的な処理による4Kと今回のものとの違い、優位性はどこにあるのか。
A.今回の特徴は学習型を採用している点。これにより精密なパターン分類ができる。ベストな絵を生成できるデータベースを持っている。
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トピック
- ジャンルSXRDプロジェクター
- ブランドSONY
- 型番VPL-VW1000ES
- 発売日12月下旬
- 価格¥1,680,000(税込)
【SPEC】●パネル:0.74型 SXRD、約 2,654万画素(8,847,360画素×3枚) ●レンズ:2.1倍ズームレンズ ●輝度:最大2,000ルーメン ●コントラスト比:最大1,000,000対1 ●入力端子:HDMI×2、コンポーネント×1、HD D-sub 15ピン、×1、REMOTE×1、IR×1、3Dシンクロ×1 ●ファンノイズ:約20dB ●外形寸法:520W×200H×640Dmm ●質量:約20kg