Hybridcast/ホログラフィー技術/VHF-Low帯マルチメディア放送も
NHK技研公開:進化した裸眼3D技術/番組音量の新基準を動画レポ/新方式CASなど
■ラウドネスによる音声レベル管理
4月に発表した、テレビ番組制作にラウドネスによる音声レベル管理の導入(関連ニュース)についてもデモスペースを用意。現行のVU(Volume Unit)メーターを使用した際の音声レベル管理と、ラウドネスによる音声レベル管理による違いを実際に体験できるようになっている。
その模様が下記の動画。最初に再生されるのがVUメーターを基準にしたもの、次がラウドネスを基準にしたものだ。周囲がザワついている環境で、デジカメの動画機能で撮影しているため、参考程度にとどめてほしいのが、どちらの場合でもメーターの数値(針)はどの音でもほぼ一定のレベルを指しているが、VUメーター基準では高音域の音が人間の耳には大きく聞こえる。
なお、ラウドネスによる音声レベル管理はNHKだけでなく、民放連に加盟している各社も導入予定。民放連加盟局では10月から試験的に導入を始め、来年4月から本格導入するという。また、この基準は番組そのものだけでなく、CMなどにおいても適用されるとのことだった。
■VHF-Low帯マルチメディア放送
アナログ放送で使用していたVHFについては、ハイバンドを利用したマルチメディア放送として「NOTTV」がすでにサービスインしているが、VHF-Low帯を利用したマルチメディア放送も実用化が検討されている。デモ端末などを用意して、その利用イメージを解説するコーナーも設けられている。
サービスは、NOTTVと同様にリアルタイム型と蓄積型コンテンツを用意。また説明員によれば「NOTTVは全国放送だが、V-Lowマルチメディア放送では県域など、地域ごとの放送をイメージしている」とのことだった。
■話題の“CAS”にダウンロード型のアイディア
パネル展示コーナーには、B-CASカード改ざん問題(関連ニュース)で期せずして改めて注目が集まる形になっているCAS技術について、「ダウンローダブルCAS方式」のアイデアが披露されていた。
テレビやレコーダーのLSIに今回開発した方式を組み込むことで、現在のようなICカードを不要にするというもの。受信機のなかに複数の異なるCASプログラムを持つこともできるため、様々なビジネス用件に対応できるというメリットも持っているという。