くさび形の「ウェッジデザイン」採用
ソニー、スピーカー改良で音質も向上させた“4K BRAVIA”「X9200B」
ソニーは、液晶テレビ“BRAVIA”の4K対応モデル新製品として、「X9500B」「X9200B」「X8500B」の計3モデルを5月24日より順次発売する。本稿では、「X-Tended Dynamic Range」で画質を高めると同時に「ウェッジデザイン」などで音質にも配慮した「X9200Bシリーズ」について紹介する。
・KD-65X9200B(65型)¥OPEN(予想実売価格65万円前後)5月24日発売
・KD-55X9200B(55型)¥OPEN(予想実売価格45万円前後)5月24日発売
くさび形の「ウェッジデザイン」で音質にも配慮するなどしたモデル。同社4K対応テレビとして初の部分駆動の直下型LEDバックライト採用モデル「X9500B」、40インチ台もサイズ展開する「X8500B」の3シリーズ計8モデルを4Kテレビとしてラインナップする。
全モデルともパネル解像度は3,840×2,160。また、HDMI 2.0やHDCP 2.2にも対応し、将来の4K放送や4Kネット配信への対応も図っている。テレビチューナーは、地デジ/BS/110度CSチューナーを2基ずつ搭載しており、1基が視聴専用で、1基がUSB-HDDへの録画専用。
■「X-tended Dynamic Range」とスピーカーの進化で画質と音質両方に配慮
画質面での最上位機「X9500B」が直下型LEDバックライトを採用するのに対し、本機「X9200B」はエッジ型バックライトを採用。エリア駆動にも対応しており、新技術「X-tended Dynamic Range(エクステンディッド ダイナミックレンジ)」を搭載している。
同技術は、映像中の暗い部分で使用していない電力を明るい部分に回すことでダイナミックレンジを高めて高輝度化するという技術。「X9500B」が搭載した「X-tended Dynamic Range PRO」が電力を通常の3倍に集中させるのに対し、本機の「X-tended Dynamic Range」は2倍に集中させる。
映像エンジンには従来から引き続き「4K X-Reality PRO」を採用。広色域再現技術「トリルミナスディスプレイ」にも対応するほか、パネルは倍速駆動に対応している。
4K関連では、静止画のドット・バイ・ドット表示が可能。オリジナルサイズ画像から829万画素分を切り出して表示することで、写真のピントやボケ感を細かく確認することができるようにした。
音質面では、2013年モデルの「X9200A」などと同様に大型フロントサイドスピーカーを採用。左右に3基ずつのスピーカーという構成と65Wという出力は9200Aから変わっていないが、以前は背面に配置していたサブウーファーを前面に変更。より聴き取りやすい低音を実現させたとしている。
また、スピーカーの構成も、以前は上からパッシブラジエーター、トゥイーター、ウーファーだったところを、新たにトゥイーター、ウーファー、サブウーファーという構成に変更。サブウーファーを前面に搭載することでパッシブラジエーターを不要にした。同社スタッフによれば「出力自体は変わっていないが、前面サブウーファーとなったことで音がまったく違っている」という。
さらに、磁性流体スピーカーも進化。振動板を以前のプラスチックからグラスファイバーへと変更することにより応答速度を向上させ、さらにクリアな音質を実現したという。
また、Clear Audio+に加え、新たに「S-Forceフロントサラウンド」も搭載。マルチチャンネル音源をそのまま出力することもできるようにし、サラウンド感を向上させた。
■音質とデザインを追求した「ウェッジデザイン」
デザイン面では、今回発表された新モデルのうちで本機のみ、側面から見るとくさびのように見える「Wedge design(ウェッジデザイン)」を新たに採用。底面に向かって奥行きが広くなるデザインで低重心にしたことで、スタンド幅を短くすることも実現。スタンドの奥行きを従来よりも6cm縮めることに成功し、より省スペースで設置できるようにした。
また、くさび型デザインによってできた本体下部のスペースを、スピーカーのために活用。大容量スピーカーの搭載、および前述の前面サブウーファーの実現へとつなげている。
そのほか、画面が垂直でなくわずかに斜めになることで、映り込みも低減できるとしている。なお、スタンドの位置は外側/内側の2通りを選択可能。より重心を安定させたい場合には外側、テレビラックの幅などの問題がある場合は内側といったように、好みによって使い分けられる。
■「高速起動」やソーシャル視聴機能も搭載
先行して発表されたフルHDモデル「W800B」や、同時発表された「X9500B」などと同様に、「高速起動」「番組チェック」にも対応。
「高速起動」では、よく使う時間帯にあらかじめ自動でスタンバイ状態にしておくことで起動時間を短縮。従来は5秒から10秒ほどかかっていた起動時間を約1秒に短縮できる。同モードは2時間刻みで3段階でのマニュアル設定が可能。
「番組チェック」は、テレビ放送や録画コンテンツ、YouTubeなどのネットコンテンツを網羅的に検索できるという機能。放送中の番組やUSB-HDD/レコーダー/nasneに録画した番組だけでなく、PlayMemories Online、サッカーワールドカップの写真や動画を見られる「FIFA Word Cup History」などのコンテンツも含めて横断的にチェックすることができる。
ネットワーク機能はWi-Fiを内蔵し、Wi-Fi DirectモードやDLNAクライアント機能にも対応。「TV SideView」アプリをインストールしたスマートフォンからの操作にも対応している。また、ハイブリッドキャストや、NFCによるスマートフォンのワンタッチミラーリングにも対応している。
そのほかメガネは別売だがアクティブ式の3Dにも対応。スカイプ用のカメラも搭載しており、スカイプ通話表示しながらのテレビ視聴も可能。さらに、Twitterをリアルタイム表示しながらテレビを見られるソーシャル視聴機能も備えている。
各種ケーブルをすっきり接続するための分配機のようなアダプター「ポートリプリケーター」も付属。HDMIケーブルなどをいったんポートリプリケーターに集約することで配線をすっきりさせることができるようにした。
HDMI端子は4系統で、うち2系統がMHLにも対応。4K信号は、3,840×2,160p 59.94/60Hz、3,840×2,160p 29.97/30Hz、3,840×2,160p 23.98/24Hz、4,096×2,160p 59.94/60Hz、4,096×2,160p 23.98/24Hzに対応している。
そのほかUSB端子3系統やD5端子1系統、光デジタル音声出力やヘッドホン出力端子なども備えている。
なお、ポートリプリケーターにはHDMIを3系統とUSBを1系統、アンテナ端子を装備。ただしポートリプリケーターのHDMI端子1系統に対してブラビア本体側のHDMI端子も1系統使用して接続することになるため、本体とリプリケーターで合計7系統使用できるわけではない。また、ポートリプリケーター側のHDMI端子はMHLには対応していない。
加えて、リモコンは赤外線リモコンに加えて新たにタッチパッドリモコンも付属。タッチ操作に対応することで、前述の「番組チェック」機能などをより直感的に扱えるように配慮した。
・KD-65X9200B(65型)¥OPEN(予想実売価格65万円前後)5月24日発売
・KD-55X9200B(55型)¥OPEN(予想実売価格45万円前後)5月24日発売
くさび形の「ウェッジデザイン」で音質にも配慮するなどしたモデル。同社4K対応テレビとして初の部分駆動の直下型LEDバックライト採用モデル「X9500B」、40インチ台もサイズ展開する「X8500B」の3シリーズ計8モデルを4Kテレビとしてラインナップする。
全モデルともパネル解像度は3,840×2,160。また、HDMI 2.0やHDCP 2.2にも対応し、将来の4K放送や4Kネット配信への対応も図っている。テレビチューナーは、地デジ/BS/110度CSチューナーを2基ずつ搭載しており、1基が視聴専用で、1基がUSB-HDDへの録画専用。
■「X-tended Dynamic Range」とスピーカーの進化で画質と音質両方に配慮
画質面での最上位機「X9500B」が直下型LEDバックライトを採用するのに対し、本機「X9200B」はエッジ型バックライトを採用。エリア駆動にも対応しており、新技術「X-tended Dynamic Range(エクステンディッド ダイナミックレンジ)」を搭載している。
同技術は、映像中の暗い部分で使用していない電力を明るい部分に回すことでダイナミックレンジを高めて高輝度化するという技術。「X9500B」が搭載した「X-tended Dynamic Range PRO」が電力を通常の3倍に集中させるのに対し、本機の「X-tended Dynamic Range」は2倍に集中させる。
映像エンジンには従来から引き続き「4K X-Reality PRO」を採用。広色域再現技術「トリルミナスディスプレイ」にも対応するほか、パネルは倍速駆動に対応している。
4K関連では、静止画のドット・バイ・ドット表示が可能。オリジナルサイズ画像から829万画素分を切り出して表示することで、写真のピントやボケ感を細かく確認することができるようにした。
音質面では、2013年モデルの「X9200A」などと同様に大型フロントサイドスピーカーを採用。左右に3基ずつのスピーカーという構成と65Wという出力は9200Aから変わっていないが、以前は背面に配置していたサブウーファーを前面に変更。より聴き取りやすい低音を実現させたとしている。
また、スピーカーの構成も、以前は上からパッシブラジエーター、トゥイーター、ウーファーだったところを、新たにトゥイーター、ウーファー、サブウーファーという構成に変更。サブウーファーを前面に搭載することでパッシブラジエーターを不要にした。同社スタッフによれば「出力自体は変わっていないが、前面サブウーファーとなったことで音がまったく違っている」という。
さらに、磁性流体スピーカーも進化。振動板を以前のプラスチックからグラスファイバーへと変更することにより応答速度を向上させ、さらにクリアな音質を実現したという。
また、Clear Audio+に加え、新たに「S-Forceフロントサラウンド」も搭載。マルチチャンネル音源をそのまま出力することもできるようにし、サラウンド感を向上させた。
■音質とデザインを追求した「ウェッジデザイン」
デザイン面では、今回発表された新モデルのうちで本機のみ、側面から見るとくさびのように見える「Wedge design(ウェッジデザイン)」を新たに採用。底面に向かって奥行きが広くなるデザインで低重心にしたことで、スタンド幅を短くすることも実現。スタンドの奥行きを従来よりも6cm縮めることに成功し、より省スペースで設置できるようにした。
また、くさび型デザインによってできた本体下部のスペースを、スピーカーのために活用。大容量スピーカーの搭載、および前述の前面サブウーファーの実現へとつなげている。
そのほか、画面が垂直でなくわずかに斜めになることで、映り込みも低減できるとしている。なお、スタンドの位置は外側/内側の2通りを選択可能。より重心を安定させたい場合には外側、テレビラックの幅などの問題がある場合は内側といったように、好みによって使い分けられる。
■「高速起動」やソーシャル視聴機能も搭載
先行して発表されたフルHDモデル「W800B」や、同時発表された「X9500B」などと同様に、「高速起動」「番組チェック」にも対応。
「高速起動」では、よく使う時間帯にあらかじめ自動でスタンバイ状態にしておくことで起動時間を短縮。従来は5秒から10秒ほどかかっていた起動時間を約1秒に短縮できる。同モードは2時間刻みで3段階でのマニュアル設定が可能。
「番組チェック」は、テレビ放送や録画コンテンツ、YouTubeなどのネットコンテンツを網羅的に検索できるという機能。放送中の番組やUSB-HDD/レコーダー/nasneに録画した番組だけでなく、PlayMemories Online、サッカーワールドカップの写真や動画を見られる「FIFA Word Cup History」などのコンテンツも含めて横断的にチェックすることができる。
ネットワーク機能はWi-Fiを内蔵し、Wi-Fi DirectモードやDLNAクライアント機能にも対応。「TV SideView」アプリをインストールしたスマートフォンからの操作にも対応している。また、ハイブリッドキャストや、NFCによるスマートフォンのワンタッチミラーリングにも対応している。
そのほかメガネは別売だがアクティブ式の3Dにも対応。スカイプ用のカメラも搭載しており、スカイプ通話表示しながらのテレビ視聴も可能。さらに、Twitterをリアルタイム表示しながらテレビを見られるソーシャル視聴機能も備えている。
各種ケーブルをすっきり接続するための分配機のようなアダプター「ポートリプリケーター」も付属。HDMIケーブルなどをいったんポートリプリケーターに集約することで配線をすっきりさせることができるようにした。
HDMI端子は4系統で、うち2系統がMHLにも対応。4K信号は、3,840×2,160p 59.94/60Hz、3,840×2,160p 29.97/30Hz、3,840×2,160p 23.98/24Hz、4,096×2,160p 59.94/60Hz、4,096×2,160p 23.98/24Hzに対応している。
そのほかUSB端子3系統やD5端子1系統、光デジタル音声出力やヘッドホン出力端子なども備えている。
なお、ポートリプリケーターにはHDMIを3系統とUSBを1系統、アンテナ端子を装備。ただしポートリプリケーターのHDMI端子1系統に対してブラビア本体側のHDMI端子も1系統使用して接続することになるため、本体とリプリケーターで合計7系統使用できるわけではない。また、ポートリプリケーター側のHDMI端子はMHLには対応していない。
加えて、リモコンは赤外線リモコンに加えて新たにタッチパッドリモコンも付属。タッチ操作に対応することで、前述の「番組チェック」機能などをより直感的に扱えるように配慮した。
関連リンク
- ジャンル液晶テレビ(ディスプレイ)
- ブランドSONY
- 型番KD-65X9200B
- 発売日2014年5月24日
- 価格¥OPEN(予想実売価格650,000円前後)
【SPEC】●サイズ:65型 ●チューナー:地上・BS・110度CSデジタル×2 ●画素数:3840×2160 ●入出力端子:HDMI入力×4、D5×1、ビデオ入力×1、LAN×1、USB×3、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン出力×1、MHL入力×2(HDMI兼用) ●消費電力:319W(待機時0.15W) ●外形寸法:1716W×916H×320Dmm(スタンド含む) ●質量:46.6kg(スタンド含む)
- ジャンル液晶テレビ(ディスプレイ)
- ブランドSONY
- 型番KD-55X9200B
- 発売日2014年5月24日
- 価格¥OPEN(予想実売価格450,000円前後)
【SPEC】●サイズ:55型 ●チューナー:地上・BS・110度CSデジタル×2 ●画素数:3840×2160 ●入出力端子:HDMI入力×4、D5×1、ビデオ入力×1、LAN×1、USB×3、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン出力×1、MHL入力×2(HDMI兼用) ●消費電力:265W(待機時0.15W) ●外形寸法:1494W×791H×320Dmm(スタンド含む) ●質量:38.1kg(スタンド含む)