HOME > ニュース > ソニー、スピーカー改良で音質も向上させた“4K BRAVIA”「X9200B」

くさび形の「ウェッジデザイン」採用

ソニー、スピーカー改良で音質も向上させた“4K BRAVIA”「X9200B」

公開日 2014/04/15 13:08 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ソニーは、液晶テレビ“BRAVIA”の4K対応モデル新製品として、「X9500B」「X9200B」「X8500B」の計3モデルを5月24日より順次発売する。本稿では、「X-Tended Dynamic Range」で画質を高めると同時に「ウェッジデザイン」などで音質にも配慮した「X9200Bシリーズ」について紹介する。

KD-65X9200B(65型)¥OPEN(予想実売価格65万円前後)5月24日発売
KD-55X9200B(55型)¥OPEN(予想実売価格45万円前後)5月24日発売

X9200Bシリーズ

くさび形の「ウェッジデザイン」で音質にも配慮するなどしたモデル。同社4K対応テレビとして初の部分駆動の直下型LEDバックライト採用モデル「X9500B」、40インチ台もサイズ展開する「X8500B」の3シリーズ計8モデルを4Kテレビとしてラインナップする。

3シリーズ8モデルをラインナップ

全モデルともパネル解像度は3,840×2,160。また、HDMI 2.0やHDCP 2.2にも対応し、将来の4K放送や4Kネット配信への対応も図っている。テレビチューナーは、地デジ/BS/110度CSチューナーを2基ずつ搭載しており、1基が視聴専用で、1基がUSB-HDDへの録画専用。

■「X-tended Dynamic Range」とスピーカーの進化で画質と音質両方に配慮

画質面での最上位機「X9500B」が直下型LEDバックライトを採用するのに対し、本機「X9200B」はエッジ型バックライトを採用。エリア駆動にも対応しており、新技術「X-tended Dynamic Range(エクステンディッド ダイナミックレンジ)」を搭載している。

同技術は、映像中の暗い部分で使用していない電力を明るい部分に回すことでダイナミックレンジを高めて高輝度化するという技術。「X9500B」が搭載した「X-tended Dynamic Range PRO」が電力を通常の3倍に集中させるのに対し、本機の「X-tended Dynamic Range」は2倍に集中させる。

「X-tended Dynamic Range PRO」(左)と「X-tended Dynamic Range」(中央)、非搭載モデル(右)の比較デモ

暗い部分で使用していない電流を明るい部分に回すことで高輝度化。本機は電力を3倍集中させる「X-tended Dynamic Range PRO」を、「X9200B」は2倍の「「X-tended Dynamic Range」を搭載

映像エンジンには従来から引き続き「4K X-Reality PRO」を採用。広色域再現技術「トリルミナスディスプレイ」にも対応するほか、パネルは倍速駆動に対応している。

映像エンジンは「4K X-Reality PRO」を採用。データベース型超解像に用いるデータベースを最新のものにするなど進化を遂げている

4K関連では、静止画のドット・バイ・ドット表示が可能。オリジナルサイズ画像から829万画素分を切り出して表示することで、写真のピントやボケ感を細かく確認することができるようにした。

写真の一部分だけを原寸表示して細かく確認することが可能

音質面では、2013年モデルの「X9200A」などと同様に大型フロントサイドスピーカーを採用。左右に3基ずつのスピーカーという構成と65Wという出力は9200Aから変わっていないが、以前は背面に配置していたサブウーファーを前面に変更。より聴き取りやすい低音を実現させたとしている。

改良で音質を向上させた大型フロントサイドスピーカーを採用

また、スピーカーの構成も、以前は上からパッシブラジエーター、トゥイーター、ウーファーだったところを、新たにトゥイーター、ウーファー、サブウーファーという構成に変更。サブウーファーを前面に搭載することでパッシブラジエーターを不要にした。同社スタッフによれば「出力自体は変わっていないが、前面サブウーファーとなったことで音がまったく違っている」という。

さらに、磁性流体スピーカーも進化。振動板を以前のプラスチックからグラスファイバーへと変更することにより応答速度を向上させ、さらにクリアな音質を実現したという。

スピーカーを改良し音質も向上

また、Clear Audio+に加え、新たに「S-Forceフロントサラウンド」も搭載。マルチチャンネル音源をそのまま出力することもできるようにし、サラウンド感を向上させた。

■音質とデザインを追求した「ウェッジデザイン」

デザイン面では、今回発表された新モデルのうちで本機のみ、側面から見るとくさびのように見える「Wedge design(ウェッジデザイン)」を新たに採用。底面に向かって奥行きが広くなるデザインで低重心にしたことで、スタンド幅を短くすることも実現。スタンドの奥行きを従来よりも6cm縮めることに成功し、より省スペースで設置できるようにした。

スタンド部

ウェッジデザインを採用

また、くさび型デザインによってできた本体下部のスペースを、スピーカーのために活用。大容量スピーカーの搭載、および前述の前面サブウーファーの実現へとつなげている。

ウェッジデザインは音質向上にも寄与

そのほか、画面が垂直でなくわずかに斜めになることで、映り込みも低減できるとしている。なお、スタンドの位置は外側/内側の2通りを選択可能。より重心を安定させたい場合には外側、テレビラックの幅などの問題がある場合は内側といったように、好みによって使い分けられる。

X9500B、X8500Bも含めてスタンドの設置位置を2通りから選択可能


■「高速起動」やソーシャル視聴機能も搭載

先行して発表されたフルHDモデル「W800B」や、同時発表された「X9500B」などと同様に、「高速起動」「番組チェック」にも対応。

「高速起動」では、よく使う時間帯にあらかじめ自動でスタンバイ状態にしておくことで起動時間を短縮。従来は5秒から10秒ほどかかっていた起動時間を約1秒に短縮できる。同モードは2時間刻みで3段階でのマニュアル設定が可能。

「番組チェック」は、テレビ放送や録画コンテンツ、YouTubeなどのネットコンテンツを網羅的に検索できるという機能。放送中の番組やUSB-HDD/レコーダー/nasneに録画した番組だけでなく、PlayMemories Online、サッカーワールドカップの写真や動画を見られる「FIFA Word Cup History」などのコンテンツも含めて横断的にチェックすることができる。

画面下側に番組表などが出現。後述のタッチパッドリモコンを上下にスワイプすることでレコーダーやnasne、YouTubeといった具合に表示されるコンテンツの種類が切り替わる

キーワード検索ではテレビ番組や録画番組、ネットコンテンツなどすべてを横断的に検索

ネットワーク機能はWi-Fiを内蔵し、Wi-Fi DirectモードやDLNAクライアント機能にも対応。「TV SideView」アプリをインストールしたスマートフォンからの操作にも対応している。また、ハイブリッドキャストや、NFCによるスマートフォンのワンタッチミラーリングにも対応している。

そのほかメガネは別売だがアクティブ式の3Dにも対応。スカイプ用のカメラも搭載しており、スカイプ通話表示しながらのテレビ視聴も可能。さらに、Twitterをリアルタイム表示しながらテレビを見られるソーシャル視聴機能も備えている。

Skypeカメラ

各種ケーブルをすっきり接続するための分配機のようなアダプター「ポートリプリケーター」も付属。HDMIケーブルなどをいったんポートリプリケーターに集約することで配線をすっきりさせることができるようにした。

ポートリプリケーター

HDMI端子は4系統で、うち2系統がMHLにも対応。4K信号は、3,840×2,160p 59.94/60Hz、3,840×2,160p 29.97/30Hz、3,840×2,160p 23.98/24Hz、4,096×2,160p 59.94/60Hz、4,096×2,160p 23.98/24Hzに対応している。

そのほかUSB端子3系統やD5端子1系統、光デジタル音声出力やヘッドホン出力端子なども備えている。

なお、ポートリプリケーターにはHDMIを3系統とUSBを1系統、アンテナ端子を装備。ただしポートリプリケーターのHDMI端子1系統に対してブラビア本体側のHDMI端子も1系統使用して接続することになるため、本体とリプリケーターで合計7系統使用できるわけではない。また、ポートリプリケーター側のHDMI端子はMHLには対応していない。

ポートリプリケーターはアンテナ端子とHDMI×3、USB×1を装備

加えて、リモコンは赤外線リモコンに加えて新たにタッチパッドリモコンも付属。タッチ操作に対応することで、前述の「番組チェック」機能などをより直感的に扱えるように配慮した。

通常のリモコンとタッチパッドリモコンが付属

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

製品スペックやデータを見る
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX

本ページからアフィリエイトプログラムによる収益を得ることがあります